見出し画像

私がこだわり続けてしまうわけ。

鷺沢さんの名を、とどめたい。

忘れないでいたい、誰かに小さく見つけて欲しい、、、。

繰り返しの日常を、一瞬の輝きに、目を向ける事を教えてくれた。刹那的な美しさなのに、きちんと生活に根差してて、この気持ち、この会話確かにあるよね、、、。鷺沢さんの描く世界は、きちんとしていた。

感情がどうめぐるのか、その時に目に映ってる風景は何なのか、どんな音が聞こえてるか、
それが鷺沢さんの作品にはきちんと存在した。

だから、その世界にひたると、読んでいるだけの私も、一人ではない気になった。

人の気配や声、懐かしい映像のように、初めてみる映画のように、シンとした空気かつ ゆるやかに世界が立ち上がってた。

鷺沢さんの文章に触れると、いつもそこにあった。リアル、だ。

愛しさも苦しさも、痛々しさも、ひりつく痛みも、そこに自然とあったから、理解出来た。

なかなか、私にとって鷺沢さんが特別で、
彼女を超えて、自分に響く作家さんが見つけ
られない。

痛みも苦しみも優しさも、全部 本物だと
感じられたから、いまも貴方を覚えてる。

19年目に入るのかな。葉桜の季節に貴方が
突然 去って。また きっと、ずっと想うだろな。