見出し画像

【ライブ感想】BUSHIROAD ROCK FESTIVAL 2023

はじめに、今回の目当てとかいろいろ

声出しOK、マスクの装着も自由というまさに2023年5月最新版と言えるような形で開催されたのが今回のフェスの注目ポイントだろうか。元々一昨年2021年の2月に武蔵野の森総合スポーツプラザで2daysという予定だったが、当時の世情的な問題で延期となっていたイベントの振替開催という建付けである(といっても当時既にブシロードコンテンツ全体でライブイベントは多くが開催されており、東京都の運営が大きく影響している会場に振り回された感は否めない)。
そこから2年と3ヶ月が経ち新規追加されたアーティストも交えて富士山の麓で盛大に行われたこのライブはブシロードのこの3年間の試練と挑戦の集大成とも言えるようなイベントではないだろうか。

今回の2023年5月27日開催および参加アーティスト追加が発表されたのが昨年11月のブシロード15周年記念ライブ(筆者は北陸で乗り鉄してた)で、ここでMorfonica、Peaky P-keyの追加が明示された。実は筆者が参加したいと考えたのはこのタイミングでチケットを確保し参加することになる。

なお、この後のセットリストおよび各曲の曲名等は以下の記事を参考としてその記述に準じたものとした。
夢の合同ライブ「BUSHIROAD ROCK FESTIVAL 2023」がコニファーフォレストにて開催!

あ、筆者は途中入退場肯定というか個人の自由派である。会場自体それを前提として盛り上がりたい人向けのスタンディングエリアと落ち着いて見たい人向けのエリアで分けたほうが良いのではないかと思うけれど。個人としてはサプライズとかコラボとかあるのにそういうの見落とすのは勿体無いから最後まで居る派、今回は本当に最後までいて良かったと思うし。

オープニングアクト~Morfonica

正直ここだけでチケット代の元取れたよなあと(この後のアーティスト陣も素晴らしいパフォーマンスだった、為念)。

まずは公式アンバサダーのLyrical Lillyがオープニングアクトとして出演、今年の始まりを華やかに彩った"Maihime"からスタート(DJ台にお立ちの方この後出演されるはずでは)。続く「創傷イノセンス」はカバートラックスで聴いていたけど、いや良いですよねこの曲。実はこの曲9年前に"@JAM"なるイベントで内田真礼さんが歌っていたのを現地で聴いていたのでライブイベントで聴くのは9年ぶりということになる、こんな奇遇もあるものなのか。なおこのことはこうしてパソコンに向かってレポート書いてる今になって勝手に感慨に浸っているものであってこのブシロック現地ではフラワーロックンロール並みの偏差値になって腕振ってノッていた。何はともあれオープニングアクトの〆は声出しライブ久しぶりの人も少なくない中で発声練習で331137拍子を会場みんなで。
\リリリ・リリリ・リ・リ・リリリ・リリリリリリリ!/

本編が始まってのトップバッターはfrom ARGONAVISよりFantôme Iris、元々はバンドリ!プロジェクトからの派生であるということとその中のバンドの1つであるという程度しか存じ上げておらず全くの初めまして(CMなどで音楽に触れていたかもしれないものの…)であったが、その世界観とサウンドは惹かれるものがあった。世界観からするともう少し遅い時間だったほうが良かったような気もするが、まあこれは些細な茶々である。MCでの乾杯は会場を一気にまとめ上げてこの後の盛り上がりにつなげてくれたと思う。

