送別と歓迎

 来月から部署が変わるんで、13年間過ごしてきたT地区の事務所を去ることになりました。4X才を超えた中年は環境の変化に弱い繊細な生き物だというのに、ちょっとしんどい。
 体力的にもそうですが、さすがに13年となると、いろいろ思うところがあるものです。送ってくれた人からも、心尽くしの品をたくさん頂いて感無量。ただ、たくさん頂いた品の内訳として、その80%がアルコール飲料でした。帰社時に毎日氷結片手にキメている姿はそんなに印象的だったのでしょうか。電車内では作業着の会社ロゴマークはこっそり隠しておいたのですが。
 さて、昨日の送別の際はアルコールのバフもあって、ノリでなんとかコメントをすることができたのですが、来週の歓迎の際は、素面、本部、かつ部長の前というランダマイザみたいなデバフがMAXかかっているので大変なハードオーダーとなります。
 あたまで滑る訳にはいかないので、今回はその台本を書こうと思います。
 先日、仕事で訪問した文筆家の方から(保守対応外のデータ移行1h分を押し付けられた対価として)教えてもらったのですが、こういったコメントは、短くまとめないと聞いてもらえない、とのことです。具体的には400文字前後、時間にして一分ほど、とのことなので、これを目指します。

 気が付けば、フィールドエンジニアとして従事して20年が経過しました。技術者は10年やれば一人前と言われています。浅学で思慮の浅い私でも二倍かかりましたが、まあ、なんとか一人前くらいにはなれたのかな、と思われます。
 せっかくなので、今まで培ってきたフィールドエンジニアを従事したなかで得た知見を三つ披露しようと思います。
 一つは、フィールドエンジニアの仕事の肝要です。これは、ズレの調整と言えます。理想と現実、現状と期待値、なんでもいいんですが、顧客の本来思っていることを拾い上げ、可視化、数値化して調整を施し、あるべき姿にする、ということです。
 二つ目は、リスクの扱い方です。誰もやらない、できないようなリスクを多く含んだ仕事を率先して取るリスクテイクが、だいたいのことを前に進める原動力となる点です。
 私は、あまり複雑なことはできないので、部署が変わっても同じような仕事をするんだと思います。今まで通り、ズレの調整をし、リスクテイカーとしての仕事をします。
 ただし、私単独では多く失敗をしてきましたが、本部にいる皆さんのスペシャリストとしての技術に支えられて実施した仕事は、必ず成功をしてきました。尊敬すべき人と協力した時にする仕事の成功率は非常に高い。多分、リスペクト分が自分の仕事にある種の客観性というか背筋がピンとする緊張感が加わるので、背伸び分、パフォーマンスが実力以上に上がるんだと思います。これが三つ目の知見です。
 今後も、同様にご助力いただくことになりますが、その先に、私が思う我々の期待するあるべき姿があるんだと思います。
 私は、これを目指します。
 やりにくい新人だと思いますが、ご協力よろしくお願いします。

 600字。ちょっと長い。

 

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