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中小企業診断士 副読本を読む「経営戦略概論」第8夜

経営戦略論の全体像を把握できる良書として紹介されていた「経営戦略概論」(波頭亮・産業能率大学出版部・2016年)についての読書メモ。第8夜はアンゾフの「シナジー」と「成長マトリクス」です。

◆アンゾフは何をしたの?
・ロシア系アメリカ人。経営学者で、ロッキード社で副社長をした経験もある人。
・事業展開には、これまで培った自社の強みを生かせる「シナジー(相乗効果)」が得られる分野が良いと考えた。
・シナジー概念を使った「成長マトリクス」など数多くの概念や分析の枠組みを提示。「経営戦略論の父」と称されている。

◆なぜ「シナジー」が重要なの?
・1960年代初頭のロッキードの副社長時代に、航空機の製造だけでなくリース業に事業を拡大しようとしていた。
・競合他社も規模拡大の企業買収を進めるなど、成長分野への「多角化」にしのぎを削っていた。
・アンゾフは、限られた経営資源の中で、自社の強みを生かせる事業に進出していくことが合理的だと考えるようになった。

◆「シナジー」と「成長マトリクス」ってどう使うの?
・アンゾフは「シナジー」の発生要因を、①販売(共通の流通チャネルやブランド)②生産(共通の設備や人)③投資(共通の原材料や研究成果)④経営管理(共通する経営上の課題)に分類した。
・自社がどのシナジーを活用しているかを確認することで、経営戦略の合理性が確認できるとした。
・「成長マトリクス」は、シナジーの概念を使って事業展開の方針を把握できるようにしたもの。
・事業分野を「市場(顧客)」と「製品」の2軸で考えると、大きく4つの戦略パターン(①市場浸透②市場開拓③製品開発④多角化)が採用できると述べた。


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