🚞箱根登山鉄道の短い旅　　

2022年9月5日 01:25

※本来なら7月初旬に投稿する予定でしたが、その後のコロナ第七波蔓延波及もあり、暫く投稿の自粛をしていました。ここへ来て、少し落ち着き感も出て参りましたので、内容を一部加筆修正して投稿させていただきます。
　悪しからず。

紫陽花への想い

　紫陽花‥‥。
　☔️梅雨の時期になると咲き始める紫陽花に心が奪われます。
何でなんでしょう🤔
　紫陽花の花言葉は、花色によって違い、青の紫陽花は「辛抱強い愛情」だそうです。ちなみに、ピンクの紫陽花の花言葉は、「元気な女性」で、白の紫陽花の花言葉は「寛容」だそうです🧐
　今年は例年より早く梅雨入りし、あっという間に梅雨が明けてしまいました。紫陽花の見頃と思い、北鎌倉の明月院に行って観て、そう言えば紫陽花の中を走る箱根登山鉄道を思いだしました。

　紫陽花の名所は伊豆・下田や鎌倉の⛩御霊神社、極楽寺切通も有名ですね。

　今年の紫陽花は梅雨時が短かったためか、🌤強い陽射しに負けてすぐ傷んでいました。箱根登山電車の👮‍♂️警備員さんも今年は、痛みが早くもう終わりだねと、残念そうでした。
　ですが紫陽花は、その可憐さとは裏腹に毒性を持った花々。口にすれば吐き気を伴います🤮
　スズランと同様に、可憐で美しい花ですが、毒もあります。そんな紫陽花ですが、紫陽花が咲き誇る中をゆったりと走る江ノ電の他に、小田原駅が始点の箱根登山鉄道があります。
　小田原駅11番線ホームで、小田急小田原駅のホームから120m、西に戻ります。

【小田原駅の始点・箱根登山電車のりば】
小田急小田原駅のホームの西寄りにありました。

箱根登山電車への想い

　ロマンスカーの乗り入れもありますが、🚉OH47小田原駅→OH48箱根板橋駅→OH49 風祭駅→OH50 入生田駅→OH51 箱根湯本駅と五つの駅は小田急線も乗り入れ普通各駅停車で行っても、小田原・箱根湯本間は単線電化区間です。

【小田急小田原駅にある🖼地面絵】
改札口からエスカレーターで🚉地上ホームに降りて来るとこの絵が迎えてくれます。

　小田原駅の標高14mのようですから、箱根湯本駅の標高96mの標高差82mまで上がります。

　小田原・箱根湯本駅間の営業走行距離は6.1kmですので、82m/6100m≒0.01344となります。これを勾配率‰パーミルで表すと、13.4‰となります。
　🚉小田原→箱根湯本駅の勾配率もなかなかの上り坂です😥

【箱根登山電車車内の路線図】
各駅名・区別番号・各駅の標高まで親切に記載されていました。ちょっとしたことがありがたく思います。

　特急と各駅停車の電車の箱根湯本までの到着時間は余り変わらないので、普通各駅停車で箱根湯本駅まで向かいます。

　OH47小田原駅を出発して、箱根板橋を過ぎた辺りから進行方向左手に並走しだす国道1号線、ここは正月の恒例行事となった🎽箱根駅伝の往路は5区山登り、復路は6区山下りの峠のスペシャリストが奔る区間です。母校も一度は🏆総合優勝したいなぁと思って何十年も📺テレビ観戦して来ました。

【東京大手町にゴールするアンカー】
平成31年1月3日、アンカー郡司選手が総合優勝のテープを切る。シード圏内確保で充分と思っていただけに、こんな日が来るなんて‥‥、この日は泣けました🥹

　箱根にはいろんな想い出があります。箱根を訪ねられた方々みなさんにも様々な思い出があることと思います。
　箱根の玄関口・OH51 箱根湯本駅標高96mに到着すると、いろんな想い出が去来します🤔

