暴力はダメ、絶対。

早いもので、息子を産んでから1年と2ヶ月が過ぎた。
この期間 noteをほとんど更新できなかったのだが、すっかり忘れていたわけではなくて、むしろ何か更新をとはやるあまり理想の発信”したい”コンテンツと実際に自分に発信”できる”コンテンツのギャップを痛感していた。1年前の私へ、ヘッダ画像をいい感じに作り込んでいる場合ではない。

育児に関していうと、月並みに悩みながらなんとかやっている。取り立てて知育に熱心な訳でも、食育に注力してる訳でもない。「これは記事にしたら他のママさんたちの役に立てるぞ!」のような大発見もなければ爆弾級の大失敗もない(たぶん)。育児、それ自体は試行錯誤の繰り返しで毎日何かしら事件が起こっているのだけれど、これは私に書ける案件だ!と直感するアンテナが全く働かなかった。アンテナ云々の問題か私が書けないだけなのか分からないが。とにかく私にとって、育児しながら日々ネタを拾い文章やマンガを書くことは予想していたよりも100000倍難しかった。世の中の育児漫画家・コラムニストの方々はすごい。

以下に最近のスケジュールを書き出してみた。

6時

完全に無防備なお腹で息子のダイブを受け止めるところから始まる。
7時までは寝室で半分寝ながら相手をする。

7時

リビングに移り、ベビーゲート越しに息子の猛烈な煽りを受けながら朝食を準備する。×厄介な ○可愛らしいことに息子は朝がいちばん食べる。みじん切り野菜をグツグツ煮て、その間にかぼちゃを蒸したり卵焼きを作ったりすると、要領の悪い私は同時並行で進めても30分はかかる。フリージングを活用していた時期もあるが、ものすごい早さで消費していくので、毎朝その日分を下ごしらえする方法に落ち着いた。

9時

午前中は通院や買い出しなどの予定を消化する。息子がだいたい10時半頃に眠たくなってぐずり出すので、駆け足でこなす。昼寝は調子がいい日で2時間、私も寝て体力回復したいので、白米などBI値の高いものをかき込んで横になり、血糖値の急降下を利用して即就寝を図る。ただ、駆け足のせいでアドレナリンが出ていてなかなか寝付けない。ここで休めないと詰む。

13時

昼食は朝の余りでまかなえるので比較的楽だ。片付けが終わったら、絵本の読み聞かせをしたり童謡を歌って過ごす。息子は、ほんの数分でも私が自分に集中していないと抗議してくる。そのくせ自ら持ってきた絵本でも読み始めて秒で立ち去ったりする。慣れが肝心だ。あと立ったり座ったりが地味に多くて、意外に身体は休まらない。

画像2

この「退屈だけれど自分のことは何もできない時間」のことを、以前夫に「心が死んでいく」と説明したことがある。我ながらなかなか言い得て妙だと思う。かつ私は『子どもの世話中は極力スマホを見ない』の自分ルールを課しているので尚更つらい。巷では育児の合間のスマホ利用を窘めるような風潮があるが、私は反対だ。もちろん、子ども自身や周囲の危険を顧みないほどの過度の没頭は論外だが、息抜き程度であればルールは自分で決めてやるものであって他所から言われるものではないと思う。まして、提唱者が毎日長時間ワンオペ育児をしていない人間だったとしたら多分私はグーで殴る。

16時

一転、リビングおよびキッチンが戦場と化す。「効率重視!次!次!次ぃ!!」という怒涛の夕飯準備&お世話ラッシュが続き、気付いたら20時になっている。

20時

寝かしつけが終わってやっと自分の時間が持てる。「読書!マンガ!アマプラァ!!!」などと浮き足立ちながらソファに横になり、気が付いたら取るに足らないネットニュースに1時間超を捧げてたりする。寝るまでの1〜2時間、何かしらのエンタメを嗜むなどして全力で息抜きを図り、明日への期待2割・憂鬱さ8割という心もちで寝床につく。なお翌日に如実に響くので夜更かしは厳禁である。今日あったことを振り返りネタに昇華する余裕はそこにはない。

余裕がない理由のひとつが、まさにこの“寝る前の数時間の息抜き”が、今の私の唯一無二の生命線であることだ。子育てを始めるまで、この“とくに目的も持たず自分のペースでダラける時間”がこんなにも贅沢だとは思いもよらなかった。

当初私は、このダラける時間を良しと思わなかった。
元来 常に何かに焦りを感じる性質で、ダラけていることを自覚すると「このままではダメだ..努力して何かを成し遂げなければ...」とやみくもに思い詰める節がある。産後も何度かONになったこのスイッチだが、資格の勉強をする というありがちな方法に落ち着いた。その結果、昨秋 応用情報技術者の資格を取得した。その後保育園に落選し復職の目処が立たなくなると、さらに焦燥感は大きくなり、この春にはネットワークスペシャリストの試験を受けた。もう自分でも何を目指しているのかわからない。

この経験ではっきりしたのは、ダラける時間を軽視したらいけない、ということだ。心がカスカスになって「生きるのがしんどい」が口癖になってしまう。

ここまでつらつらと愚痴を書き連ねてしまったが、記事のネタだとか自己実現だとかは置いといて、世界一可愛い息子と過ごせる日々は何物にも変えがたく、幸せそのものである。夫をはじめ、自分を取り巻く環境に感謝の念は尽きない。

ただ夕方の怒涛の時間帯に、グズる息子を尻目に夫がソファに寝そべりスマホをいじっていたら、それはそれでグーで殴る準備はできている。

(※暴力は絶対にしません)

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