6,マッピングについて

マッピング、簡単ではありません。
でも、”聞こえ”のためにはめちゃくちゃ重要です。
この記事で、マッピングが自分の理想に近づけたらと思います!

まず、特にマッピングをする小さいお子さんがいる保護者の方には絶対に知ってほしいことがあります。

★音を大きくすれば聞こえる、は違う!

★マッピングが上手く行かないと、”聞く”のが嫌になる!

★”聞き間違い””聞き漏れ”が、本人には分からない!


まず、1つ目のから説明します。
「音を大きくすれば聞こえる、分かる」は違います。
確かに、小さい音より大きい音が分かりやすいということはありますが、
本人が不愉快な顔をしていたら、それは無意味です。

大きい音が聞こえる→不愉快になる→音そのものが嫌→言葉として入っていない(騒音・ノイズ)→何て言っているか分からない

大きい音が嫌なのは、いろんな原因がありますが、
その中の1つとして、マッピングが上手く行っていない可能性もあります。

「うるさい」といっても、人工内耳の「うるさい」は、普通の人々と違うんですね。。。。
それが非常にややこしく、本人を孤立させてしまうこともあるんです。

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では、2つ目の、
「マッピングが上手くいかないと、聞くのが嫌になる」です。

これは21歳の私でもなりました。マッピングが上手くいかないと、
*電気刺激が強い::脳が疲弊する、耳がしびれる
*音が綺麗に入らない::音が響いて聞こえにくい、細くて聞こえにくい

快適でないし、頭が疲れる、人工内耳を外した方が楽。
そのことで、人工内耳を外す、つまり”聞く”のをやめちゃうんです。

これは、マッピングで解決できるんです!
頭が痛くなる、疲れるのは、マッピングで取り除けます!
音が聞こえにくいのはマッピングで調整できます!!

ただ、これは、
本人が言語化しないと、一生気付かれない。
が、本人は、こういうものだと受け入れる。

だって、正しい音を知らないから。

マッピングが上手くいかなかっただけなのに、
本人は、”聞く”そのものがこの不愉快さなんだと、受け入れちゃいます。
違和感を感じようが無いんです。

だから、マッピングは丁寧にしてほしいです。
子どもの対話をちゃんとして、厳しくみていってほしいです!

言語聴覚士の先生方も、ちゃんとマッピングを丁寧に慎重にしてくれます。
だけど、10分で子どもの違和感を見つけるのは限界があります。
保護者の方が、本人の聞こえ、音への反応をよく見ていってほしいです!

なんでこんなにお願いするかというと、
自分も、21歳で補聴器と人工内耳の違いを知っているのに、最初は、
違和感に気付かなかったし、言語化するのも難しかったです。聴覚障害を専攻にしていたからこそ、言語化できたし、違和感に気付いたのだと思います。それくらい難しいので、マッピングは丁寧に向き合ってほしいです!

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では、3つ目、
「”聞き間違い””聞き漏れ”が、本人には分からない!」です。

これは、教育現場でも非常に言われていますし、解決策が具体化されていないため、非常に難しい課題です。
聞き漏れ、聞き間違いに気付かないのは、
本人だけではなく、保護者も先生方も、周りの方もです。

・普段よくおしゃべりしているから、聞こえている。
・音に反応できているから、話も理解している。
・会話がちゃんと成立しているから、聞こえている。

こういったもので錯覚が起きて、子どもが大きくなると、、、

・会話がなかなか広がらない。同じ言葉ばかり使う。
・会話がたまにすれ違う、分かったふりをするようになる。
・勘違いして、勝手な行動をとる。悪気はないようだが。
・書かせてみると、間違っている単語が多い。

こういった課題が出てしまうんですね。
”聞き間違い””聞き漏れ”は、残念ながら完璧に無くせるものではないと思います。
だからこそ、聞き漏れをカバーする視覚情報や、言葉の教育時間の確保、
書かせたりと言葉の確認をする習慣をつける、聞き返し方を教える、
などなど、
””人工内耳装用児教育””が必要になります。

私自身も、本当に全部理解できたか、言葉が一致しているのか、
字幕をみたり、巻き戻したりして、確認するようにしています。

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以上になります、、、、!
少し断言するような口調で書いてしまったのですが、1学生としての意見であって、現場のお医者さんや言語聴覚士からは違う意見があるかと思います。(自分は、卒業論文でこの内容を書きました)

実際に私も、マッピングが上手くいかないと、人工内耳を外してばかりでした。テレビを聞くにも、普段8ボリュームだったのが、4~5ボリュームまでに下げていました。そうすると、家族が小さいよ!って言われて、ボリュームをあげていたり、、、、。

周りの足音や、袋のかしゃかしゃ、食器の洗う音が、本当にうるさすぎて、イライラしてしまったり、静かにして!って言っちゃったり。

私は、4ボリュームでテレビをみたいのに、周りがうるさくて嫌!!

せっかく、人工内耳でいろんな音が聞けたのに、うるさすぎて、
人工内耳を外してしまうのは、もどかしかったです。


では、次の記事では、
実際に、言語聴覚士と、マッピング(音入れ)するときの様子を書いていきたいと思います!
そのときのポイントや、説明が難しい違和感の手助けとなるキーワードをいくつか紹介したいと思います!


見てくださってありがとうございました!
花粉症がきつい時期ですが、薬を飲んで、穏やかな時間を過ごしていきましょう!!(^^)!

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