【ゲームの話】ハーヴェステラ(クリア済み)を振り返る

ハーヴェステラ1.5周年らしいぞ

 ハーヴェステラが1.5周年だと聞いたので思い出を振り返るために筆を執ることにした。
 そもそもゲームプレイ日記を書きたいと思ったきっかけもハーヴェステラだったりする。妊娠・出産とどんどん自分の趣味ができなくなっていく環境の中で、何か軌跡を残せればということはそのころから考えていたことだった。当時はまったくプレイ日記を書く余裕がなかったので結局実現しなかったが、、、子供が生まれて間もないころ、こそこそと一生懸命やっていたので懐かしく思う。
 元々「ぼくもの」シリーズが大好きな筆者。定期的に「ぼくもの」のようなゲームシステムを摂取したくなるため、ハーヴェステラはPV情報が出てからずっとずっと発売を待っていた。子供を妊娠し、発売日が子供が生まれた直後と知ったときは天を仰いだものだ。できるのか、産後の生活で。このゲームを。
 でもやっぱりどうしても、ど~~~~~~してもやりたかったので、当時新生児の子供を夜間監視しながら本当にちょっとずつ進めた。当時は自分の時間を子供のために使わなければいけないという感覚の摩擦にも苦しんでいて、相当メンタルを病みながらプレイしていたな……(遠い目)
 夜な夜な骨伝導イヤホン(子供の声は聞こえるようにしたいがゲーム音楽も聴きたいという狭間で買った)をつけて一生懸命遊んでいた日々を振り返りながら、各スポットで思い出を振り返っていこうと思う。

遠見の丘

 死季という時期に外で行き倒れていた主人公が住むことになる場所。
 まずゲームを始めて圧倒されたのは風景。キャラクターも繊細な筆致のタイプの立ち絵だけど、風景も本当に繊細できらきらしていて、久々にゲームの風景を眺めていたいなあという気持ちになった。シーズライトがまた綺麗なんだわ。音楽もまたしっとり穏やかで聞いていて心地いい。遠見の丘のBGMを聞いているとそれはもう、眠くなるんだわこれが。心地よくて。(育児疲れもあり、何度寝落ちしたことか。。。)
 シナリオ進行に合わせて四大精霊がこの地に集まってきて、マップが徐々に解放されていくのが楽しかったな。なぜか唐突に住み着くサハギンのお魚クエストも好きだった。(そして釣りしててBGM聞いて眠くなる……
 四大精霊のオーダーの進行によって機能解放される仕様で、進めていくとだんだん便利に遊びやすくなっていくのが飽きずに遊べた印象。

レーテの村

 しょっちゅう山のように種を買い付けに行くことになる最初の村。終盤なんかは種入荷するたびに在庫丸ごと買ってたわ。
 ちなみに筆者、この村の夜の時間帯に進行するサブクエを1個見逃していて、終盤になっても見つからないから最終的に攻略サイト調べて見つけた。一日のルーティンで朝に訪れるから夜ほとんど来なかったんだよなあ。自力で見つけられずにちょっと悔しかった思い出。
 村には医者のクレスが住んでいて、主人公がぶっ倒れると彼女の治療で生き返る(語弊のある表現)。
 レーテの村はずれには謎の落下物が降ってきていて、主人公はその中にいた娘・アリアと各地を訪れる冒険の旅に出ることになる。
 ちなみに魔族のディアンサスが全キャラ中ダントツで好き。でも一緒に住むのはアリアだったね。やっぱりね。
 ところで各町の宿屋のお料理クエストのイラストが本当においしそうで好き。どんなイラストかな~と楽しみにしてクエスト進められるのでものすごくモチベになった。お魚クエストの魚のイラストもいいよね。

