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出産したときの話。

2ヶ月ほど前のことで思い出せる限りにはなってしまうけど、息子をこの世に迎えたときの記録。

かなり赤裸々に書いているので苦手な方はご注意下さい。。

都内の総合病院で自然無痛分娩で出産。
パートナーも立会可能な病院でした。
*自然無痛分娩…陣痛の始まりは自然に任せ、分娩進行が確実になってから麻酔を使用する


【陣痛〜入院まで】

前駆陣痛?と感じるような定期的な痛みが波のようにくる。
前日に同じような痛みの波があって一度病院に電話したけれど様子見しているうちに波がおさまってしまっていたので、電話しようかどうしようかと思いつつ電話。
前駆陣痛で進まなそうだったらまた家に帰ってもらうかもしれないけれど、気になるようだったら病院に来てもいいよ、とのことだったので陣痛バッグと入院バッグを持って病院に向かう。
車の揺れで陣痛進むかも?と期待しながら病院に到着。

病院に着いた頃には家を出発したときより痛みは強くなってきている。
NSTで陣痛や胎児心拍のモニタリングをしてみたり内診で開きを確認したけれど、あまり子宮口が開いていない(三日前の外来で1cm〜1.5cm、ここから変化していなかった)のとモニターを見て「前駆陣痛っぽいね…?」と言われ、一度昼ごはんを食べたり陣痛を誘うためにモニタールームを出て散歩したり。
戻って再度NSTと内診をして入院するかどうか微妙な雰囲気だったけれど、
これで前駆陣痛だったら本陣痛はどれだけ痛いの?!と思ったのと、家まで帰ってまたくるのがしんどかった(家→病院は車で30分くらい)ので相談の上入院。
あとから考えたらここで身体の声に従っていて良かった…

【陣痛との闘い〜長い夜〜】

入院決定してからLDRに入ったのが夕方。

痛みは強くなってきていたけどまだ耐えられるくらい。
無痛分娩の麻酔は子宮口が4-5cmくらい開いてから始めるのが目安、と言われていたのでひたすら耐える。
夫や助産師さんに腰をさすってもらいながら痛みを逃すイメージで呼吸に集中する。

夜ご飯の時間になり、無痛の麻酔を入れる予定のため液体食が出てくる。
エネルギーを蓄えなければ、と思い完食。

時間が経つにつれて痛みがかなり強くなってくる。
(良かった、あのとき家に帰ってたらとんぼ返りだった…)とある意味安堵しながら痛みに耐える。
夜遅くなってくると声を出さないと耐えられないくらいの痛みになってきていたけれど、内診ではなかなか子宮口が開いてきておらず気が遠くなる。

夜20時くらいに粘液栓が出て、進んでいるかも?と期待→開きは2〜3cmで期待したほどではなかった。けっこう、かなり痛いのに〜…

25:42くらいに

バチンッっっっ!

と音がして、破水しました!!って助産師さんを呼んで確認してもらうけれど羊水反応がなく、破水じゃないかも?と言われるけどここを境に痛みのレベルが比較にならないくらい強くなる。

痛みが強過ぎて夜ご飯で食べた水分食多分全部戻した。。

明け方くらいまで陣痛に耐え、たまに痛みで吐きながら過ごしたけど子宮口は開かず。
目安の開きまでいっていないけどこれ以上は耐えられない!と思い無痛の麻酔を依頼。

麻酔の準備や効いてくるまでのタイムラグがあり痛みが消えるまでには時間がかかるので、早め早めに依頼するのが良いと学びました。
病院が目安としている開きはあるけれど、産婦本人と麻酔科医で相談してタイミングは柔軟に対応できると言われていたのでちゃんと甘えれば良かった…

【無痛麻酔in〜ありがとう医療技術〜】

背中から硬膜外麻酔を入れてもらい、効き始めてからは痛みがスッと軽くなる。
話には聞いていたけど麻酔ってすごい…!

無痛分娩に定評がある病院だっただけあり、麻酔科の先生方がしっかりフォローをしてくださっていたので安心してお任せしていた。
痛みが強くなったときには自分でスイッチを押して追加で麻酔が入れられる(安全な量しか入らないようになっている)けど、追加の麻酔はいらないかな、ってくらい。
モニターではしっかり陣痛が強くなってきていて、痛みのストレスがなくなったからかも!と嬉しくなる。

ただ、子宮の開きはやっぱり遅く、なかなか進まず。
この時点で入院から12時間以上経って朝になっていたけれど、このままだと今日産まれるか産まれないかだね、と言われ?!?!となる。