箱根登山電車も右の単線電化区間です。小田急小田原線が乗り入れています。

🇨🇭氷河特急&アルブラ急行

　世界遺産にも登録されている🇨🇭氷河特急、ベルニナ線、アルブラ線とも友好関係にありますので、至る所に記念の壁画や記念品があります。

【箱根湯本駅ホームの壁画】
左手のグレッシャー・エクスプレス＝氷河特急は、これも世界遺産に登録されているランドヴァッサー橋を通過している場面です。

　世界一遅いと言われている🇨🇭氷河特急。サン・モリッツから⛰マッターホルンの麓の町、ツェルマットを結んでいます。

【🇨🇭氷河特急の名所ランドヴァッサー橋】
世界遺産にも登録されている橋梁で、高さ65m建設は1903年完成と言いますから、明治36年。
日本では日露戦争の前に完成していました。

　🇨🇭氷河特急も箱根登山電車同様に勾配を上り下りする際に利用するラックレールもなく、勾配を行き来します💦
　ラックレールとは、レールの間に⚙歯車のようなレールがあり、列車に搭載されている⚙とラックレールがガッチリと絡み合い、急勾配でも列車はスリップせずに登れていく登山電車の踏破する仕組みです。静岡では、大井川鐵道の井川線の千頭・井川湖間でアプト式が採用されていて、有名です。
　箱根登山電車はラックレールがない電車で、最大斜度80/1000《80‰＝80パーミルとは、1000mで80m↗️上がる斜度のことを指します》に敷設されているだけでなく、急カーブを多いことから、一車両の長さを抑えて、車軸と車軸のホイールベースを短くしています。
　
　ちなみに、大井川鐵道の井川線の最大斜度は90‰、井川線はラックレールを採用したアプト式鉄道です。🇨🇭ベルニナ急行の最大斜度は70‰です。
　さらに、急カーブを示すR半径はR3000、つまり半径3000mのレールを敷設しています。

　🚅東海道新幹線ならR3000、小田原駅が半径3000mです。

通過速度は、理論値では270km/h、一番曲線半径で通過するのは熱海駅で、R1500。ですから、静岡駅に止まらない「のぞみ」号ですら、時速185km/hに速度を落とします。

　　🚅『のぞみ』ほどではないにしろ、『ひかり』号も新丹那トンネルで充分に減速しながら、熱海駅を通過します。

箱根登山電車と他車との違い

　箱根登山電車が如何に半径が急カーブを通過するが解ります。それでもレールと車輪の摩擦の摩耗を減らすために先頭車両には、水を撒きながら登坂しますので、水タンクから水が噴出する仕組みになっています。
　こうして、考えられるあらゆる英知を駆使して運行されているのが、箱根登山電車なのです。
　この30‰がいかに急勾配なのか🤔
　実例を一つ比較のために披露しますと、1970年9月のダイヤ改正と新線付け替えで矢立トンネルでの往来により国鉄運行の難所の一つ、秋田県と青森県を結ぶ奥羽本線の矢立峠《やだてとうげ》、標高258mの峠です💦
　車では難なく上れそうな峠でも、機関車や電車では容易い坂道ではなく、交通の難所となります。

　📺NHKの番組『新日本紀行』でも紹介されていた矢立峠のSL三重連牽引での峠走破です。
SLが黒煙を揚げている時は、石炭をたくさん燃やしている時で最大出力を出している証しです。
　静岡県の観光名所・日本平の標高より低い峠ですが、🚂機関車や🚃では急勾配に感じるのです。

　機関車先頭のCは動輪が3輪、Dは動輪が4輪と区別され、D51は動輪4輪の貨物車両などの重い貨車を牽引する際に利用されます。
　🚂D51蒸気機関車のような貨物輸送に使われた力のある機関車でも三重連でないと上がっていかない矢立峠の勾配率が25‰、つまり1000m進んで25m⤴️上がる斜度を蒸気機関車なら、三重連で牽引しないと上がって行かなかったのです💦　
　箱根登山電車が如何に急勾配を上がって行くのか❓ご理解いただけたなら、幸いに存じます。

【箱根登山電車箱根湯本駅周辺】
開業時の車両チキ1形を改造したモハ1形が最後尾に繋がれて、これから箱根の急勾配に挑んでいきます。
箱根登山電車は湯本駅を出て直ぐに、坂を登り始めます。
箱根湯本駅ペデストリアンデッキより。

　因みに、箱根登山電車の勾配率30‰を3両編成の電車に置き換えると、先頭車両の運転席と最後尾の車掌室の高低差は2m10cmのはず🤦🏻
　算数・数学が苦手なので、数値が間違っていたら、ごめんなさい🙇🏻