続いてはMorfonica、どうしよう最大のお目当てがすぐに来てしまった(というかお一人さっきまでDJチェケチェケしてませんでしたっけ)と驚いている余裕もなくDaylight -デイライト-でスタートして初披露のカラフルリバティー、アルバム収録曲だしおそらくZeppツアーでは聴けるだろうし、そもそも今回のブシロックはそれ向けの新曲がある程度入ってくるのではと期待してはいたがもう聴けるとは!実はロックということでここに出てくるような曲とは違うのかもと思っていたがサビのコーレスは会場全体のノリを高めるには十分、あとこの曲間奏のベースソロが好き(唐突な個人的感想)。「いつもの」様子を交えつつもバンド自体の紹介を中心としたMC、そういえばガルパのシーズン3で進級したのだなあ…を挟んで新曲続きの"ALIVE"。最近のカバー曲でもかなり注目されているこの曲もツアーのセットリストには入っているのだろうか。続くflame of hopeは「ブチアゲ曲」としては定番と言って良い一曲。声出しが可能となり、そして一時期足踏みしたものの改めて新しい当たり前になったライブシーンにおいてこの曲はより楽しい一面を見せてくれている。〆は11thで初披露となり新しい「攻めモニカ」の代表曲となった「誓いのWingbeat」。その11thから一体何回聴いてきたことだろう。やはりライブ現地で、しかも屋外で聴くと格別の魅力を味わえる曲だ。きっとZeppツアーでも出てくるであろうこの曲、ライブのどのような箇所でどのような空気を創り上げてくれるのかがますます楽しみだ。

Morfonica×Liella!~燐舞曲

フェス、というかブシロードの合同ライブでの楽しみというとコラボがある。そのうち事前に告知されていたMorfonica×Liella!での"WE WILL!"がここでお披露目となった。日頃の音とは異なるバンドサウンドが交じった音楽でダンスが繰り広げられていく、ここでしか見られないコラボステージはここが楽しいというのを見せつけてくれた。あとMorfonicaの衣装とLiella!の"Second Sparkle"衣装の色合いがかなり近いので一体感が凄い。

続いてはPeaky P-keyでLet’s do the ‘Big-Bang!’からスタート。"CYBER CYBER"も元々ALTIMA版を知っていて何度も聴いていた曲なので感慨深いものがある。曲の末のくしゃみがPeaky P-keyカバー版では"Bless you"(英語圏でくしゃみした人をいたわる慣用句)に変わっているところに原曲に対するリスペクトを感じて好きだなんて思っているうちにその声をサンプリングしたボイスが続き次の曲に。ところでここの好きな要素一体何人くらいが共感してくれるのだろうか(しつこい)。響奏メリーゴーランドでちょっとゆったりした空気になったなんて思うのもつかの間、初春のアニメ"D4DJ All Mix"の始まりを鮮烈に告げた"OVERWHELM!"が流れると最後に始まりの曲である「電乱★カウントダウン」で〆。

続いてはコラボ、Peaky P-keyより響子としのぶに加えて虹ヶ咲からの参加メンバーを交えての「繚乱!ビクトリーロード」で賑やかに…と思ったら後半パートでバンドリ!とD4DJより2人ずつ参加の豪華バージョンに進化。これは現地で見ていてかなり驚いた。最終的には虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会×山手響子×犬寄しのぶ×青柳 椿×桜田美夢×チュチュ×倉田ましろという欲張りな大規模コラボに。各キャラクターの特徴や依って立つところを取り入れた歌詞やスクリーンの内容も見ていて楽しいコラボとなった。

そのまま虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のステージに移り変わる。まずはテーマ曲と言えるTOKIMEKI Runnersで始めてソロ曲のショートバージョンを中心に披露、アニメ2期のオープニングである"Colorful Dreams! Colorful Smiles!"およびアニメ1期のエンディングテーマの"NEO SKY, NEO MAP!"でフィナーレとなる。さっきまで10人いたようなステージで1人が歌って踊り、会場を湧かせる。そのギャップや表現力は凄まじいものがあった。特にキャストが変わったばかりの優木せつ菜役の林鼓子さんのアグレッシブなダンスシーンは迫力満点、キャラの熱いところをここまで一気に表現してくれるとは。

しかしそこからの輪舞曲は空気感が一気に変わり過ぎと言うか、最近の天気よろしくギャップの大きさで風邪を引きやしないか(笑)。ダークな世界観は魅力たっぷり、しかもアニメ4話で出てきた"ARCANA"からのスタートでありますますこの温度差が面白い。カレンデュラ~名前のない怪物~unravelというカバー曲を交えた並びはテンションが一気に上がる並び。unravelについは筆者の場合Morfonicaで聴くことがかなり多いのだが、同じ曲でもカバーするバンドやユニットが異なるとここまで表現が違うのかという差異が楽しい一曲である。最後は新曲"-World Etude-"でまとめ上げる。ステージを元気に駆け回りギターを掻き鳴らす大塚さんかっこよすぎやしませんかね…あ、ソロ活動の新曲の「全人類ヒューマノイド」かっこよかったですこのnote読んでいてまだ見てないって人類いたらYouTubeで見られるから今すぐ見てきなさい。

