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他に影響を与える力 (経営者必読)

おはようございます。

最近、春の季節を味わえる日本の有り難みに
感謝の気持ちが芽生えてきたツトムです。

感謝できる自分に酔って二日酔いだという話はさておきとして、

今日は
他に影響を与える力(経営者必読)
というテーマでお話をしていく。


大前提、会社をやっていく上で

売り上げが必要になってくる訳なのだが、

売り上げよりも重視していくべきは
【人を育てること

では、

まず人って何かというところから
話を進めていくのだが、

突き詰めていくと、

【情報】であり、

【情報伝達物質】とも捉えることが出来る。

(もちろん抽象度はいくらでも上げられるし、下げられる)


人は、情報であるが故に

変形可能である。

しかし、変えていくためには【脳のカラクリ】
を知っている方が良いに決まっている。


まず先に結論からお話をしていくと

人はいつ変わるか

それは
【現状の世界とエフィカシーの世界にギャップが生まれた時】

分かりやすく言うと、
今の世界に思い切り不満が生まれた時である。

よく、動物園に入れられたライオンで話すことがあるが

サバンナから急に人間に捕まえられて
動物園の檻に入れられた
ライオンは不満足度100%と言える。


今すぐにサバンナに戻り、自由な生活を枯渇していると思う。

しかし、それが3年も檻の中で生活し
食事も与えられ、異性のライオンにも出会ってくると
いつの間にかそこが居心地のいい空間に変わってしまう。


そうなると、初めの日に思った熱烈な情動が薄れていき、

このままでいいやと言うマインドに変わっていく。

これは何もライオンだけの話では無い。

無論、会社を経営する経営者にも当然訪れる訳である。


話を昭和に戻すが、

昭和の日本は高度経済成長を遂げた。

世界でもGDPが一位になり、世界一の経済大国に成り変わった。

その時の方法は、

簡単に言うと
終身雇用制で、均一化され時間をかければかけるほど売り上げが上がっていくやり方だった訳だ。

社員は社長の言う通りに、
従順に業務をこなす事が大切で

実際それでうまくいったのだ。


しかし、今日の日本は
GDPで言うとドイツに抜かれ4位になり

さらにはインドに抜かれていく未来が
容易に想像できると言われている。

それを脳科学的な目線で語らせていただくと、

思いのほか上手くいった昭和のやり方を捨てきれていない

と捉える事ができる。

再三伝えているように、ゴールが無い人は
現状維持をすることにフルパワーで
エネルギーが働くようになっている。


最近、いろんな方とお話をする機会が増えてきて思うのは

過去に縛られていること

これをすごく感じてしまう。

過去のデータをベースに、未来どうしていくかという会議が繰り広げられるが、
果たしてそれに意味はあるのか。

ボクは無いと思っている。

いや、多少はあるのだが
それは現状の延長線上に進む未来に向かっているだけであるが故に

時間軸でいうと、前に進んでるようで

情報空間としては、前に動いてない。

それよりも未来をベースに現在を決めていく。

未来こうある世界に行くためには、今現在はどうあるべきなの?
という会議の方が、

フォーカスする点が、未来になっていき

アイデアが生まれてくる。


そして、
なぜゴールを設定するかと言うと、

現状の世界から、新たな世界に移行するために行うわけだが

ゴールが無いと、現状の世界に留まる事にしかならない。


もちろん会社の中には現状の世界を維持していく必要がある企業もあるのは確かだ。

例えば原子力発電所が良い悪いはさておきとして、
それを管理していく人たちは徹底的に
問題が起こらないように維持していかなければならない。


しかし、多くの会社はそれをしていては一向に
現状の世界から抜け出す事ができない。


それでは、経営者はどうしていくべきか。

【現状の外にゴールを設定すること】

社員がひっくり返ってしまう程のゴールを設定する。

そしてこれは数字のゴールではなく、

抽象度の高い且つ、利他制の高いゴールを設定していく必要がある。


人は、常に意味や意義を求めてる。

自分の存在する意味や意義。

それによって我々は1日に6万回も、自己対話をしているのだが


その自己対話の起源は
脳科学的に言うと
【私は何か?
という問いから生まれて複雑に広がってきた自己対話なのである。


現状の外にゴールを設定すると、

当然今のままでは達成する事ができないため

自分を含む社員、もしくは社員の家族まで変わっていく必要があるのだ。

それに、昨日までの社員でいてもらっては困る訳だ。

その時に新たな【役割】が生まれていく。


その役割がどのように我々に作用しているかというと、

役割によって見える世界が変わっていくからだ。


ここで一つ例え話をするが

赤ん坊のいる夫婦が夜寝ていたとする。

すると突然赤ん坊が泣き始めると、お父さんは案外起きない。
母親が起きて、赤ん坊をあやすのだ。


なぜかと言うと、無意識に赤ん坊をあやすのは
母親だと言う認識がDNA上に深く刻み込まれているから。


母親も、赤ん坊を守るのは私だと言う強い役割がある。

しかし、母親がいない時に赤ん坊が泣き喚くと