箱根登山電車、乗車。

　箱根登山電車のOH51 箱根湯本駅標高96mから次の駅🚉OH52 塔ノ沢駅標高153mと、いきなり標高差57mを登り始める姿を箱根湯本駅から国道1号線を跨ぐペデストリアンデッキから眺められます😎

【箱根登山電車 OH51 箱根湯本駅舎】
左隣りのレールが箱根登山電車の軌道です。

　箱根登山電車に乗る前に、🎫一日フリー乗車券を購入します。
　箱根登山電車のフリー乗車券は３タイプあって迷いますが、箱根湯本からOH57 🚉強羅駅までなら、1400円のパスです。

【箱根登山電車 1日乗車券「のんびりきっぷ」】
よく見ると、小田原駅で購入しておけば、小田原・箱根湯本間の普通乗車運賃320円を節約出来たのでした🥲
未だ未だ、鉄男&鉄子を名乗るには脇が甘い。

　3000円タイプのものなら、OH57 強羅駅から先、OH62 早雲山駅のケーブルカーまで利用できます。

　今回は、強羅駅までに致しました。
箱根湯本駅を途中下車。
　箱根湯本界隈を👣ぶら〜り。
　箱根と言えば、〝箱根そば〟❣️せっかくだから、箱根そばの老舗有名そば店「はつ花」さんへ向かいます。

　早川と東海道は絡み合うように遡上します。
　湯本駅から旧国道1号線＝東海道沿いをお土産品店を覗きながら、👟徒歩5分。早川を渡ると直ぐ左手側にあります。

　食通の方々が多いんですね😋
　箱根そばへの期待も高まります💗
　
　しばらく待つと2階の相席なら、というので入店させていただきました🙇🏻‍♂️こんな時に不平不満を口にする人が居ますが、それは野暮ってもんです🤔
　一階は確かに、満席😱
　二階に上がっていくと歴史あるお店だけに、伝統を感じさせる看板がありました。

【箱根そばの老舗『はつ花』さんの看板】
一枚板で造った看板は、趣きがありました。

　通された二階には、小上がりもありカウンター席あり、一枚板の大きなテーブル席あり。既に満席に近かったです。
　せっかくですから、はつ花さんの名物「せいろ」をいただきます。昔ながらの盛りそばですが、とろろに🥚卵がついており、薬味と麺つゆはお好みで、いただきます。

【はつ花さんの「せいろ」】
細麺でコシがあり、麺つゆは少ししょっぱい感じですが、私はこの味がいいと思います。

　天せいろも頭を過ぎりましたが、天ぶりは時間がかかりそうなので、またの機会にします。
　蕎麦が出て来るまでの間、🍶冷酒か🍺ビールで迷いましたが、瓶ビールはキリンと聞いたので、中瓶にしました。大瓶も頼めるようですが、お昼ですので、中瓶に。
　
　箱根そばを食べ終わったら、箱根湯本駅に戻って、いよいよ🚞箱根登山電車に乗車です。

【新型箱根登山電車 3000形「アレグラ」号】
前面ガラスが一枚の大型が特徴で、新幹線やカワサキのオートバイまで手掛けている川崎重工社製❣️

　運転台すぐ後ろにワッペンが細やかに主張していました。この3000形電車は、🏆2015年にローレル賞も受賞していました。

【「アレグラ」号の先頭車両」】
「Kawasaki」のワッペンローレル賞受賞のワッペン。

　🏆ローレル賞とは1961年、鉄道友の会が毎年一回、日本の鉄道車両でデザイン、設計意図、技術力などを総合評価して選考され、映えある第55回のローレル賞に受賞しました。
　
　改めて、㊗️受賞おめでとうございます🎊

　箱根登山電車同様は、OH51 🚉箱根湯本駅ホームを出発するとすぐに登り始めます。
　最初の停車駅はOH52 🚉塔ノ沢駅です。この時点での標高は153mまで上って来ました。

【OH52 塔ノ沢駅駅舎】
無人駅です。そのため、乗降者の🎫切符は車掌さんが検察します。

　今年は紫陽花が梅雨明けが早かったため、痛みも早いようです🥲

　塔ノ沢駅は、トンネルとトンネルの間に造られている駅です。ですが‥‥、
　この駅のホーム反対側に、何と❗️
「深澤銭洗弁天」があります。鎌倉の〝銭洗弁天〟には参詣したことがありますが、塔ノ沢駅の〝銭洗い弁天〟には、初参詣です🙏🏻