Liella!~RAISE A SUILEN

外もすっかり暗くなり、暑かった気温が下がってくるも会場の熱気は増していくばかりの黄昏時。Liella!が熱いナンバー「ビタミンSUMMER!」でステージにやってきた。続く"MIRACLE NEW STORY"は最新のアプリゲーム「スクフェス2」の主題歌で話題性も抜群。そこからの「揺らぐわ」"Day1"の並びで一気に世界観にオーディエンスを引き込んでからの"Second Sparkle"は正直痺れました。本来このフェスを開催する時期にはそもそもデビューシングルすらリリースされていなかったこのグループ、そこから5人で動き出し9人に増え、(今回残念ながら8人だったものの)11人に増えようとしている。このフェスに次回があるならそのときにはまた大きく違った、そして更に魅力的なパフォーマンスを魅せつけてくれるのだろう。そんな期待を感じさせ、物語は今まさにこれから"TO BE CONTINUED"…というか、この記事を執筆するにあたり(あと何度も見返したかったので)アーカイブ配信を見ているのだがこの頃富士山から雲が取れて綺麗に全容を見渡せるようになっていた。美しい富士山のもとでメンバーの内の1人の凱旋ライブ、ぜひこのフェスが今後の礎になって欲しいと思う。

続いてはGYROAXIA、こちらも全くの初見と言っていい状態だったのだが力強いパフォーマンスが見ていて疲れが溜まってきていたタイミングのはずなのに終盤に向けて更に盛り上げてくれる。日頃積極的に見ることがあまり無いようなグループやバンドのパフォーマンスに触れることができるのもフェスの大きな魅力の一つだと筆者は思うのだが、今回のフェスは「同じブシロードコンテンツ(であるから少なくとも親和性は高いだろう)」という付かず離れずのコンテンツ間の距離感がちょうど良かったように思う。なるほど確かにこれは毎年は難しいかもしれないが今後もやってほしいタイプのイベントだ。そう思うと自然と疲れよりこの場を楽しみたいという思いが上回る。

大トリを飾るのはRAISE A SUILEN、音楽で場を盛り上げるという狙いを持って起用するなら絶対に間違いないチョイス。"EXPOSE ‘Burn out!!!’"から始まり続いての"UNSTOPPABLE"は王道中の王道と言っていい組み合わせだろう。そこからの「灼熱 Bonfire!」は振り付け講座はサビ部分のみの簡易版ながらも周囲のノリは全く問題なし。まあちょっと間違えても誰も気にしないしそこはそれこそノリとバイブスでなんとでもなるといえばなるか。すっかり日が落ちて気温は下がっても会場の空気は灼熱そのまま、終盤に向けて加速していく。そこに続くはちょっと変わり種の"Repaint"、もう世に出てから1年以上経つがやはり異色の楽曲という趣が楽しい。そこから定番ブチアゲ曲の"HELL! or HELL?"は会場内を一気に地獄に染め上げる。ヘドバンって楽しいよね、でもヘドバンは腰からやらないと首を痛めるってよ。
いよいよ最後の曲"R・I・O・T"は出演者全員での超豪華版だから途中退場したくないんだよねで音楽としては代わる代わる歌う出演者のハーモニーが楽しいし、ステージ上での掛け合いもどこに注目するべきか全く分からない賑やかさ。そういえば1年前は"Mythology Chapter2"でモニカと演っていたなあこの曲と浸ってもいられないような情報量の多さはこのフェスの〆を飾るに相応しい。というかこの約40名をまとめ上げるRaychellさん凄すぎませんかね…会場の全員が一体となったこの曲が終わると盛大に花火が上がり、全ての内容が終了となった。

余談:2,000文字くらいでいいかなこの記事と当初思ってた。今5,300文字弱
あと配信でのMorfonica「誓いのWingbeat」間奏時にボーカル・ドラムにフォーカスして落ちサビで正面に4人ずらりと揃った構図をドンとお出しした奴出てこい、何あのかっこいいの惚れ込むわあんなん。

この記事が参加している募集

フェス記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?