見出し画像

【絵本】故郷を壊されたモグラさん

動画で見る場合はこちら


ここは平和な村でした。
自然もあり、餌もあり、みんなが
幸せに暮らしていました。


「この村をもっとよくするために、水を引きたい!工事をしようと思う!」水が豊富になると村にお金が入るので、
みんなが村長の発言に賛成をしました。


ただ一人、モグラさんを除いて。
「だめだ!このルートを掘ると水が溢れて村が壊れてしまう!」


「この銭ゲバ!税金泥棒!」
「嘘つき!」
「仕事したくないんだろ!」
穴を掘るモグラさんに、みんなで言いたい放題です。


「みんな信じてくれ!もっといいルートを考えるから!」
みんなはそれでも信じません。


「モグラ君!僕の言うことが聞けないならこの村から出ていきなさい。」
モグラさんはこの村が好きなので何も言い返せません。


ついに工事の日です。
「本当にどうなっても責任取れないよ?」
モグラさんの発言をみんなが笑いました。


モグラさんは村長に言われたルートで穴を掘っていきます。
ついに水源に到達しました。


すると勢いよく水が吹き出しました。
モグラさんは溺れて記憶を失いました。


モグラさんが目を覚ますと村は跡形もなくなっていました。


みんなは村長に怒りました。
「嘘つき!金の亡者!卑怯者!裏切者!
 モグラさんはやっぱり正しかった!」


モグラさんはみんなに言いました。
「自分の言葉に責任を持てよ。
全部村長のせいにして、、
    君たちがこの村を壊したんだよ。」


誰も言い返せませんでした。
「僕はこの村を出ていくよ。」
無残になった村はそのまま消滅しました。


この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?