　せっかくですから、参拝だけでなくご利益があるように👛財布にあった500円玉硬貨を湧水で洗い清めます。
　日銀貨幣博物館の資料によれば、現在の500円硬貨はニッケル黄銅硬貨と言い直径26.5mm、重さ7.0gで銅・亜鉛・ニッケル合金ですが、銅の含有率とは公表されていません。

【東京・日本橋日銀本店の真迎えにある貨幣博物館】
入館料は無料ですが入館チェックは厳重です。

　令和3年からは、バイカラー・クラッド硬貨に切り替わり、材質も銅・亜鉛・ニッケルと変わりなく直径も変わりませんが重さが7.1gと僅かに重くなっているのが特徴です。　それと、500円玉硬貨は正式には、500円貨幣と呼ぶそうです🧐

　500円玉貨幣を清めて、ホームに待つこと暫し、上り下りのトンネルから双方の電車が到着するまで、塔ノ沢駅で待機です。単線のため、ここでも待機路線となります。

【塔ノ沢駅での待ち合わせ】
アレグラ号（右）とサンモリッツ号の氷河特急塗装車（左）

　サン・モリッツとは🇨🇭スイスの中でもセレブが集う世界有数の高級リゾート地のことで、冬季五輪も開催されましたし、🎞007シリーズのロケ地にもなりました。

　サン・モリッツを基点にツェルマットへ向かう氷河特急、🇮🇹隣国イタリアのティラーノに向かうベルニナ号があります。終点・ティラーノ駅にも、箱根登山電車から友好の印として贈られたレリーフと写真パネルがありました。

【🇮🇹ティラーノ駅舎】
ベルニナ号の終点、イタリアのティラーノ駅。
途中、🇨🇭と🇮🇹の国境を越えるのですが、シェンゲン条約によって、パスポートの検札はありませんでした。
ただし、添乗員さんからは万が一のこともあるのでパスポートは直ぐ出せるようにしておいて下さいと、注意喚起ぐありました🗣

このベルニナ号には、箱根登山電車との友好を祝して「箱根」号と称されたベルニナ急行が行き来しています。海外で🇯🇵日の丸を観ると、ほっこりします。ベルニナ急行もラックレールを使用せずに、急勾配を難無く、のんびりと往来します。

【ベルニナ号の最高地点・ベルニナ峠を通過する箱根号】
🇨🇭ベルニナ峠標高2253m。サン・モリッツ〜ティラーノ間をベルニナ急行は、2時間20分で結ぶ。
この峠の急勾配率は70‰😱

・塔ノ沢駅から

　塔ノ沢駅で待ち合わせした電車は上り電車の通過を見極めた後、ゆっくりと出発してトンネルに入っていきます。
　トンネルを抜けると早川渓谷を渡す鉄橋を通過します。
　早川橋梁です。川からの高さは43m、足場は川床から組み上げて、大正6年に完成しました。

　塔ノ沢駅を出発すると、箱根登山電車の名物である最初のスイッチバックする出山信号場があり、🚃電車は一旦停車しますが、扉が開くわけではありませんので、乗客が乗降出来るわけではありません。
　スイッチバックとは急勾配を一気に電車は上がれないため、ジグザグに山を登っていく方式で、一旦停まった電車は進行方向が変わるため、運転士と車掌だけが車外に出て持ち場を替えます。
　次の🚉駅・OH53 大平台駅の標高337m、塔ノ沢駅の標高153mから標高差184mを上ります。そのためには、スイッチバックは欠かせないのです。