【陣痛促進剤in〜促進剤と麻酔剤の闘い〜】

良い陣痛が遠のく。無痛麻酔を入れたときあるあるらしい。
このままではなかなか進まない、ということで促進剤を入れることに。

この促進剤を入れたら麻酔をゆうに上回る強さの痛みがきて追加麻酔のスイッチを押しまくる。
何回押しても安心な量しか入らない&一定の時間をおかないと再度の追加はないのは知っていたけれど、痛くて精神安定剤的にスイッチカチカチしていた。。

でも促進の甲斐あり開きが進む!
7〜8cmくらいまでいったかな。

【緊急事態〜帝王切開のかほり〜】

内診とモニターを見たお医者さんから、
・赤ちゃんの向きが母のお腹側を向いている(胎向異常)
・赤ちゃんの元気がなくなってきている
ことの説明を受ける。
陣痛も進んできているため促進剤は中止、赤ちゃんの元気が回復するのを待つ&母の身体の向きを変えたりして赤ちゃんの向きが変わるのを待ってみる、もし上手くいかなければ帝王切開の可能性もあると説明を受ける。

万が一に備えて血液検査を受けたり、処置に伴う説明や同意書をもらったり。(私は署名できるような状態ではなかったのでもし同意書に署名するなら夫に代筆してもらう)
母は寝返りをがんばる。

しばらくしたら胎児心拍が回復、胎向も変わって問題なさそうなのでこのまま分娩を進めることに。

【クライマックス〜赤ちゃんとの対面】

麻酔を適宜追加しながら陣痛が進み、だんだんLDR室が慌ただしくなる。
静かなんだけど人の出入りが多くなったり、ベッドが出産体制にトランスフォームしたり、天井からなんか機械が降りてきたり、奥の小部屋からいろんな機械が出てきたりといよいよっぽいな、となんとなく察する。

麻酔のおかげで痛みへの感覚が鈍くなっているので薄らとしか痛みの波を感じないけれど、助産師さんの合図や「これかな?」と思う痛みの波に合わせていきむ。

SNSで予習していたサンシャイン池崎さまの呼吸法を思い出していきむ。褒められる。ありがとうサンシャイン池崎さま。。

とはいえ筋力が足りてないのか何回いきんだか分からない…ひたすら合図とともに一回の陣痛の波で3回ずつぐらいいきむ。
途中からベテラン助産師さんがジョイン、腹筋のピンポイントのところ(思っていたより上だった)を押さえてここに力入れてね!って誘導してくれていきみ方がよりクリアに。
途中で「髪の毛しっかり生えてるね!」って声が聞こえて、もう頭が見えてるんだ、って思って頑張るモチベーションになった。

「会陰切開するね、したら次の陣痛で出ると思うよ!」
と言われ早く切開してくれ〜(あんなに切開は嫌だと思ってたのに)という気持ちに。

無痛の麻酔も入ってるし、局所麻酔も打たれている(打たれた感覚すらなかった)ので何も感じないままぱちんぱちんと切開されているであろう音がして、そのままラスト数回のいきみ。

「もう力抜いていいよ、ゆっくり呼吸してね」
の言葉で力を抜いてしばらくしたら、

ドゥルンっっっ

て感覚であ、産まれたな、って本能的に察し、次の瞬間元気な泣き声と赤ちゃんの姿が耳と目に飛び込んできた。

ようやく会えた
ちゃんと泣いてくれた
かわいい、愛しい

いろんな感情がぶわっと一気に溢れ出して、涙になってボロボロ止まらなかった。
どんな感動する映画を見て感動しても涙は出ない夫が泣いていて、それにも泣けた。

お母さんも赤ちゃんもよくがんばったね。
おめでとう。
という助産師さんたちの声に、泣きながらありがとうございました、って何度も何度も繰り返した。
あとから母子手帳を見たら分娩所要時間25時間って書いてあって長々とお付き合いさせてしまった病院の方々本当にありがとうございました…となった。。

ちいさなちいさな足。この足で私のお腹を蹴ってたんだね

医師の方が切開の縫合をしている間に赤ちゃんの清拭や身体測定など。
産まれてきた息子は出生体重4,000gを超えていた…道理でお腹が重かったわけだ。笑

諸々の処理が落ち着き、バースプランで希望していたカンガルーケア。
お腹の中にいた赤ちゃんが、いまは私の胸の上にいる。
重みを感じながら感激でジーンとしていた。

しばらく触れ合ったり少しおっぱいを吸わせたりした後、赤ちゃんは新生児室へ。

分娩後の安静や母体の経過観察、清拭が済んだあと病室に移動してゆっくりご飯を食べたりして夜を迎え、出産日を完結させたのでした。


母子同室&母乳育児を推進している病院だったので、日付が変わった3時ごろから怒涛の寝不足との闘い&母乳育児への奮闘が始まるのですがその話はまた別の機会に…👋🏻

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