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2024年4月

ゴールデンウィークは、いつもそうなのだけれど特に大きな予定を入れずのんびり。年度はじめの忙しさで疲れた体を休める休日が続いています。
忙しくはあったのですが、いくつかのイベントやドラマをみて、不思議と「時間」について考えることの多かった1ヶ月でした。

DOOPEES 30th Anniversary

ヤン富田の名作「Doopie Time」が出たのが1995年。大学1年生になったばかりだった。渋谷系というとギター・ポップのイメージが強いですが、モンド・ミュージックの要素が強い楽曲のほうが僕は好みで、このアルバムはまさにそのままで、よく聴いていました。そして30年。ブルーノートで周年記念ライブがあるということで、これは行かねば、と。
30年という時間を感じさせない演奏と、曲のあいまのトークも楽しく、出てくるエピソードもさすが大御所で。「もう70過ぎちゃったからさ、10年後は無いかな」などとおっしゃってましたが、今から楽しみにしています。


TIME

坂本龍一と高谷史郎による演劇?「TIME」を新国立中劇場にて鑑賞。 夏目漱石の「夢十夜」の朗読ととも映像、音楽、パフォーマンスが極上の空間をつくりだしていました。物語のとおり100年を辿る話を70分で演じる。坂本龍一が「時間の否定に挑戦してみました」と言ったとおり、100年でも70分でもない時間がそこにあって、今までにない感覚を感じることができました。


三体

Netflixで「三体」を鑑賞。原作は、(多くの人がそうだろうと勝手に思ってますが)途中までしか読んでない組。とはいえ、その壮大な話には惹かれていたので、どうやって映像化するんだろうと楽しみにしていました。個人的には、原作からの改変についてはどんどんやってほしい派で、とはいえ、さすがにやりすぎじゃないかと思えるくらいの改変っぷり。若者たちの青春ストーリーとなった姿に驚きながらも、Netflixらしいなぁ、という勝手な解釈のもと、素直に楽しみました。
映像についても圧巻の一言で、いや、現在のCG技術をもってすれば実現可能というのは理解できるのですが、じゃあ誰でも具体的なイメージに描けるかというとそれはまた別の話で、感服するばかりです。原作のとおり400年後に向かって物語は進んでいくのですが、そのスケール感も想像を超えます。きっと物理学、天文学、歴史学の人たちはそういうスケールで考えることに慣れているのでしょう。4次元的なスケールの大きさに心を奪われたドラマでした。


と、こんな感じで、一ヶ月のなかで30年、100年、400年がキーワードとなるものを体験することができました。長ければ長いほどよいわけでもなくて、異なったスケール感というものが世の中には存在していることをきちんと把握しておくことが大切だと思います。そして、違ったスケール感でものごとを考えている人とのコミュニケーションは新しい発見がありそうで、そういう機会をつくりたいな、と考えています。

4月に聞いた音楽

Honest Mistake / Hohnen Ford

ロンドンのSSW、Hohnen Fordの新曲。この人の曲は、それこそスケール感が絶妙で、壮大になりすぎないアレンジがとても心地良い。

美味と喧騒 / 棕櫚

あきらかに初期キリンジの雰囲気。素晴らしい、の一言。この曲をきっかけにキリンジのことを知る人も出てくるんでしょうか。早くアルバムが聞きたい。

滲んで / ルルルルズ

東京のバンド、ルルルルズの新曲。ドリーミーで、穏やかな雰囲気が心地よいです。

Special Delivery / Billy Mernit

1月に急去されたミルクマン斉藤さんの追悼イベントが先日開催されて行ってきました。もちろん場所は京都メトロ。ミルクマンさんとの出会いは20年ほど前。GroovisionsのChappieアルバムリリースパーティでDJさせていただいたときに、初めての大舞台で緊張していた僕を当然VJをしていた彼が暖かく迎えてくださいました。青春の思い出の大きなひとつです。数年前にメトロのイベントでお会いしたときにも、当時のことを覚えてくださっていて感激しました。
そして、この曲は追悼イベントの最後に流れていた曲です。そのイベントでもDJしていた田中知之選曲のコンピ「Sound Concierge ♯501 "Blanket"」にも入っています。
どうぞ安らかに。そちらでもビールと映画を楽しんでいただければと。

早いもので1年の3分の1が終わってしまいました。あっという間ですね..
5月もいろいろとイベントがありそうで、今から楽しみにしています。
それではまた。

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