父親の方も慌てて目が覚める。

要は役割なのだ。


ここで一つおさらいとして、

スコトーマの原理をお伝えしていく。

スコトーマというのは、

簡単に言うと心理的な盲点である。

分かりやすく伝えると、今この文字を読んでるあなたは
椅子に座ってお尻から体重を感じている訳だが、

わざわざそんなことを考えていたらこの文字を集中して読むことが出来ない。

この文字を読んでいる時、自分の鼻の頭は視界に入っているが
わざわざそれを意識にあげていない。


今このように文字で、あなたのお尻と鼻の頭に意識を向けさせたから
気が付いて意識に上がったかもしれないが


普段は、意識に上がっていないため

存在すら忘れているもの。

これがスコトーマである。


そして、このスコトーマの中に
たくさんのチャンスが眠っている。

スコトーマを外すためには3つのことを知っている必要がある。


①知識

まず知識が無いと認識すらできない。

例えば
オークニー諸島の新石器時代の遺跡群
という世界遺産がある。

これは、スコットランドにあるこの遺跡群で、
約5000年前の新石器時代の重要な遺跡が多く含まれているところなのだが

この名前を知らない人からすると、行こうという認識も起きない。

海外に行きたい人も、自分の中で知ってる名前の中から
行こうというように考える。


他にも、日本語を読めない人からすると
この文脈を見たところで何も感じる事ができない。

例えば

朝起きると、太陽の日差しをシャワーのように浴びて、キッチンに行き
珈琲専門店で買ったばかりの豆を使って、珈琲を飲む。
香ばしい香りが鼻を通り、頭の中ではリッチな気持ちになり、楽しんでいる。


僕たち日本人は、日本語という知識があるから
これらの文脈を読むと
頭の中では【映像】として流れ、
更には【感情】も生まれていく。

実際、過去の記憶を元に映像を脳内で作り出したはずだ。

しかし日本語を知らない人からすると、
映像も感情も発生しない。


つまり、見えない訳だ。


知識がいかに世界を広げているかがなんとなくわかったのと同時に、

既に知っているという思い込みも、見えなくさせてしまうことも忘れてはいけない。

②役割、責任

人は役割や責任が生まれると
スコトーマが外れるようになっている。

今までは、親の脛を齧りプー太郎だった人が

親が入院になったり、亡くなってしまうと途端に
働かなければならないというマインドに変わっていき、

今まではまるで見えなかった、
働くための情報が目の前にありありと入ってくるようになる。

会議でも同じで、今までは平社員として
会議に参加して聞くふりをしておけば良かった人間が
たちまち立場を与えられると、
必死に会議をまとめていかなければならなくなり、
今までは素通りしていた会話が頭の中に入っていくのだ。


③重要性

これは自分にとって重要なことは、脳内を通過する事ができる。

RASというフィルターは、常に自分にとって重要な情報を逃さない。

そして、この重要度はその都度その都度我々は変わる訳だからこそ

ゴール設定が重要になっていくのだ。

大きなゴールを設定すると、

それに引っかかる内容の情報を逃さなくなるからだ。


と、スコトーマの話でだいぶ長くなったが

経営者だけではなく、マネジメントをしていく上で


人の可能性を最大限に発揮していくためには、

まずは

現状の外にゴールを設定していく事


そして、エフィカシーを高めていくことだ。

常識は新たな常識を作るための踏み台になっていくべきであり、

常識に囚われてないか、自分自身が現状に縛られて無いか、過去に縛られて無いか

これは人をマネジメントしていく立場にある方は

是非とも、チェックしてやっていくと良い。


また、会社のトップの人間が
現状の外にゴールを設定し、エフィカシーを上げていくと

社員も丸ごとそれに影響されていく。

そうなると、最強の組織が出来上がる。

これを
集団的ハイエフィカシー状態
(コレクティブエフィカシー)

と言うのだが、とにかく不可能が無い組織になる。

トップが周りのエフィカシーを上げて、

社員もエフィカシーが上がり

その家族にまでエフィカシーが伝達していく。

そのまた更に先に先にというように伝わっていく。
(ドリームキラーも現れたり、排斥行動をしようとする力も働くがそれはさておき)




話をまとめていくが、

人を育てるということは

過去に縛るよりも
未来に働きかけていく事が大切だ。


前回書いたように未来志向である方がいい。

そして、社員も意見を言えるような環境にするためには
どうすればいいのか。

未来に設定したゴールにいくためには何が必要なのか。


そうしていくことで、今までは出なかった奇抜なアイデアが降ってくる。


それこそがクリエイティビティだ。


人の可能性は無限だからこそ、

その無限を引き出せる人になっていこう。

そして、
その方法はやりながら発明していけばいい。

コーチングの生みの親であるルータイスの言葉

Goal set, Invent on the way.

ゴールを作り、やりながら発明していく


というところで、終わりたいと思う。


いつも読んでいただきありがとうございます。


脳科学コーチ ツトム

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