8月5日(土)~8月31日(木)

8月5日
8時過ぎに起きる。月に一度の移動支援が二週連続で続く。プール、食事、博物館(美術館)といういつものルーティンをこなす。博物館の敷地内でキッチンカーを出しているお姉さんは今回不在(僕や同僚はここで飲み物やお菓子を買うのだ)。聞くところによると出店の倍率が上がっていて、毎週末店を出せないようになっているという。夕方、仕事終えて帰宅。長めの風呂に入る。小沢健二の「ホテルと嵐」を何回か聴く。この曲が収められたアルバム『球体の奏でる音楽』では冒頭、尾道にいることが歌われている。届かない魔法。8月6日の朝を意識する。

8月6日
昼過ぎに起きる。本を読んだりYouTubeで怖い話の動画を見たりまったりする。夕方、近所の行ったことない洋食屋に行く。ステーキ、ミックスフライ、オムライス、赤ワインのデキャンタを頼む。近所ではそれなりに有名な洋食屋らしくなかなか美味しいが、ちょっと割高だと思った。この前行った近所にあるもうひとつの洋食屋にまた行きたいと思った。帰宅後、三里塚野菜でポテサラ作る。酒のつまみ。深夜、見逃してたシャマランの新作見る。

8月7日
シャマラン新作『ノック 終末の訪問者』のトロッコ問題を超えていくような禍々しさに圧倒されつつ、ほぼ未見だった『ヴィレッジ』も見る。やはりシャマランはヤバいやつだ。Qアノンの人とかどう思うんだろう?と思った。ヴァーホーヴェンとシャマランの強化月間はじめようと思った。
三里塚の野菜で味噌汁作って食べる。具材はナス、玉ねぎ、トマト(これは市販のもの)、美味しい。
昼、阿佐ヶ谷に行く。祭りだ。露店でイカ焼きと焼きトウモロコシを買って食べながら歩く。お目当てはジェラート屋でジェラート食べる。ここは百名店だけあってかなり美味い。いろんな種類があったが、どれも美味いはずだ。仕事の時間までまだ余裕があるので喫茶店へ。誰かに向けた、向けられなかった手紙が書ける式(?)の薄暗い文学的な喫茶店でホワイトクリームソーダなる飲み物を頼む。同行者がつい最近行ったという、中野に数年前できた純喫茶ならぬ某喫茶店(キャッシュレスオンリー)の悪口で盛り上がる。
駅で同行者と別れ、仕事へ。久しぶりの夜勤。友人でも恋人でも家族でもない人の家で眠るというのは、現代では(?)奇妙なことなのかもしれない。起きてる間、ウエルベック『滅ぼす』を読み進める。もう読み終えることもできたが、読了は明日に回そうと思う。

8月8日
6時頃、利用者のうめき声で起きる。3、4時間は眠れたか。着替えとか済ませて7時前には利用者宅を出る。ベルクでビアセットのモニング食べる。この時間に飲む鮭には背徳感あるはずだが、他にもビール飲んでる人たくさんいるのでここではそんな気分にはならない。帰宅して、山崎のプレミアムハイボール(+ファミチキ)飲む。美味しいが、600円払うものなのかという感想。たぶんもう買わない。仮眠して、昼過ぎに起きる。蕪木のコーヒー豆を挽いて飲む。シャマラン『アンブレイカブル』見返す。荻窪の焼き鳥屋でウエルベック『滅ぼす』読了する。不思議な暖かさと寂寥感につつまれる。近所の本屋でナンシー・フレイザー『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』買って帰宅する。

ポールの考えでは、正常位と後背位にはほとんど違いはなく、いずれの場合も、腰の動きによって、性交のリズムや荒々しさをコントロールするのは、男性である。女性はいずれの場合にも──股をひらくのであれ、尻を突き出すのであれ──、服従する立場に置かれる。このことは、これらの体位が支持される有力な理由のひとつであったが、女性が動物の世界のおこないを直に取り入れることになるため、特に後背位の場合には、その限界にもなっていた。
逆に、女性が男性の上になる体位は、あまりにも仰々しいと思われた。この体位では、男根をたたえる一種の儀式を執りおこなう女神のような立場に、女性は置かれる。自分も自分の男根もこのような大仰さを正当化することはないように思われた。側位は何と言っても、プリュダンスに挿入したまま、彼女を強く抱きしめて愛撫できる、唯一の体位であり、特に乳房を愛撫できたが、彼女は昔からそれが好きだった。ポールの考えでは、この体位はあらゆる性交体位のなかで、最も愛情深く、最も人間的だった。ウエルベック『滅ぼす』