ネメアの街

 春の街。街にはたぶん桜が咲き満ちていて全体的に桜色のかわいらしい街並み。だけど街の近くに「天の卵」という謎の構造物が出現して、開幕からきな臭い話が始まる。ここではアジールという青年と孤児院で働くイスティナが登場して、ティエラという娘とのエピソードが展開される。
 もちろんハーヴェステラがスクエニ産なのは知っていたが、このネメアの街のシナリオを見ていて、天の卵を訪れてわかるこの時代にそぐわない近未来的な建造物、怪しい研究などなど、「これスクエニだなあ」という要素満載で妙に納得した思い出がある。思えば当時、スクエニのゲームに触れるのが久々だったのでなんだか感慨深かった。
 超発展した文明の時代から時を超えてやってきた少女・アリアといい、天の卵で見た謎の建造物といい――ファンタジーの皮をかぶったSFものであるということを予感させる街だった。
 ところでここの街は夜に釣れるお魚がいるので夜釣りをよくしていたが、夜の街が本当にきれい。ヨザクラミマスも納得だ。

浜辺の町シャトラ

 森を抜けてやってくる海辺の街。ここでは海上に泡沫(だったかな?)が浮かんでいた。
 酒場では歌姫のエモと出会う。夏のシーズライトは海の底にあるようで、発明家のハイネの協力を得て海の底へ向かうことになる。
 エモは故郷や同胞を失っていたり、ハイネは大事な発明家仲間を失っていたりと、ネメアの街のアジールやイスティナもそうだったけど、キャラクターには「喪失」のエピソードが寄り添っていて、もの悲しさを感じさせる。
 特にハイネに深くかかわるフィアソラの話に関しては、えっ、この舞台って現代が関わってるの?という重要な示唆が含まれていて思い出深い。
 ところでコロネル人形集め、大変だったね。これは攻略サイト見てやった。ほぼほぼ自力で見つけていたが、さすがにコンプするのは自力では無理だったな。。。

教都アルジェーン

 洞窟を超えて冬の街へ。しんと冷たい空気に、宗教の匂い。
 なんで教会モノってのは冬がこんなに似合うんだろうか。荘厳さと相性がいいのかな。
 ここでは教団で巡礼師として働くシュリカ、傭兵のブラッカと出会う。(厳密には、シュリカとはその前にちらっと会ってるけど。)
 教団が抱える秘密が暴かれ、アリアのいた時代とのつながりも見えてくる。各所に散りばめられた断片的な情報を集まっていく代わりに、疑問は深まっていく。あれは?そしたらこれは?と、考察がはかどる作品。まあ筆者は考察下手なので目の前で起こることを眺めているだけだが。。。
 ウサギ(なんつったっけ)に乗ってこの町まで来るの大変だったんだけど、空飛べるようになってからは本当に楽になったな。このオープンワールド型のゲームがひしめくようになった時代に飛空艇に乗れるのはうれしかったなあ。

幻影城

 ワールドマップでめぼしい街は一通り行ったな、というところで出てくる魔族の秘密。ここら辺からはこの世界の真実が次々と明かされていくので、開始当初とはだいぶ趣が変わってくる。前半ファンタジー、後半SFの中間くらいがここらへん。
 ところで魔族のガイスト、ほぼボイスを聞ける機会がないのだけど、幻影城の玉座(だったかな?)に行くと立っているので近づくとしゃべってくれる。大塚明夫さんなのそこではじめて気づいたよ。いい声だな~。
 シーズライトや魔族がこの世界を維持するための機構であるということが明かされていくわけだが、その中でディアンサスにはキャラクターエピソードを通じて心の発露のようなものが描かれていくのがとてもいいんだよなあ。ディアンサスはいいぞ。

スクラップド・エデン

 アリアが収容されていたレーテの村の落下物から、主人公たちは「ロストガイア」へ訪れることに。まさかこいつが動くとはなあ。SFじゃん。(語彙の不足
 ロストガイアは文字通り滅んだ星。栄えた文明の亡骸があるばかり――そして、ロストガイアこそがアリアのいた星だということが発覚する。これが要は地球だよね。まさか星をまたぐ話だったとは想像もしていなかった。
 人々は来る滅びに備えて眠りについた。そんな中、アリアだけが星を渡ってやってきて、先に目覚めてしまった――。
 彼女はひとりぼっちなんだ。普段は気丈にふるまっているけれど、垣間見える心細い様子や、彼女が抱える真実が明らかになっていくにつれて、アリアというキャラクターにはどんどん惹き込まれていく感じがする。