【スイッチバックのため運転士は最後尾車両に向かう】
運転士はこの作業を三度、雨の日も晴れの日も雪が降る日も繰り返します。

　　安全確認を慎重に行い、次の🚉大平台駅に向けて再出発です。
　大平台駅までは下車出来ないため車窓からの額紫陽花が咲き誇っていました。

【車窓から額紫陽花】
額紫陽花の花言葉は「謙虚」。
🛤線路際の紫陽花も人知れず何方かが手を入れておられるようです。

　大平台駅に到着してもまたここでスイッチバックするため上り電車の到着を待ちます。大平台駅ホームに上下線が揃うと安全確認をして出発です。

【大平台駅ホームでアレグラ号とサンモリッツ号】
両車が並ぶとアレグラ号の前面一枚ガラスの大きさが
際立ちます。

　運転台車両の先頭席は将来の鉄男&鉄子のジャリンコ軍団が占領していましたので、車内は賑やかですが、引率のお母様たちは少々お疲れ気味です😂

　大平台駅を途中下車。
　大平台駅周辺を👣ぶら〜り。
　大平台駅周辺は個人の邸宅や別荘もあり、無闇には入り込めません。塀に沿って歩くと直ぐに👮🏻‍♂️警備員さんがおり、スイッチバックの撮影ポイントが近いことが判りました。
　踏切には遮断機がないため、安全運行のために警備員さんが目を光らせています。
　警備員さんのご了解とご指示のもと、節度を持っての撮影です。

【大平台駅周辺】
これより下は線路の法面なので、降りないようにとのご指示がありました。
この先が大平台駅です。

　大平台駅の撮影には時刻表を見ながらの撮影がキモです。やはり、行き当たりばったりでは失敗も多くなります。
　ここでしばらく粘って、次の電車の到着を待ってみます。どんな風景が撮れるでしょうか。

【大平台踏切】
左上には、大平台駅から宮ノ下駅に向かう線路があるため、踏切がもう一つあります。左上に警備員さんがいる辺りにもう一つの踏切があります。

　OH54 宮ノ下駅からの線路が左側、大平台からの線路が右側です。どうやら、安全確認後に、大平台に向かう電車が交叉して下っていく電車が先に出発するようです。

　大平台駅に戻り、宮ノ下駅に向かう電車を右側のホームで待ちます。駅員さんのご案内が無ければ、迷うところです。
　大平台から宮ノ下駅間でも再び、スイッチバックがあります。運転士さんと車掌さんも再び持ち場を交替し電車も先頭方向が変わるため一時、待機場に電車が停車しますが、上大平台信号場と言います。
　
　上大平台のスイッチバックで再び進行方向が逆となり宮ノ下駅に向かう途中、仙人台信号場で電車は一旦停止して、下って来る電車の通過待ちをします。単線で山の坂を登っていくため、電車がすれ違える場所が限られているため、ここで下って来る電車をやり過ごします。

　この仙人台信号場を過ぎると、宮ノ下駅はもう間近で、大平台駅の標高337mと宮ノ下駅の標高436mの標高差99mを上ってきました💦

・OH宮ノ下駅界隈　
　
　🚉OH54 宮ノ下駅を途中下車。
　宮ノ下界隈を👣ぶら〜り。　
　車中で宮ノ下駅脇の細道でカメラマンさんが箱根登山電車を激写していたので、思わず私も宮ノ下駅を下車したのです。

【宮ノ下駅周辺の細道で】
モハ1形の勇姿。
ちゃんと、🚧立ち入り禁止区域でないことを確認して、撮影しましたが📸フラッシュを炊くと運転士さんの操作に影響を与えるため、フラッシュを撮影をオフにして、自然光で撮ります。

　このど迫力、📱スマホ撮影では伝わらないかと思いますが、最初の撮影は🚞電車が間近に迫る勢いでしたので、私も思わず仰け反ってしまいました。
　カメラマンの方の構図を真似してみました。こちは、強羅に向かって上がって行ったところです。

【宮ノ下駅周辺】
プロのカメラマンの方の構図へのこだわり、望遠レンズと標準レンズを装着した2機の📷カメラを首からぶら下げていました。参考になりますね👍🏻

【宮ノ下駅ホームにて】
2018年2月18日撮影。2月に訪れたさいには、❄️残雪がありました。

　宮ノ下駅前にはセピア通りへと斜めに下がる「あじさい坂」があります。🎽箱根駅伝選手たちが走る旧東海道・国道1号線をこの界隈ではセピア通りと呼んでいます。　駅前には♨️足湯を浸かりながら休憩できる喫茶店〝NARAYA CAFE〟があり、疲れた身体とを癒し空腹も満たしてくれます。

