【 イラストレーター : タカヤマ トシアキ 】拡張性は圧倒的!慣れるだけで絶対に早くなる!
【タカヤマ トシアキ | Toshiaki Takayama】
フリーランスのイラストレーター。
多くのTCGや各種ゲームのイラストを手掛けており、画集などの書籍も出版しております。描いているものの幅は広く、キャラやメカ、モンスターなどのデザインが多いですが、可愛いからかっこいいまで性別関係なく生み出すことができる。
Twitter:タカヤマ トシアキ
HP:T.com
【 普段のお仕事とプロデビューのきっかけ 】
ー 普段、どんなクリエイティブ作業をしていますか?
ゲーム系の仕事ですね。ソーシャルゲームのイラスト、コンシューマーやアーケードのモンスターのイラスト、たまに書籍なんかもやっています。世界観的にはファンタジーやSF系が多いです。
発注されるのはモンスター系のイラストが多いですね。
割と少なめですが、カードゲームでロボット系のイラストの発注が来るときもあります。
最近はテレビやアニメでも子供向け・オタク向けのコンテンツでロボットものって少なくて…それこそ美少女ものとかが多いので、昔に比べるとロボット系の発注は少なくなってきています。
ー プロデビューのきっかけを教えてください。
専門学校卒業したての年にイラスト制作会社が求人していて、当時デジタル時代でもなかったので、アナログのエアブラシを使って写真みたいに描くようなイラストを描いていました。
マンションのイラストだったり、パーツやネジ、あと食品のパッケージでフルーツとか、いわゆる「広告イラスト」でした。
自分で考えてクリエイティブを発揮するのとはちょっと違う感じですね。
例えば「桃」を描いてくれと言われたら、指示通りに綺麗に桃を描く、みたいな。
デジタルだとグラデーションって簡単にできるんですが、当時はエアブラシを吹いたり、いわば職人みたいな感じでしたね。
そこで学んだのは職人的なスーパーリアルイラストだったんですが、もっと作家性を出すようなイラストを描きたいなと思っていました。なので就職は悩んでいたんですが、当時プロのイラストレーターをやっていた担任の先生に相談したら「イラストレーターになりたいなら、一度は現場で働いてみたほうがいい」と言われて、就職を決めました。
ー 広告イラストからゲーム・カード系イラストに移行した経緯を教えて下さい。
1年半くらいスーパーリアルイラストをやったんですが、面白くなくてやめたんですね。
自分なりの作家性を発揮できるイラストを描きたかったんです。でも、何をどうしたらいいのかが自分でも分からなくて。
22~23歳くらいで会社を辞めて、27歳位までフリーターをやりながらイラストを描いていました。
ただ仕事も数件しかやってなくて、それこそローソンのバイトをやったりしながら過ごしていましたね。
28歳くらいになって実家に戻ったら、たまたま卒業した専門学校の先生のツテで「ドラゴンドライブ」というカードゲームの企画を立ち上げるという話があって。当時企画を立ち上げようとしていた方が若い方だったので、知り合いのイラストレーターもいないし、当時ネットやSNSも無い時代だったので募集するのも難しくて。有名なイラストレーターなんかを呼ぶにもちょっと難しくて、そこで使い勝手の良い若手のイラストレーターが欲しいと(笑)
そこで紹介していただいて、やったこともなかったけど、藁にもすがる思いでやってみようと思いました。
まだ先方と交渉や話し合いの段階から加わって、そこからとにかく描きました。
カードゲームなのでブースターパックとかもあって、そうするとイラストを100枚近く描くことになるんですが、まだカードゲームを作るノウハウが世間にもなかったんですよね。
その量を4~5人のイラストレーターで回していて…一人で20~30枚位描いていました(笑)
ドラゴンを描いたことも無いし資料も無かったので、暗中模索で、ただひたすら凄い枚数を描いてました。
その後ドラゴンドライブが売れてきてアニメ化したあたりでTCGブームが来て、いろんな企業がトレーディングカードを出すようになりました。そこで、ドラゴンドライブを見たディレクターさんがデュエルマスターズに誘ってくれたんです。
もうドラゴンドライブで実績のある人だという認識の元で入れてくれたので、それなりに重要なカードを任せてくれるところからのスタートでした。
デュエルマスターズってイラストにこだわりがあって、マジック・ザ・ギャザリングの会社が作っていたんですよね。
もともとアートに関する関心が高かったみたいで、子供向けTCGと言えどクオリティの高いイラストを出して行こうということで、イラストに注力して描かせていただきました。
その後、デュエルマスターズが売れてきて、後発のカードゲームがデュエルマスターズのイラストをベンチマークにし始めたんです。そこで自分がメインを張っていたのもあって「タカヤマって人に発注しよう」となったのか、以降は仕事が来るようになりました。
ドラゴンドライブから始まってデュエルマスターズが跳ねて、以後TCGブームが来て、その後はソシャゲバブルが来て売れて露出度も高くなって、今に至る。みたいな感じですかね。
ー 携わった仕事の中でで一番印象に残っている作品を教えて下さい
ドラゴンドライブはまず印象に残っていますね。
デュエルマスターズも自分を世に送り出してくれたみたいな作品なので、そこでいい感じに仕事が貰えるようにはなっていたんですが、人間を描く仕事はほとんどもらってなかったんですね。ドラゴンやメカ、モンスターが描けても、仕事はそれなりにあるんですがイマイチ知名度が上がらないんです。メインストリームというか、やっぱりみんな人間のキャラクターか好きなので、人間を描けるようにならないといけないなとは思っていました。
そんな時に、当時ゲーセンで流行り始めてた「三国志大戦」のメイン級のイラストを描いていた人と連絡を取る機会があって、人間も描いていきたいという話をしたところ、紹介していただけて。そこで人間を描けるようになりました。
そのおかげで「タカヤマトシアキは人間も描けるよ」みたいな感じになったので、それも印象に残っています。
あとは「ロード オブ ヴァーミリオン」。
これは大人向けのダークファンタジーみたいな絵柄だったんですが、こういうのを常日頃から描きたいなと思ってたところで渡りに船で描けることになって。写実的な絵って単純に見た人に画力が高いなって思ってもらえるじゃないですか。
ここで「上手い人」みたいなイメージを作ってもらえたんで、その後の仕事が受けやすくなりました。
【 イラストへのこだわりや取り組み 】
ー いつ頃からデジタルのお仕事に移られたんですか?