8月9日
9時過ぎに起きる。蕪木のコーヒーとビスケットが朝食。『ポピュリズム大陸 南米』を読みながら出勤。「21世紀の社会主義」を掲げたチャベスのベネズエラやアルゼンチンに思いを馳せる。いる場所で変わる普通。南米に行きたいと思う。午前中から会議。職場近くのよく行く弁当屋で買った弁当で昼食済ませる。午後は役所に提出する書類を作ったり、かなり真面目に働く。夕方にもうひとつ会議。仕事終え、近所のスーパーで刺身と酒買って21時前に帰宅。食事しながらヴァーホーヴェン『トータルリコール』見返す。シャワー浴びて『インビジブル』も見返す。こういう映画を撮ってた人が『エル』や『ベネデッタ』を撮るのだから、世界はわからない(面白い)と深夜2過ぎに考える。ヴァーホーヴェンがヒッチコキアンだということもわかった。未見の初期作品見て研究したいと思う。
 
8月10日
10時過ぎに起きる。蕪木のコーヒーとバナナで朝食。通勤中に『ポピュリズム大陸 南米』のベネズエラ章読み終える。チャベスを現在の左派はどう評価するのだろう(?)。弁当買って職場へ。同僚と雑談した後、昼食とる。昨日真面目に働いた疲労感から勤労意欲はかなり低い。とはいえ遅くきたので19時までは働く。職場出て渋谷に向かう。乗り換え駅構内の立ち食い蕎麦屋で軽く腹を満たす。渋谷の頭バーで開催される恐山vibration with 円香のライブ&儀式へ。ファンクと民族音楽を行ったり来たりする恐山〜の演奏がよい(はじめてちゃんと見た)。円香さんのシジルマジックのパフォーマンスとドラム缶を効果的に使った打楽器(?)の演奏、そして五芒星に緊縛される姿を見た(緊縛自体はじめて見た)。会場で会った友人が『絓秀実コレクション』と『モダンマジック』を買ったと見せてくれた。重そう(重そう)。店を出るとき本棚に気づき、眺めてみるとトロツキーやクリステヴァという文字が見えてくる。店主の趣味なのだろうか。ランチもやってるみたいなのでまた来てみたいなと思う。
深夜、YouTubeでチャベス(擁護派)のドキュメンタリーを見る。当時のベネズエラの民放放送局(ぜんぶ!)は反チャベス派に抑えられていて、四六時中反チャベスのプロパガンダを垂れ流す。たいしてチャベス(派)が自分の主張を訴えるのに使えるメディアは国営放送局ひとつだけだった、という事実に眩暈がする。プロパガンダ戦では劣勢にあるチャベス陣営。だが、反チャベス派のクーデターは失敗に終わる。この『チリの戦い』の逆を行くような劇的な結末には胸が熱くなる。無論、未来(現在)の視点からチャベスを批判することは容易だろう、ベネズエラの現状を考えれば。だが、しかし……

そこでは、五百年もいじめられてきた人びとが、それでもくじけずに、いまや、灰色に対して、次々と勝利をおさめはじめていました。それはまさに、潮が引いて、大きな砂浜が、浮かび上がってくるようでした。

それは、たくさんの、顔の見えない人たちによる勝利でしたが、その中からあらわれた「剛ケツ」という男は、人の持つ、「他の人を助けたり、他の人と仲良くすると、気持ちが良くなる」という性質にそった政治をはじめていて、灰色にとって、非常に危険でした。

灰色は、「豊かな」国々の人びとが、「南の大陸」で何が起こっているか、けっして知ることがないように、注意をしていました。
ある時、南の大陸では、二カ月のあいだに、二つの国で、灰色の手下の大統領たちが、人びとによって追い落とされました。

ある時には、南の大陸でいちばんお金持ちの国だった「銀の国」が、灰色のために、国ぜんぶ、丸ごと一つ破産しました。人びとは怒って、灰色に、つばを吐きかけはじめました。

