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【独り言】最終の3日間

 11月3日文化の日、てるさん家は稲こきです。
稲こきとは何ぞや?と、思われる方もいらっしゃると思います。
何の事はない。
脱穀の事です。
てるさん地方では脱穀の事を「いねこき」と言います。

この様に⬇️木を組んで作ったウマに掛かっている稲を機械にかけて籾と藁に分けます。

約3週間乾かした稲

空は雲1つない晴天。
農作業日和。
少し暑いくらいです。

この⬇️機械にガガガーっと通すと、籾が左下の袋の中に溜まります。
藁は、機械のこちら側にボテボテと落ちます。

てるさんの出番はここからです。
とっておいた去年の藁を5、6本、先の方を結んで、長めの紐状にした物を地面に置きます。

その上に機械から落ちてきた藁を10束程乗せて、ぐるりと巻いて縛ります。

⬇️こんな感じに大きな束にします。

これ、しっかり縛らないと持ち上げたりすると、バラバラと崩れてしまうので、藁でギュっとまとめる時 同時に膝で潰します。
膝を離して藁が元に戻る前にぐるぐるっと手早く縛ります。
すると、縛った後に藁が膨らんで元に戻ろうとして、更に強く縛れます。

これがねー、力はいるし、手早くやらなければいけないし、どんどん機械から藁は落ちてくるしで、なかなかどうして大変なんです。
1度、機械を動かしたら、ウマ1つ分は機械を止めないので、長めのウマをやる時は2時間ほどかかります。
朝露があるうちは出来ないので、今年は9時半頃からスタート。
水分補給はしたのですが、お昼ごはんを食べる時間もなく、夕方まで一気にやりました。

でないと、日没に間に合わなくなってしまうからです。
秋の仕事は、日没との戦いになります。

日没前に何とか終わりました。
全部で約170束。
腕も足も痛い。
お腹もすいた。
ギュッギュッと藁を押し込むので、指先の感覚も無くなりつつあります。
あ~疲れた。
⬇️こんな感じに終わりました。

日没には間に合った✨

この後、田んぼ中に置きっぱなしになっている束を、全部道路近くに運び、積み上げます。
これにまた、1時間ちょっとかかります。
次の日 畳屋さんが引き取りにきてくれます。
てるさん家は畳屋さんに売りますが、牛や馬の飼料の業者さんに売る方もいらっしゃいます。
藁の売り先はいろいろみたいです。
終わったら真っ暗になってしまって、積んだ藁の山の写真を撮るのを忘れてしまいました。
1日目の仕事はこれまで。

🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🙌🌾

11月4日本当は今日、籾摺りをやる予定でした。
でも、籾摺りの機械の調子があまりよろしくなく(かなり古い機械なので)農機具やさんに来て頂いて、見てもらったりしていたら 結構時間がかかってしまい、今日の籾摺りは断念。
ウマをこわして片付けたり、明日の機械のセッティングをする事にしました。

この様に⬇️ギチギチに縛ってある紐を外して、
棒をばらしたり、引っこ抜いたりして

4本ぐらいづつまとめて、縛ります。
全部縛ったら、家の裏にある小屋の中にしまいます。

機械のセッティングです。
これが⬇️籾すり機。
これ、結構重さがあるのですが、車輪などは付いていないので、丸い棒を3本使って倉庫の奥から、ごろごろと出してきます。

⬇️これです。
旦那さんが機械を押すのに合わせて、てるさんが後ろから前へこの丸い木を入れ換えます。
しゃがんだままの作業なので、ほんの5分程なんですが、疲れます。
手を挟みそうで怖いし。

で、これが⬇️米選機械。
籾摺機から出てきた玄米が、この機械に入ります。
くず米と、ちゃんとした玄米を選り分けてくれる機械です。

これらをセッティングして今日はおしまいです。

🌾🌾🌾🌾🌾🌾🙌🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾🌾

11月5日。
籾摺りのはじまりです。
旦那さんが籾を、籾すり機にいれます。
すると、籾すり機から玄米になって、出てきたお米が米選機に入ります。

これがですね⬇️、優れものでございます。
ほんの3年前まで、古~い米選機を使ってました。
籾すり機から出た玄米が、斜めに滑り台の様に張ってあるピアノ線の上をコロコロ落ちてきて、くず米と玄米を分ける物でした。
なんと!『昔の農機具』として小学校の教科書に載ってました🤣
その時は、出てきた玄米を 約15キロ入る1斗桶(いっとおけ)というのに入れて、手作業で米の袋に入れてました。
1袋30キロなので、2回。
20袋ぐらいやるので、15キロを40回。
腰の感覚が無くなります💧
10年ぐらい前までは、全部干していたので、48袋ぐらい作りましたよ。
15キロを96回。我ながら良くやったなと思います。
それが!
この機械!
選別された玄米がザーザーと出てきて、30キロでガチャンと止まる!!なんてお利口なんだ☺️

米を入れ換えることなく、入れた米を量り直すこと無く、出来上がる!
素晴らしい!
てるさんの仕事が革命的に楽になりました。

米から外した籾殻は、機械から、ビューっと この筒を通って、袋の中に溜められます。

これが4袋できます

そして、こんな風に⬇️玄米を入れた袋が出来上がります。

1つづつ口を縛って出来上がりです。

1袋30キロ

この後、機械の掃除をして、片付けるのが、また時間がかかるのですが、そこは省きます。

これで1年の田んぼの仕事がほぼ、終わりです。
旦那さんはこの後、暫くしたらトラクターで、稲刈り後の固まった田んぼを ぐるぐると耕したりするのですが、たぶんてるさんの出番は終わりだと思います。

取り敢えず、来年1年間のお米は確保出来ました。
お正月にお餅も食べられそうです。
大地の恵みに感謝です。

これで、1年の田んぼの記事はおしまいです。
記録として記事を書きましたが、てるさん、結構頑張ったな、と自画自賛したところで、終了とさせて頂きます。

皆様の上に たくさんの幸せがあります様に。
                 光川てる


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