　足湯でオーダーしても別料金を取られる心配はありません。ちゃんと、下に敷く黒いマットも貸してくださいます。軽食も🆗ですが、🍺「湘南エール」にしました😋

【湘南エール】
特徴はグレープフルーツの果汁をお好みに合わせて、グラスに注ぎ飲むことです。

　写真に、私の汚い足🦶が出ておりますが、ご了承ください🙇🏻‍♂️。お隣の仲のカップルを写すわけには、いかなかったので、悪しからず😂
　セピア通りを小涌谷駅に向かって歩いていくと、左手に超有名な名門宿泊施設・富士屋ホテルがあります。
　ベーカリー&スイーツで有名なピコットが併設されていますが、本館に入館します。

　創業が明治11年と言いますから明治時代初頭、国を二分するかのような内乱・西南戦争の翌年に、この東海道の地に建ったのです。
　内装も当時のまま、重厚な造りです。宿泊することは叶いませんが、喫茶ルームでケーキセットを頼んでみました。

【富士屋ホテルでのモンブランケーキ】
頂きには甘く煮付けてある🌰マロングラッセが載っています😋

　富士屋ホテルは政商といわれた故小佐野賢治氏が率いた国際興業傘下に与しました。箱根は日本でも有数な観光地で首都圏からもアクセスが出来ることから、国際興業グループだけでなく小田急グループ、東急グループ、西武グループと開発に鎬を削ったリゾート地。大人の事情がひしめき合っていましたが、ここへ来て各社入り乱れての路線網拡大も、ようやく落ち着きを見せ始めました。

　🚞箱根登山電車の宮ノ下駅を出発し、次の🚉O H55 小涌谷駅へ電車は向かいます。小涌谷駅の標高は523mで、宮ノ下駅との標高差は87mとなり、いよいよ500mを超えて来ます。

【🚉OH55 小涌谷駅停車中の箱根登山電車】
旧型なので、エアコンが無いため窓全開です💦

　OH55 小涌谷駅の紫陽花もいきなりの梅雨明けで、草臥れていました😆標高も523mなので下界よりは3.0°は低いはずなのに、小涌谷駅周辺も暑い😵
　山に登っている際は、高度を100m上げると気温は⬇️0.6°下がると教わっていましたが、実感が湧かない暑さです。

【小涌谷駅の紫陽花】
小涌谷駅を降りるとゆったりとしたスロープのような坂に紫陽花が咲き誇っています。

　「小涌谷」は《こわくだに》と読むそうで、私は恥ずかしながら、「こわきだに」と読んでいました。恥ずかしいかぎりです😅

　明治5年頃までは、「小地獄」と読んでいたそうですが、明治6年9月5日に明治天皇と皇后が行幸なされた際に「小涌谷」と改称したと、あります。
　明治6年と言えば、この年の元日から改暦があり、月の周期を利用した太陰太陽暦から太陽の周期を利用した現在の太陽暦に改暦した年でした。

【大隈重信】
ご存知の通り、早稲田大学の創設者です。
早稲田大のトレードマークは座布団帽。叔父貴は座布団帽を被って校歌を歌いために、早大に入学しました。

　断行したのが時の大蔵卿・大隈重信。明治6年から矢継ぎ早に西洋化を推し進め、天皇の行幸も皇后が同道するようになったのです。

【OH56 彫刻の森駅ホーム】
彫刻の森駅の標高は539m。次の小涌谷駅との標高差16mで900m進みます。箱根湯本駅からは、8.2km。
小涌谷・彫刻の森駅間の勾配率は17.7‰

　彫刻の森駅ホームはご覧の通り、かなりのカーブです。1両目・2両目・3両目までが確認出来ます。　
　駅を降りて、3分ほど歩けば、駅名にもなっている箱根の森美術館がありました。時間の関係で今日は寄りませんでしたが線路の沿線沿いにも郊外にモニュメントが飾られていて、車中からでも眼下に眺められます。

彫刻の森駅の次の駅は終点・OH57 強羅駅です。

・終点 🚞強羅駅

　標高は541m、彫刻の森駅より標高にして2m上ります。一日の乗降客数は6280人で、ここから乗り換えて箱根登山ケーブルカーの始発駅となります。　大正8年6月1日に開業しました。　箱根湯本駅から8.9km、小田原駅から15.0km、駅舎は山小屋風で駅構内には🇨🇭スイス・レーティッシュ鉄道から贈られたカウベルが飾られています。　改札を抜けるとお土産店が軒を連ねています。