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耽楽的楽曲紹介第7回判然としない過渡期に聴いて落ち着く自滅楽曲

第18回_判然としない過渡期にて_第8回耽楽的楽曲紹介_2024.5.21|耽楽的音声記録 (note.com) より。
どちらも色々と物語を想起させ、陰鬱でいいものです。灰色の季節など関係なく何とも判然としない釈然としない、かといって憂鬱とも言えない状況で聴いていると落ち着きます。


Cancer House「a hiding place」(『a hiding place demo』(2024))
a hiding place demo | Cancer House (bandcamp.com)

is it fire
火なのか
or is it flowers
それとも花なのか
crimson petals
真紅の花弁が
bloom from her skin
彼女の肌に咲く
a pile of ashes
灰の山
once her flesh
前の彼女の肉体は
holds an empty letter
何も書かれていない
with no return address
送り主の住所のない手紙

is it fire
火なのか
or a hiding place
それとも隠れ場所なのか
its like treading water
そこは無為に過ごすような場所
but her lungs are filled with stones
だけど彼女の肺は石で一杯
a pile of ashes
灰の山
once her flesh
前の彼女の肉体は
lighting matches
until theres nothing left
何も残らなくなるまで擦られるマッチ


Fran「折磨Abusing」(『弱求生欲』(2019))
弱求生欲 | Fran (bandcamp.com)

折磨 Abusing

Here's my vow
ここに誓います
I’ve cried out loud
大声で泣き叫びました
but nothing changed, she mocked
けれども何も変わりませんでした。彼女は嘲笑われただけでした

I burned a house
私は家を焼きました
And killed an owl
そしてフクロウを殺しました
This match that made me foul
誓いを履行して私は醜悪な存在になりました

最后说声再见
人は最期には「さようなら」を言うと言われる
笑意留在唇边
唇に笑みを浮かべたまま
那些故事 那些风景
様々な思い出と風景
体验过形色各异的人心
色も形も色々な人の心を体験したことがある

数夜焦心等待
夜をじりじりと数えながら待つ
并没什么要来
そして、何一つ来なかった
背上仿佛 长出刺
背中にまるで棘が生えてきたよう
为何能为自己惋惜
どうして自分を哀れむ事なんてできるだろうか?

蚊蝇扑向烂身体
腐った体に蚊やハエがたかる
继承无用记忆
役立たずの記憶を引き継いでいく
月牙上 坐着你俩 对我唱呀唱
三日月の上にあなたと座って歌を歌う記憶―
结局是痛苦 过程里尽是希望
結局それも希望が尽きる途中で生まれた苦痛でしかなかった
我不想 我不想 我不想
いらない いらない いらない

为何没有人指明短板
何故欠点を指摘してくれる人がいないのだろう?
去哪都是赞叹
どこへ行っても褒めてばかり
你的口吻像驱赶 未发生的遗憾
あなたの言い方はまるで後悔なんてなかったと追い払うみたい
无脾气
無感動に
尽数这密密麻麻的
思い出を全部数え直しても
无生气
無気力さしかない
故作轻松 你们铺垫 我放空
簡単そうに 皆何かをまたやり始めるので 私は呆れてしまう
一会儿
ちょっと・・・
蒙太奇一样 切场
全部同じような紋切り型のモンタージュ
每次 对你们失望
毎回 人々には失望する
失望到 我缩成远景中的点
失望は私を遠景の中の一つの点に縮ませていく

My vow was stepped
この誓いはますます強固になりました
My wish was ripped
この望みは引き裂かれました
This life may null and dull
この人生は無為な、気だるいだけのものになるでしょうね
Look around, it’s dark (please clean my yard)
周りを見れば、真っ暗(お願いだから私の庭をきれいにして)
I’m just a spark(and send me cards)
じゃあ私は弾け飛びますから(カードを送ってね)
This life is(was) fuckin hard
この人生はクソきつい(きつかった)

最后说声再见
人は最期には「さようなら」を言うと言われる
离别毫无悬念
私なら間違いなく、何の悔いもなく別れを告げる
那些故事 那些风景
様々な思い出と風景
经历后索然无味的共鸣
つまらない過去の後には無味乾燥な共鳴しかない

数夜焦心等待
夜をじりじりと数えながら待つ
并没什么要来
そして、何一つ来なかった
心里仿佛长出茧
心の中で繭が何かに成長するような
隔着窗 没感到眷恋
懐かしさを窓の向こうの風景に感じることもなかった

蚊蝇扑向烂身体
腐った体に蚊やハエがたかる
继承无用记忆
役立たずの記憶を引き継いでいく
月牙上 坐着你俩 对我唱呀唱
三日月の上にあなたと座って歌を歌う記憶―
结局是痛苦 过程里尽是希望
結局それも希望が尽きる途中で生まれた苦痛でしかなかった
我不想 我不想 我不想
いらない いらない いらない

为何没有人真心喝彩
どうして心から喝采を挙げる人がいないのだろう?
全都是惺惺作态
全てが偽りの誉め言葉ばかり
你的口吻像死缓 未发生的暴乱
あなたの言い方はまるで起こらなかった暴動に死刑を下すみたい
无生气
無感動に
拨开这密密麻麻的
思い出を全部数え直しても
无生气
無気力さしか湧かない
不敢认同 你们熟练玲珑
世間の皆さんが成熟してよくできた人間だとは怖くて認められそうにない
太难懂
理解に苦しむ
超现实一样 预想
超現実が見せる予想はすべて同じ
不必 再体会绝望
「もう、絶望を二度と経験する必要はない」
那终点 美妙的橙色余晖 我先去
最後には、きれいなオレンジ色の残照があるだけ。 お先に失礼します。

Here's my vow
ここに誓います
I’ve cried out loud
大声で泣き叫びましたが
but nothing changed, she mocked
何も変わりませんでした。彼女は嘲笑われただけでした。
Please clean my yard
お願いですから私の庭をきれいにしておいてくださいね
and send me cards
カードを送ってくださいね
This life was fuckin hard
この人生はクソきつかった

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