月の揺り籠

 星を渡る次はまさか軌道エレベーターに乗って宇宙に行くことになるとは思いもしなかった。
 ここまで来ると大体見渡せるマップには行きつくしていて、次どこに行くんだろうという感じだが、そこに軌道エレベーターである。宇宙じゃん。いやロストガイア行ってる時点で宇宙超えてるんだけども。
 明言されてはいないが、状況証拠をすり合わせると、ロストガイアが地球、主人公たちの星(リ・ガイアだったっけ)が月、という位置関係になるんだろう。というか月の揺り籠という名称が出てきてやっぱ月じゃんここ、という確証を得る感じだ。
 孤独を抱えたアリアはこの星を滑る魔族たちを統べる魔王として主人公たちと対峙することとなる。この星に生き残ることができるのはカインかアベルのいずれか――。ロストガイアの同胞たちの願いをその小さな体で背負って、彼女はたった一人で立ち向かうことを決めたんだよな。
 ハーヴェステラの曲、どれもよくて好きだが、全体的にしっとり穏やかで物寂しい感じの曲が多いのに、魔王アリア戦の力強い楽曲が印象深くてこれが一番好き。でも先頭に忙しくてあんまりまともに聞けてない。しかもたぶん一回しか流れない。たぶんだけど。(記憶が怪しい、、、
 深層心理で出会う彼女は一人孤独で、しがらみに縛られていた。もともとロストガイアの死季という現象を究明するために活動する科学者だったのだから、人類の存続には強い責任感もあったと思う。しかも気が付いたらとんでもないほどの歳月が流れていて、救いたかった星はすでに滅んでいると来た。
 ここでやっとアリアの心とまともに触れ合えた感じがして、思い出深い。これ見たらやっぱりアリアと暮らしたくなってしまう。最推しはディアンサスなので相当悩んだが、やっぱりなあ。
 そもそも最初のころは成り行きで遠見の丘で一緒に暮らしていたのに、彼女が出て行ったときに隣のベッドから彼女の私物がなくなるという演出の喪失感が尋常でなかったので、彼女に戻ってきてほしいという思いが強かった。しかもアリア、出て行ったあとはレーテの村の移動船で一人で暮らしてるんだもん。そら戻って来いと言いたくもなる。
 それにしてもこのカインとアベルいずれかを選ぶかというどうみてもどっちもバッドエンドみたいな構成の選択肢、筆者的にはトラウマ。どうすれば正解なのかを考えてひどく緊張してしまうので。ゲームなんだしやり直しできるんだけど、それでも選択は一度きりという緊張で、この設計のイベントは非常につらく感じてしまう。第三の選択肢があってよかったよホントに。
 余談だがエクシリア2でも都度都度選択を迫られて疲労困憊だったのを思い出した。いいゲームだがあの仕様は筆者にはつらかった。。。つらかったから一回挫折したまであるよ。その後重い腰を上げて、攻略サイトを見て何とかクリアしたけども……自分の選択が「合ってるのか」がどうしても気になってしまって選べないんだよね……。もともと優柔不断な性格なので変なところで苦しむ。エクシリア2、いいゲームだよ。ほんとだよ。
 脱線してしまったけれども、ここで主人公はカインとアベルどちらかを選ぶのではなく、死季を根絶することによって未来を切り開く道を仲間たちと模索することになる。