そして、剛ケツは、いまや、南の大陸の人ばかりでなく、「豊かな」国の、お金のない人たちにも、冬のための灯油を送ったりして、手を差しのべはじめていました。

小沢健二『うさぎ!』第2話

剛ケツ=チャベスを指す

8月11日
昼前に起きる。だらだら本を読んだり、シャマランの『レディ・イン・ザ・ウォーター』はじめて見る。ちょーへんな映画。16:30に中野ブロードウェイ地下一階にある店で友人たちと待ち合わせる。寿司が1貫10円で食べられるという店。ただし条件があり、飲み物1杯オーダーにつき5貫(ひとり最大15貫)まで頼めるというシステム(のようだ)。今日はぶりとかつおが10円の対象。いちおう天ぷらがメインの店なので天ぷらの盛り合わせなども頼みつつ、みんなで寿司を食べる。寿司の味はまあ普通か。酒2杯飲んで寿司食ってひとりあたり1500円くらいだった。場所を移動して二軒目へ。いつもの店へ。とりあえずバーボンハイボール。19:30過ぎに別の友人との約束があったので、前記の友人たちとはひとまず別れる。二階から一階カウンター席に移動する。同じ店でハシゴするのだ(!)。常連客でバイトの人(誤字ではない)に笑われる。別の友人と合流し、白ワインのボトルと日本酒を飲む。今後の日本ではいい日本酒は輸出されて、我々は粗悪な日本酒しか飲めなくなるのではないか。鬼ころしは飲める酒か飲めない酒か、という論争起きる。

8月12日
帰省はせず、会いたい人にも会えず、鬱々と過ごす。こんなときは死者と飲むに限る。haruka nakamuraの新譜流してみる。

8月13日
9時に起きる。5時くらいまで眠れなかったので眠い。10:30に歯医者の予約があるからしょうがない。軽く歯を磨いてシャワーを浴びる。なにも食べない。歯医者で欠けたセラミックの歯をやり直す治療してもらう。歯の型を取り直し、二週間後に装着する。費用はかからない。麻酔したが、なかなか痛い治療だった。北千住のマルイでやってる都市伝説展に行こうかと思うが、気力がなく、なんとなく乗換駅で降りる。大型書店で『モダンマジック』買う。ほぼ1万円。気になってる純喫茶に行ってみるが、案の定盆休み。その後もピンとくる喫茶店なく、結局回転ずし屋に入る。生ビールと適当に何皿かつまむ。生ビールが薄い。これならブロードウェイの1貫10円店のほうがいいと思う。帰宅し、レモンサワー飲みながらぼーっとする。YouTubeで怖い話やバダサイとリッキーのビーフ動画等見る。寝不足で眠いので眠る。夜、起きる。結構寝てしまう。カフェラテ飲む。YouTubeのニュース配信でペルセウス座流星群見る。無印のバターチキンカレー食べる。野菜足したいが、三里塚の野菜切れてた。

『ポピュリズム大陸 南米』を読んであらためて思うが、日本ではマジックリアリズムを誤解してる人間が多すぎる(この本がそうだというのではない)。マジックリアリズムは単なる文学の表現方法でもクリシェでもない。根底には南米の「驚くべき」政治的・文化的風土がある(ガルシア・マルケスがジャーナリスト出身だったということを想起しよう)。それを抜きにマジックリアリズムは語れない。日本は南米に近づいているのではないか、と著者はいう。たぶんそうだろう。ただし、マジックリアリズム抜きで。

桃川のワイン酵母仕込み吟醸純米をロックで飲みながら、ユーネクストでトッド・ヘインズ『ダーク・ウォーターズ』流し見する。

舐達麻「BUDS MONTAGE」に別バージョンというか、デルタの幻のバースがあることを知る。

DELTA9KID
灯す大麻指先
明かり見つめて
登る煙に映す心
音に言葉重ねて
向き合う己恥じぬように生きる今日
環境に文句言わず出す結果変える状況
未来待ち望んだ寂しさも過去となり
会いたいやつがいる笑う隣
恩は愛で返す忘れてはだめ
今を楽しむこと仲間と続けるだけ
最高な時もあれば最悪な時もあるが出来る限り共に
分け合う喜怒哀楽
諦め捨て腹決め
できないことないはず
常識じゃはかれない
俺たちの普通
シラフなき毎日
はたから見ればいかれてるが
この道彩る女神に生かされてる
俺は俺と連れの成功を強く信じる
根を張る熊谷から語るだけの真実

