見出し画像

チェンソーマン第二部の吉田ヒロフミについて予想する(2/2)

ユウコを殺したチェンソーマンは誰なのか?

ユウコが何者かに殺されるシーン


ユウコが正義の悪魔になってアサをいじめた生徒を殺し、その夜アサに別れを告げた。悪魔となったユウコは知り合いのデビルハンターに相談しに行くと言って旅立つが、途中で殺される。首を斬られたユウコが「チェンソーマン・・・?」と言い残し、ユウコの片脚を掴んだ何者かの影がビルの屋上らしき壁に映っている。その影の頭部はチェンソーの悪魔だった。また、描かれている腕には今までチェンソーの刃が出ていたと思われる傷が残っていた。直前のコマにデンジが家で寝ているシーンがあるので、別のチェンソーの悪魔の存在が示唆されているシーンである。

チェンソーのスターターを持つ男

デンジの通う学校でデビルハンター部長兼生徒会長の伊勢海ハルカと名乗る男が登場する。戦争の悪魔(ヨル)が「デビルハンター部にチェンソーマンがいると聞いたが何か知ってるか」と問い、「これが答えだ」と胸のチェンソーのスターターを見せる。このシーンを見ると誰でもコイツがユウコを殺したチェンソーの悪魔だと思うだろう。

伊勢海ハルカはチェンソーマンではない

アサとデンジがデート中に永遠の悪魔に水族館に閉じ込められた時、アサに「チェンソーマンなら何とかしてくださいよ」と言われた伊勢海ハルカは「手術をしてチェンソーのスターターを体につけたんだ」と言っている。ふざけて「助けてチェンソーマン!」と言ったが、同じ水族館内にいる真のチェンソーマン・デンジからチェンソーマンは出てこなかったことが何よりの証拠ではないか?つまり、ハルカは悪魔ではない。彼が何かしらの悪魔なら、チェンソーマンに助けを求めた悪魔は殺されるので、ハルカは殺されていたはずだ。支配の悪魔であるマキマが、岸辺の対マキマ対策部隊に撃たれたとき、「助けてチェンソーマン」と呼んだ結果、そばにいたデンジからチェンソーマンがでてきた。この時と水族館は状況が似ている。ただ、この時はデンジとポチタの契約が切れかかっていた(デンジが廃人同然であり、普通の生活をするというポチタとの契約が破棄しかかっていた)ため、ポチタの本体であるチェンソーマンが呼び出された可能性はあるが。水族館ではそうではなかったので、チェンソーマンが出てこなかったのかもしれない。伊勢海ハルカは脇役っぽい描かれ方な感じが若干するし、彼自身「僕がチェンソーマン・・・?何言ってるんだ?」と言っていることが本当なら、チェンソーマン(デンジ)に殺されなかったハルカはもう一人のチェンソーマンではないと考えてほぼ間違いないと思う。となると、ユウコが殺されたときに、頭部がチェンソーの人の影が映っていたあの人物は誰なのか?

ユウコ(正義の悪魔)はなぜ殺されたのか?

ユウコはアサをいじめた生徒を殺すために正義の悪魔となってヨル(戦争の悪魔)と対峙した。その時に、正義の悪魔の持つ、相手の思っていることが読める力の前で、ヨルは全く歯が立たなかった。戦争の悪魔は、正義には勝てない。というか、正義じたいが諸刃の剣であり、ナチスのような間違った正義が戦争を引き起こすこともある。太平洋戦争の日本軍が「お国のために」という正義をかざして国民を扇動し、戦争が続けられたのもそうだろう。正義の悪魔に対して、戦争の悪魔は従属せざるを得ないのではないか。その正義の悪魔が殺されたのはその存在が誰にとって邪魔だったからなのか、を考えてみる。それは戦争をなくしたいと思っている者である。マキマ(支配の悪魔)だ。正義の悪魔が存在する限り、戦争も存在するからだ。マキマはかつて岸辺に「貴方はナチスがユダヤ人に何をしたのか覚えていますか?」と言っていた。岸辺が「ナチス・・・?」と何のことか分かっていなかったように、チェンソーマンの漫画の世界では、ナチスの掲げたユダヤ人迫害という正義は忘れ去られていた。だから戦争も影の薄い存在になっていた。公安編で銃の悪魔を他国を牽制する力として主要国が奪い合っていたのを、マキマは「戦争のようなもの」だと言っていた。つまり、彼女は戦争が少しずつ存在感を増すのを危惧していたのだ。だからマキマは「この世にはなくなったほうが幸せになれるものがたくさんあります」「例えば、死 戦争 飢餓」と言っていた。チェンソーマンに戦争の悪魔を喰わせて、世界から戦争を消そうとしていた。そしてマキマ以外の何者かが、マキマと同じような考え方で戦争をもたらす正義の悪魔であるユウコを殺したのではないか?

誰がユウコ(正義の悪魔)を殺したか

水族館で吉田ヒロフミがデンジに「チェンソーマンが食べてくれないかな?死の悪魔」と言っているのが答えな気がする。このセリフは、伊勢海ハルカがふざけて「助けて!チェンソーマン!」と言ったあとに吉田ヒロフミが「だってさチェンソーマン なんとかならないの?」というセリフに続いて言っていた。「 "地獄の"チェンソーマンが死の悪魔を食べてくれないかな」と言っているのではないか。つまり、地獄ではチェンソーマンに助けを求めた悪魔は殺されることを吉田ヒロフミは言っていて、死の悪魔を地獄のチェンソーマンに喰わせて、死という存在を消したいのだ。つまり、ヒロフミはマキマと同じ目的を持っている。だから、死と同じく戦争もなくしたい。だから戦争を引き起こす正義の悪魔(ユウコ)を吉田ヒロフミが殺したのだ。つまり、吉田ヒロフミもチェンソーの悪魔なのではないか?

吉田ヒロフミはマキマが狙っていた先代チェンソーマン?

公安編でマキマがデンジの中にいるチェンソーの悪魔を支配しようとしたのと同じように、デンジがチェンソーの悪魔になる前は、チェンソーの悪魔だった吉田ヒロフミをマキマは支配しようとしていたのではないか?ヒロフミは頭が良いので、中々勝てなかった。だが、新たにチェンソーの悪魔となったデンジをマキマは見つけ、次に目をつけた。なぜならデンジは父親を殺したという過去を持ち、マキマはそれを利用して「そんな人が普通の生活を望んでいいはずがないよね?」という口実を作ることができるから。普通の生活をデンジから奪うことで「デンジが普通の生活をするかわりに、ポチタ(=チェンソーの悪魔)の心臓を与える」という契約を破棄させてチェンソーマンと戦うことができるから、マキマはターゲットを吉田ヒロフミからデンジに切り替えた。デンジのチェンソーの悪魔に勝って支配できれば、その力で死や戦争や飢餓をなくすことができる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?