R03 SM PM2-1 事業関係管理におけるコミュニケーションについて



設問ア
1.携わったITサービスの概要
 Z社は、自社開発のネットワーク機器を販売する通信事業者である。Z社では、自社開発の機器及びネットワークやPC操作一般についてのサポートサービス(以下、これらをサポート対応をという)をZ社技術部が対応している。Z社技術部のサポート対応は、SV(スーパーバイザ)と呼ばれる上級マネージャが一人と数名のサポートメンバーがチームとなり組織されている。各チームは、それぞれネットワーク班やPC操作班のような形で専門的に対応をする。
 Z社技術部のサポート対応は、幅広く迅速な対応を標榜し、Z社のコアコンピタンスの一つとなっている
2.事業関係の概要と役割について
 Z社では、顧客との関係を良好に保つための事業関係管理の一環として、サポート対応後にアンケートを実施している。このアンケートを基に、顧客の求めているものや顧客の期待に沿ったサービスの提供に向けて、顧客満足の把握やサポート対応の改善を実施している。
 私は、Z社技術部に所属するITサービスマネージャとして、週次でアンケートの確認を実施している。このアンケートの回答を顧客とのコミュニケーションの一つとしてサポート対応の改善の指針とするために分析し利用する。
 このアンケートの回答の分析結果は、Z社の内部における利害関係者であるZ社技術部の要員に対しても共有され、月次における技術部の会議で検討される。
 私は、以上のような顧客及びZ社技術の要員に対して、コミュニケーションを図るなどのマネジメント活動を実施している。
681-1481
設問イ
1.重要と考えたコミュニケーションについて
 私は、ITサービスマネージャの業務において重要なものは、選択と集中と考える。この考えに基づき、私は設問アで述べた事業関係管理の中でも、特にZ社技術部要員、具体的には各SVとのコミュニケーションを特に重要と考えた。
2.重要と考えたコミュニケーションの目的
 私は、各SVとのコミュニケーションでは、その目的として、迅速な対応を必要とする顧客要望に対して、正確に対応とする為である。このコミュニケーションについて、詳細は以下の通りとなる。
2.1 対象とした情報
 このコミュニケーションの対象とする情報は、設問アで述べたアンケートの項目の一つであるサービス対応の意見の中の苦情と考えられるコメントである。
2.2 重要と考えた理由
 私が、この対象とした情報であるコメントを重要と考えた理由は、顧客との関係を良好に保つ事業関係管理において、最も重大な阻害要因となるからである。また、苦情と考えられるコメントは、顧客からの明確かつ具体的なな改善点と考えられるため、これを重要と考えた。
2.3 コミュニケーションの仕組みについて
 コミュニケーションの仕組みは、チャットツールである。チャットツールの機能のうち、数名で利用するグループチャット機能を利用し、これを全てのSVをメンバーとして使用する。
3.工夫した点について
 私は、以上のコミュニケーションについて、工夫した点は、コミュニケーションの仕組みにおいて述べたチャットツールの利用である。
 チャットツールでは、発言がログとしてそのまま記録される。これを利用し、会議の議事録の代わりとした。従来では、会議の議事録を作成する必要があったが、その作成作業の時間が削減される。
 また、チャットツールにおけるコミュニケーションでは、時間や状況に左右されずにコミュニケーションが図られる。ただし、迅速さや正確さを必要とする場合には、電話などのツールも補完的なツールとして併用をする。
1486-2086
設問ウ
1.設問イで述べたコミュニケーションの評価について
 先日、アンケートにて苦情と考えられるコメントがあった。私は、設問イで述べたコミュニケーションにて、原因追及と再発防止策を迅速に対応した。その後のアンケートでは、当該顧客からの上記の対応についての好意的なコメントが確認された。この為、私は、設問イで述べたコミュニケーションが有効に機能していると評価している。
2.今後の課題と対応
 私は、今後とも継続的な改善が必要と考え、設問イで述べたコミュニケーションについての今後の課題及び対応を以下のように検討した。
2.1 課題について
 今後の課題は、グループチャット機能によるメンバーの選定がSVのみである点である。これは関係部署、特にZ社営業部の人員なども苦情の対応の進捗確認が必要となる場合もある。この点を考慮すると、メンバーが固定される上記のグループチャット機能では対応ができず、課題となる。
2.2 対応について
 私が、上記の課題に対して検討した対応は、苦情対応が発生した際に、進捗確認を要するメンバーを選定した臨時的なグループチャットを作成する対策である。
 この対策により、今後の課題にである、柔軟なメンバー選択をしたグループチャットを利用し、進捗確認を実施する案である。
 私は、上記を各SVに指示し、苦情対応が発生した場合、上記のように別途グループチャットにてコミュニケーションを図るよう手配した。


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