ドラゴンドライブをやり始める前に、デザイナーさんにデジタルでやって欲しいと言われたんですよね。
やっぱりアナログは撮影したりとか、原画返却とかで手間が掛かるんです。その頃になるとMacやペンタブも手頃な価格帯になってきていましたし、あとは寺田克也さんがペインターの書き方みたいな本を出していたので、これだったら描けるなって。
あとはもうこれから先「デジタルでなくなること」は無いなと思ったので、今のタイミングで移行しないと駄目だなと思って、デジタルに移行しました。
ー 絵を描くうえでのこだわり教えてください。
ゲーム系のイラストって今は世の中に溢れ返ってて、結構「見流される」じゃないですか。
Twitterなんかを見てても、流れてくるイラストの一枚一枚を見る時間なんて一秒もないですよね。
なのでその一秒弱の間にも「おっ」って指が止まるような構図とか色合いをまず考えて、かっこいいなって思ってもらえて、拡大して更に見たときにガッカリされないような、しっかりした書き込みだったりハイディティールなものを描くようにしています。遠くで見ても綺麗、近くで見るとより綺麗、そんなイラストを目指してます。
ー 絵を描く過程の中でどこが一番好きか教えてもらえませんか?
ラフを描いていて、「綺麗な感じで出来そうだな、いい感じになりそうだな」となってから、描き始めて7割くらいまでが一番楽しいです。
7割以上になってくると、「これかっこいいのかな…」」とか思ってきてしまって、もう分からなくなってくる(笑)
「もうちょっとやりようがあったかもしれない」とか思ったり。
なので7割くらいの「完成間近」が楽しいですね。
ー 絵を描くうえで、日課にしている事はありますか?
ないですね(笑)
今はいつも仕事の締め切りに追われてて、あとは子供が小さいのでなかなか自分に時間を使えないです。
昔は自分のデッサン力の足りなさを感じて、デッサン教室に通ったりしてました。
今はそれこそZBrushを触ってみたいとか、デッサン教室もできればまた行きたいとは思っているんですが…日々のことでいっぱいで、なかなか時間が取れていないです。
ー 創作活動において、新しく取り組んでいきたい事はありますか?
受け仕事だけじゃなくて、自分のコンテンツを持っていきたいなと思ってます。
自分がオリジナルで描いているドラゴンとか、神様の形をしている半分サイボーグになっているようなイラストのシリーズがあるんですが、それを自分なりの漫画にしたりとか、3Dにしてフィギュアにするとか。何かしらのコンテンツの形にして世の中に売り出していって、より作家としての地位を確立していきたいと思っています。
【 タカヤマ トシアキさんの作業環境 】
ー 作業環境を教えてください。
ドスパラで買ったGALLERIAというゲーミングPCです。16-7万くらいでした。
あとはwacom Intuos pro lergeを使っています。ipadも持っています。
モニターをツインモニターにしていて、メインモニターは最近買い替えて4KのBENQにしました。
サブモニターはMITSUBISHIのものです。
ー 作業環境の中でこだわりのものとかありますか?
何もこだわりはないですね(笑)
椅子も机もニトリだし、PCもドスパラのPCですし、タブレットもキーボードも普通のやつです。ツインモニターにしてる理由も、仕事しながらYouTubeを見たりしてるっていうだけなので(笑)
▼ インタビューの全文はこちら
Orbital2とは?
クリエイターを科学する、ミライの左手デバイス
「Orbital2(オービタルツー)」
Orbital2(オービタルツー)は、クリエイターのキーボードのキー(ショートカットキー)操作を無くすことを目的に開発されたハイエンド入力デバイスです。
CLIP STUDIOやSAIなどの様々なクリエイティブソフトウェアに対応し、「マウスやショートカットキーを用いる以上の作業時間の短縮」と「疲労の緩和」を実現します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?