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Silk Sonic&Buruno Mars「After Last Night (With Thundercat and Bootsy Collins)」

今日の曲は、Silk Sonic&Buruno Marsの「After Last Night (With Thundercat and Bootsy Collins)」。

作詞・作曲は、Bruno Mars、Anderson .Paak、James Fauntleroy、Big Sean、D’Mile。

「Silk Sonic」とは、グラミー賞を17回受賞、ギネス世界記録を2つ獲得している「最も多くのグラミー賞を獲得したアーティスト」と「一晩で最も多くのグラミー賞を獲得したアーティスト」の一人である“音楽界の至宝”ブルーノ・マーズと、第62回グラミー賞の最優秀R&Bアルバム賞と最優秀R&Bパフォーマンス賞を受賞しているアンダーソン・パークが生み出したスーパー・プロジェクト。

2017年にブルーノ・マーズの24kマジック・ツアーで親交を深めた二人はすっかり意気投合し、ツアー先のヨーロッパで時間を見つけてはスタジオ入るが、その後は各々の活動で忙しくなり、コロナにより活動自粛となった。

活動が制限される中、ブルーノは曲作りを続けるが、キャリアが長いこともあり、自分が納得する曲を作るのがどんどん大変になっていったよう。そこでブルーノはアンダーソンをスタジオに招待し、「Leave The Door Open」を聞かせた。すると彼は直ぐに反応し、「じゃあ、ドラムはこうだな」と1テイクで楽曲のレコーディングを完了させたという。

そうして完成した「Leave The Door Open」は、ブルーノ・マーズとプロデューサーのD’Mileがプロデュースし、ソングライティングはブルーノ・マーズ、アンダーソン・パーク、そして、プロデューサーのD’MileとBrody Brownが手掛けている。楽曲は全米No.1の他、世界各国のチャートでも1位を獲得。そして、オフィシャル・ミュージック・ビデオの再生回数は4億回を突破する大ヒットとなった。

そして、現代のファンク/ソウルミュージックの最高峰である2人がその後出したのが、デビュー・アルバム『AN EVENING WITH SILK SONIC』。

アルバムのコンセプトとなるのは 「Setlist of Doom ~運命のセットリスト」。いずれ披露するライブを想定し、アース・ウィンド&ファイアーやパーラメントのような華やかなライブを想定した作品となっている。しかしそれだけでは物足りないと感じた二人は、ブーツィー・コリンズに声を掛ける。

ブーツィーはブルーノにとって「スーパースター」であり、アルバムの「運命のセットリスト」の司会(ナレーション)を頼むなら彼しかいないと考えた。グループ名「シルク・ソニック」はブーツィーが名付けたものである。

『AN EVENING WITH SILK SONIC』はアルバム全体が1970年代へのオマージュになっている。

美しいメロディーに昂揚感を煽るブリッジ、スタジオにミュージシャンが集まって「せーの!」で録音した生音のグルーヴ感は70年代そのもの。

スウィートなバラードも含めて、パークが叩くドラムとDマイルやブロディ・ブラウンが弾くベースの骨太な音が際立つシルク・ソニックの音楽は、根幹にファンクがある。特にヒップホップのメンタリティーでオールド・スクールを捉え直すパークのファンク感覚は本作でも冴えており、ジェイムズ・ブラウンやカーティス・メイフィールドを思わせる。

アルバム全体に漂う70年代のフィーリングは、“Leave The Door Open”などでストリングス・アレンジを手掛けたラリー・ゴールドの手腕も大きい。

かつてMFSB~サルソウル・オーケストラのチェロ奏者として数々のフィリー・ソウル名曲に関与し、ザ・ルーツ周辺の現代フィリー勢も支えてきたゴールド。そんな彼の多幸感溢れるストリングスは、ブルーノが演奏するシタールやコンガなどの音とともにノスタルジックなムードを醸し出す。

今回の曲「After Last Night」は、スペシャル・ゲストホストのブーツィーさんとサンダーキャットが参加。このアルバムで唯一、クレジットのある客演がいる。新旧ファンクの巨匠たちが集まったスロウ・ジャムな1曲。

彼女と過ごした熱い夜の衝撃が消えず、今まで適当に遊んでいたほかの女の子たちなんてどうでもいいほど、彼女の望みなら何を与えても構わなくなるほど、熱烈に恋に落ちてしまった、という曲。

1970年代へのオマージュとして、あえて古い英語表現が使われているが、「ほかの女性に連絡ができないように(携帯)電話を窓から投げる」みたいな現代ならではのワードが出てくるギャップも大げさでクスッと笑える。

女声のイントロからムーディーに迫るこれは、ブーツィーが客演したカリ・ウチス“After The Storm”の姉妹曲とでも言いたくなる妖美なナンバー。

80年代初期風の音も含めて他の曲とやや趣が異なるのは、ステレオタイプスが制作に加わっていることも一因かもしれない。

ちなみに、歌詞に出てくる 「suki suki now」という言葉は、そのまんま、日本語の「すき」を意味するよう。

今日の写真は、ブック&カフェバー「本とメイドの店 気絶」で撮ったチェキ。

気絶は、疲れ果てて気を失ったメイドたちが見ている夢の世界。

気絶での時間は「ご気絶体験」といい、それは他のなにものにも代えられない。

個性的な内装、個性的なメイド、と目を見張るような光景が広がっているが、そこは刺激に溢れた空間ばかりではない。決してメイドは自分が主役になろうとせず、現実を忘れて楽しい時間を過ごせる居心地の良い空間はまさに夢のよう。

あの日受けた、気絶によるご気絶体験はそれまでの自分の人生をひっくり返すような衝撃だった。

昨日の事のように、ずっとあの日の余韻に浸っている。

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二軍のプレイリスト



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