星の生まれた場所

 とうとう星の中まで行くことになった。まさか上の次は下にも行くことになるとはなあ。
 リ・ガイアにはロストガイアの環境を模倣したテクスチャのようなものが張られているわけだけど、そのために星そのものに仕込まれている機構に死季の原因があるということで、主人公たちは星の中枢へ。
 ここでは主人公の前に現れる謎の少女がいったい何者なのかがようやく明かされて、ほわ~~~~(語彙消失失礼)といった感じ。
 今まで散りばめられてきた情報が集約されて種明かしされていく感じは推理小説読んでる感覚に近い。おもろい。
 ここでのラスボス戦を終えてシナリオはクリアとなるけど、ハーヴェステラはクリア後の世界で続けて遊べるのがよかったな。大体クリア後といってもラスボス手前に戻るとかが多い印象だけど、「死季がなくなった世界」で暮らしていける仕様なのがよかった。
 エンディングではみんなのその後が話されていたり、続きを期待してしまう終わり方で「続きは……?」と未だに思っている。(未練がましい
 希望のある未来を示唆するエンディングでよかった。
 最後にはちゃんと主人公に関する種明かしもある。
 全体的に遊んでいて謎に感じた部分はちゃんと種明かしされて謎が氷解する仕掛けになっていたように思うが、主人公に関しては若干自分の中で消化不良。リ・ガイアの主人公(精神)と、ロストガイアの主人公(本体+精神?)って、別々だけど要は中身同じってことだよな?例えばロストガイアの人間が将来目覚めるとして、ちょっとしたバグみたいな存在にならん?とか……。ここだけが唯一のしこりだけど、筆者の情報処理不足かも。
 あとは各地で集められる聖書の一節?みたいなやつは読んでみたけど筆者の知識不足でいまいちよくわからんかった。でもたぶん考察好きな人には刺さる要素な気がする。もしかしたら何かしら示唆されている原典があったりするのかな?

カレノイド

 筆者、カレノイドを発見したのは実はラスボス直前だった。
 死季の時にぼや~っと遠見の丘にある井戸が光るのは認知していたのだが、最初にうろついた以外は大体家にこもってひたすら料理作って死季を消化していたので気づいていなかった。いつこの井戸のフラグって立つのかな~くらいの感覚でずっと遊んでいたのだが、さすがに最終戦前になって結局なんなんこの井戸、とちょうど死季の日に訪れて気が付いたというオチ。そんなわけなのでカレノイドは未攻略でいったんクリアすることになった。
 そしてカレノイド、カレノイド、カレノイド……「枯れの井戸」か~!なるほどな~!!!(笑顔
 魚の名前とかもちょいちょい小ボケ入ってるよね。筆者好きだよそういうの。
 カレノイドにはいわゆる「裏ボス」がいる階層踏破型の高難易度ダンジョンだが、ハーヴェステラ遊びつくすならこの裏ボスまでやっておくべきと思う。
 ここではリ・ガイアになる前のこの星自体に関するエピソードが語られる。超重要な話仕込んであるじゃんね。
 カレノイドの中はFEARがうろうろしてるし筆者がこの作品の中で一番苦手なでっかい機械の敵がしょっちゅう出てくるので非常にダル……しんどかったが、どうしてもハーヴェステラは遊びつくしたいと思って頑張った。たぶんほかのゲームだったらここまでやりこまないでクリアした段階で終わってたかもな……と思うけど、ハーヴェステラはやり込み要素がまだやれる圏内かな、というのもあり、頑張った。結果、頑張ってよかったと思う。バトルはきつかったけど。(苦笑)
 ちなみに筆者はひたすら大量の野菜ジュースを抱えて突入したよ。料理だと満腹度の都合で食べれんくなるからやっぱジュースやね。(戦闘が下手

おわりに

 もう1年以上前のことだから、思い返そうとするともう記憶が断片的で曖昧なのが悔やまれる。でも、今でも「やってよかった」と思えるゲームだと思う。
 こつこつやって3か月、4か月くらいかな……?息子がまだふにゃふにゃで動き回れない時期だったし、育休取ってたからクリアまでこぎつけた感はあるな。復職した後だったらそれこそ挫折していたかもしれない。その前に遊びつくせてよかった。
 なんとしてもコンプするぞ、と頑張って家の2階の石像も全部そろえたし、図鑑も全部埋めた。メイン以外の要素までこんなに回収がんばったのは久しぶりだった。

 願わくばまたハーヴェステラみたいないい塩梅(要望がふんわりしている)のゲームが出てほしいな……。出ないか……?
 ハーヴェステラ、音楽もいい、背景もいい、農作業もできるしバトルもできる、スクエニ節のファンタジーもたっぷり浴びれるで、筆者には楽しすぎる要素満載の神ゲーでした。
 このゲームを生み出してくれた方々に多大なる感謝をして、筆を置くこととする。

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