夏の始まり -薄雲の成田に新しい翼を探し-
7/25に大韓航空は同社初のボーイング787-10を就航させた。最初の路線は近距離路線の仁川-成田便、ゆくゆくは合計20機を導入して北米や欧州などの長距離路線に投入していくという。
最新のビジネスクラスが目玉のこの新型機が真っ先に成田空港にやって来る、しかも元々長距離路線用に導入された機材なのだからそうそう今後は見られない。投入ダイヤは昼に成田に来るKE703/704…これはもう行くしかない、過去ボーイング747-8やエアバスA380が入った便にやって来る新型。期待を込めて週末の電車に乗り込んだ。
普段なら新鎌ヶ谷からアクセス特急にでも乗るところだが今回は弥生軒で唐揚げをいただいてのJR成田線。成田駅での10分乗継の間に成田エクスプレスが走っていった。空港に入るのは209系の普通列車で、たっぷり揺さぶられて到着。特急も普通もなかなかの混み具合で2年前頃までの景色ももはや嘘のよう。
まずやってきたのは特別塗装のJA851J、先日のファーンボロ航空ショーでJALがボーイング787-9を10機(+オプション10機)正式発注したが一部報道によるとこの発注分の多くはZIPAIR向けではというものもある。
到着が10分くらい遅れている間に隣のスポットにエティハド航空のエアバスA350がやって来る、しばらく前だとこれもボーイング787-9だったのだが今は周りのZIPAIRとエバー航空、そしてこの後に来る大韓航空が全て787だった中で異彩を放っている。
そうしている間に本日の目玉、大韓航空ボーイング787-10(機体記号:HL8515)が降りてきた。特に胴体後部を見て感じるのだがやはり長い、ANAやエバー航空を中心に何度も見ているので機体そのものは見慣れてきたものではある。
展望デッキに近いスポットに入ってきた、長い胴体はこの箇所から見ても迫力がある。折返しは1時間そこそこで国内線よりは少し長いという程度。炎天下にも関わらずここで確実な作業を行うスタッフの皆様の苦労が偲ばれる…
ここで見ておきたいのはやはり特徴的な機体後部、横のエバー航空機も同じくボーイング787-10で窓の多さに気付く。奥にはスクートのボーイング787-9も通っていった。そしてそうこうしているうちにとびきり大きいヤツが来た。
アシアナ航空のエアバスA380がやって来た、仁川から成田となると国際線としても割合短距離となるのだがそこにこれだけの大型機が投入されるほどの需要の大きさたるや。経営統合も近いと言われる中で大韓航空の787-10とアシアナ航空のA380の並びが見られる期間はあまり長くはあるまい、貴重な並びでもありとあまりスッキリしたカットではないにしてもとりあえずシャッターを切る。
エバー航空の787-10が一足先に台北に飛んでいく、ANA、シンガポール航空、ユナイテッド航空とどうにも特に日本ではスターアライアンスが目立つ印象がある機材だ。ブリティッシュエアウェイズも投入しているが、日本路線はボーイング787-9とエアバスA350-1000(2024年7月現在)なので日本ではお目にかかれない。
HL8515の折返し出発時刻が迫ってきたが、その前に中国郵政航空のボーイング737が来た。ウイングレットのないボーイング737も最近ではあまり見る機会がなくなってきた。しかもフレイターは日本の会社には導入されておらず、そういう意味でも興味深い。
少し遅れていよいよプッシュバック、MIATモンゴル航空のボーイング737MAX8と並んで出発を待つ。ここからタキシングが始まるまでしばらく時間があったのでそのタイミングで撮影を続ける。
最後に先のエバー航空と浅からぬ縁のあるスターラックス航空が旅立つ様子、こちらはエアバスA350-900だ。
帰りは元スカイアクセス用の3050形で、外見は通常の京成らしい赤と青の帯だが車内の座席は空港アクセスをアピールする柄のまま。快速とはいえ成田空港に入るさまは久しぶりに原点回帰したかのようだった。
おまけ:過去のKE703/704