8月14日
10時に起きる。軽く働く。いつも行くスーパーではなく違うスーパーに行っていつも行くスーパーのほうがいいと思う。
札幌の首切断事件の容疑者と被害者が会っていたというクラブは自分が札幌に住んでいたとき一度か二度行ったことのある場所だった。普段はEDMのイベントとかをやっていてどっちかといえばチャラ箱だったと思うのだが、なぜかPhewのライブと武田崇元のイベントをやっていてそれを見に行ったことがあったのだ(潰れたことを報道後調べて知った)。それ以上でもそれ以下でもない。容疑者が不登校だったということだけは気になってる。

8月15日
夕方前、先月から意識不明で入院していた同僚が亡くなったことを知る。

8月16日
昼前に起きる。人からもらった「ままどおる」を食べる。ままどおる、この素朴な美味しさが好きだ。美味すぎないことのよさを。

最近また舐達麻ばかり聴いている。特にデルタの書く詩が好きだ。異様に儚い。

8月17日
母方の祖母危篤の連絡入る。ここ何年も会っていない。インタネットで調べてみると、危篤状態というのは多くは1日〜2日、長い場合は1週間ほど続くという。いつか帰省するか、それともしないかという問題。同僚の告別式の日程決まる。
夜、友人と軽く飲む。あるだけ食べるままどおる。

8月18日
9:30に起きる。寝不足。もらった福島名物・凍天(しみてん)とコーヒが朝食。出勤して11時から打ち合わせ。頭働いてない。職場近くのよく行く中華屋で昼食。ここの飯はなかなか美味い(し安い)。セルフサービスの杏仁豆腐がちょうどなくなっていてかなしい。食後に『暗夜行路』少しだけ読み進める。ローソンで無印の靴下とカフェオレ買う。同僚の遺族に振り回されて混乱する職場。緩慢な雰囲気。
夜、どこにも寄らず帰宅する。マグロのぶつと赤ワイン。長谷川あかりの簡単レシピで鱈のクリーム添え(フレンチ風料理)作って食べる。結構美味しい。白ワインがあったらなおよかったのにと思う。

香典包む袱紗も数珠も手元にない。

8月19日
午後から組合の定期大会。つつがなく終わる。酒は控えめに飲む。BRUTUS最新号のホラーガイド特集読む。祖母が持ち直したとの連絡入る。やはり舐達麻ばかり聴いている。

8月20日
10時に起きる。マドレーヌと蕪木のコーヒーが朝食。昼に秋葉原で肉寿司の食べ放題を食う約束がある。肉寿司自体はじめて食べる。食べ放題+テラス席限定のレモンサワー一杯10円コースの予約をしてもらっていたが、ビルの屋内とはいえさすがに暑いので店内の通常食べ放題のみのコースに変更してもらう。変更できてよかった。最初に11種類の寿司2人前22貫が届く。後はその中から個別に食べたいネタを頼んでいくというシステムだが、残したら罰金がある。美味しいは美味しいのだが、最初の11貫で結構お腹が膨れてしまう。前日も飲んでいたせいでそんなにコンディションがよくなかったのか。基本肉だし、シャリが多いこともある。結局、あまり食べられず反省する。肉寿司はエンターテインメントなのだなということはわかった。食べ放題メニューとは別に毛沢東唐揚げなるものあって気になったが、お腹いっぱいで注文できず。今度食べてみたい。食後、どこか喫茶店にでも行こうとするが、いい喫茶店が見つからない。秋葉原は喫茶店不毛地帯か(結局、怒涛流の上位互換カフェに落ち着く)。
本屋で廣瀬純『新空位時代の政治哲学』買う。深夜コインランドリーに行く。店内にはエアコンないので、暑くて疲れた。

