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挑戦か撤退か

田町で10年以上営業して来た「ぼうず」と「こぼうず」。この2店舗をこれからどうしていくか。ここ数ヶ月ずっとそんなことを考えていた。

そして色々考えた末、今年の残り3ヶ月間を精一杯やり切り、その手応えを踏まえて年明けに今後の事業判断をすることに決めた。

当然状況によっては「2店舗とも閉店」という選択もありえる。

もちろん今は全力で明るい未来を掴み取りに行く決意で強くチーム団結している。

このnoteではオーナーである僕・しゅんの頭の中を言語化し、3ヶ月間の奮闘を中心に赤裸々にアウトプットしていこうと思う。

応援の意味も込めて、最後まで読んでもらえたら大変ありがたい。


元々の気質でいうと僕は現場の人間、いわゆるプレイヤータイプだと思う。

高校卒業してから飲食店の現場仕事を中心にやって来たが、長時間の労働が周囲の人間が感じる程あまり苦に感じない。

お客さんの反応がリアルタイムで返ってくるから楽しい業種だという事もあるし、きっとそれなりに上手にこなせて結果も出せてきたからだとも思う。

でも今僕がやるべき事は経営、マネージャーとして結果を出す事である。


久しぶりに全ての資料を集め、そろばんを弾いた。(実際は電卓)

直近6ヶ月間で毎月平均約100万円、合計約600万円の赤字が出ている。

しかも自分の報酬、つまり給与を取っていないにも関わらずである。

国や都から協力金や助成金、家賃の補助や様々な手当ての総額が約500万円。

つまり僕はこの半年間、出血がずっと止まらず、それでも輸血で生き延びて来たが、いよいよ輸血も底をついてしまった瀕死の稼ぎなし野郎である。

それでも実際に会う俺はきっと肌艶も良いし結構明るく楽しそうに見えると思う。自分で思い当たる理由は・・

①家族の支えがある。

②融資を受けているので、とりあえず手元にキャッシュはある。

③基本的に楽観的である。

ざっくりこんなところが主であろうか。

何気にやっかいな問題なのは②である。

当然借りたお金はいつか返さなければならない。

(余談だが、先日までTV放送していた「半沢直樹」はめちゃくちゃ面白かった)

しかし、一般的に飲食業は薄利多売で利益率の低い業種だと言われている。他店はわからないが、ウチはそうである。

なので一定数がコンスタントに売れ続けなければ成り立たない。今日がダメだったら明日1日頑張っただけでは取り返す事ができないのである。

それを長期的に考えると、数ヶ月間不振が続いた場合、それをトントンに持っていくだけでも数年かかる可能性もある。

そこで最初に書いたような判断に至ったのである。

もちろん思い入れと愛着のあるこの2店舗は何としても残したい。たくさんの人との思い出がある。妻に出会ったのもこの店だ。もう少し娘が大きくなったら、初めてママがこのお店に来た時の席に座らせ、当時の話を聞かせながら酒を飲む・・なんて妄想もある。

ただ、スタッフをそれに付き合わせる訳にはいかない。店長たち2人とも既婚者で子供もいる。きっと俺が「がんばろう!」と言えばついてきてくれるだろう。俺はこの2人のことを信頼してるし、何より良い奴らだ。

だからこそ、仮に結構な可能性で沈むと分析結果が出た船の船長としては、人命を考えて時に途中下船させる判断が求められる。気持ちだけでは大海原で航海を続けることは出来ない。

仮に新たに何かを始める時、現状にフォーカスすれば撤退に見える事も、未来を見据えて前を向けばそれは挑戦だ。

兎にも角にも、年内は精一杯やると決めた訳で、その先に明るい未来があることは信じている。だからやるのだ。


一番上にあった写真は、先日僕の誕生日を仲間達にお祝いしてもらった時に撮った両店長との一枚。

いつかあなたとも仲間として繋がれたら嬉しい。

次回ディナータイムにご来店の際に「note読んだよ!」と気軽に話しかけて下さい。何かちょっとサービスしちゃいます。

そして僕と話してみて、いい奴だったら一杯ご馳走して下さい(笑)


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次回は「コロナ襲来、その時僕は。」

最後までありがとうございました!


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