8月21日
11時過ぎに起きる。前夜からやる気がおきないので今日は仕事を休む。ここ最近ちゃんとしたチャーハンが食べたくてしょうがないので近所の町中華でチャーハンを食べる。丸く盛られたチャーハンが食べたかったのだ。これこれという感じで美味しく食べる。満足する。
自分の住んでる場所は銭湯激戦区で夕方以降はどこの銭湯もだいたい込んでいるのだが、平日15時の開店直後なら空いていてゆっくりできるだろうと思い、近所の銭湯へ。やはりそれなりに人はいるものの(若者が多い)休日だと行列もできるくらいのサウナが空いてたので入ってみる。サウナの平均的な広さがわからないので広いのか狭いのかよくわからないけど、20人くらいは入れるか(あとで調べてみたら広いとのことだった)。3段式になってる。出入り口付近に座る。とにかく外の照明に比べるとかなり暗い空間だ。それが心地よい。BGMもない(これも調べてみてわかったのだが、ジャズが流れていることが多いようだ)。誰も喋らず、息遣いだけが聞こえてくる。久しぶりのサウナで熱いと思いつつ、目を閉じてみる。しばらくして暗くて静かな空間の中瞼を微かに開くと、出入り口の扉の開閉から漏れ出てくる外の明かりが男たちの裸を明滅させている。またしばらくじっとしてみる。まるで禅のようだな、という気分になって笑えてくる。普段は銭湯に行ってもサウナには入らないのだが、水風呂と交互に入ってみると気持ちよく、また入ってみたい気持ちになる。

治療中の歯が痛むので歯医者予約する。22時頃、仕事で緊急対応の電話。なんとかなる。考えてもしょうがないことを考えて鬱気味になる。

8月22日
9時過ぎに起きる。職場の研修ウィークがはじまる。喋る準備をしてなくてしどろもどろに喋る。仕事を途中で切り上げ、歯医者へ。歯の仮蓋が欠けていたことが痛み(しみる)の原因だったようで再び蓋をしてもらう。しばらくして痛み治る。よかった。
22時過ぎ、仕事終わりの友人と近所の立ち飲み屋で飲む。明日夜勤で日勤休みの解放感からレモンサワーを5杯ほど飲む。ベネズエラについて結果で物事を判断していいのか、結果で判断するにしてもどれくらいのスパンで物事を見るのか、南米大陸500年の侵略の歴史からチャベスを見るとどうなのか、新米ネオリベ政権だったらよかったのか(ハイパーインフレは起きず、左派政権よりマシだったのか)等という会話をする。市田良彦がチャベスに招かれて対話していたことを教えてもらう。

8月23日
11時過ぎに起きる。図書館に予約した本を取りに行く(&返却する)ついでに近所の町中華へ。チャーハンを食べたい欲求を抑え、評判メニューだという椎茸そば(ラーメン)を食べる。たしかに美味い。
脂っこくなくどこかクセになる味。たぶんなにを食べても美味しそうだ。次はチャハン食べたい。
帰宅し、長風呂に浸かる。InterFMを流してる。
夕方、同僚の通夜(ではなく実際は顔を見るだけ)に行く。斎場の前の掲示板には〇〇家と書かれた表記がいくつも並んでいる。その中から該当する苗字を探す。喪服の人たちが多いが、俺は喪服じゃない。この後仕事があるからだ。香典を渡し、亡骸(って書き方でいいのか?)を眺め、数分でその場を後にする。駅前の中華屋でチャーハンと餃子を食べる。仕事前だから酒は飲まないでいようと思ったものの、結局コンビニでレモンサワーを買ってしまい、仕事先に向かう中、歩きながら飲んでしまう。

8月24日
夜勤を終え、8時に帰宅する。ハイボールとサンドイッチを寝食にした後、仮眠する。昼過ぎに起きる。寝ぼけ眼でツイッターを開き、RTで流れてきた市川沙央の産経新聞に掲載されたヤバめのインタビューを見る。ああ俺はこういう人の登場を待っていたのだと思う。発言内容が本気なのかアイロニーなのかそれともなにか違うものがあるのかわからないが、好きな人は引き裂かれてしまうべきなのだ。ファンじゃなくてよかったです、失望しました、がっかりしました、じゃねえんだよ。引き裂かれること、まずはそれが大事なことなのだ。近所の中華料理屋でチャーハンを食べる。連日チャーハンを食べてしまう。夕方、日本橋の高島屋で開催中の「モールの想像力」展を見に行く。いろいろと考えさせられる。たとえばショッピングモールは障害者やマイノリティに寛容な空間(バリアフリーetc……)であるという。この寛容さと資本制との関わりをどう考えるのか。地域の再開発反対運動に多少なりとも関わってる身としては難しい問題だ。展示で取り上げられていた映像作品や小説で知らないものもあったのでチェックしてみようと思った。日本橋でパフェを食べようとしたもののなんだかんだあり、結局、東京駅で買ったずんだシェイクを食しながら夜景(ビル群)を眺めた。縁あってむかし仙台にはよく行っていたのだが、久しぶりに飲んだずんだシェイクはやはり美味かった。高島屋にはゴスロリっぽいかわいいクマがいた。

8月25日
寝不足で疲れていたので11時過ぎまで寝ていた。寝ぼけ眼でツイッターを見ると美味しそうなパフェ情報が入ってくる。もらったアーモンドマイスターというアーモンドのお菓子とバナナ、コーヒーが朝食。昼過ぎに出勤してだらだらと働く。終業後、組合中心のメンバーで読書会。テキストは『ケア宣言』(ケア・コレクティヴ)。とりあえずは1回目。ざっくばらんに話す。読書会後はもちろん飲み会でほぼ終電で帰宅する。

8月26日
11時過ぎに起きる。前夜軽く飲んだつもりだが、それなりに体が重い。13時から日本の労働運動の流れを学ぶ学習会がある。時間もなかったので特に調べもせず、会場近くの中華料理屋で五目チャーハンを注文するが、あんまり美味しくない。近所によさげな町中華があったことを後で知る。まあしょうがない。
前日の飲み会で朝までコースだった同僚(組合員)たちが遅れて来る。……日本の左派の労働運動(の究極)には国家打倒の目標はあったが、その後のプランはなにもなかったという。それは戦後も戦前も同じだったという。それは何故なのか云々……。
学習会後、同僚と軽く食事。福本イズムではダメだ等と話す。

ちょっと前から読み始めている『暗夜行路』がふつうに面白い。

8月27日
昼前に起きる。三里塚から届いた空心菜をニンニクとゴマ油で炒めて昨日の残りのごはんと食べる。風呂にゆっくり入る。16時頃人と待ち合わせて高円寺の阿波踊りを見に行く。大勢の人でごった返している。こんなに大勢の人を見るのは久しぶりだ。缶のレモンサワーやハイボールを飲みながら阿波踊りを眺める。大きい音が響いてる中、近くにいる母親に抱かれている赤ん坊がぐっすり眠っているのを見て、こんな状況の中眠れる赤ちゃんはすごいと思った。阿波踊り見るのを途中で切り上げ、飲み屋に行く。店主夫婦を交えて映画『バービー』の話題になる。バービー人形にはじめて黒人が登場したのは80年代だが、これは中流階級の黒人の増加による資本の要請に過ぎないと友人は言う。グレタ・ガーウィング『バービー』はまだ見てない。

8月28日
仕事をサボった。久しぶりに嘔吐してしまう。

8月29日
昨日から胃腸の調子が悪く、太田胃散の錠剤を飲む(たぶんはじめて)。先週から続いていた研修の最終日、なんとか終わる。死んだ同僚がよく行っていた職場近くのすしざんまいに職場の人間数人で行く。鮨で追悼なのだ。「俺は今は飲まない やる事がある」。

8月30日
胃腸の不調が続く。職場を代表して(?)労基署の講習会に行く。労基の人も講師の人もぜんぜん悪い人間だとは思わないが、「セラピーとは、機械を止めずに、機械の生み出す痛みをやわらげること」という小沢健二の言葉を思い浮かべる。さえない1日。友人の澁澤龍彦論を読む。そういえば澁澤龍彦と中絶という問題を思想的に(?)論じた人っているのだろうか。

8月31日
そごう・西武のストライキについて同僚と話す(知り合いが支援に行っていた)。上部団体のUAゼンセンは右翼組合だが、それはともかく、このストライキが日本社会へのいい波及になればいいと願う。廣瀬純『新空位時代の政治哲学』読了。題名はグラムシからの引用だという。2015年の安保法制反対運動は共和主義的運動だったというのはわかるような、わからないような。ヨーロッパや中南米の政治情勢の分析は勉強になる。ポッセに一貫して肯定的な著者のスタンスにはうーむという感じ。

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