日本防災研究室

災害対策を専門としている元大学教員が執筆します。専門的・学術的な観点も取り入れて、注目…

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災害対策を専門としている元大学教員が執筆します。専門的・学術的な観点も取り入れて、注目している記事等を紹介しています。

最近の記事

【開かれた防災学会】サポーター(連携会員)制度

 地区防災計画学会(会長 室﨑益輝神戸大学名誉教授・日本防災士会理事長)には、大学教員等を中心とする正会員のほかに、現場で活動されている意識の高い方向けにサポーター(連携会員)という仕組みがあるそうです。  通常の学術研究団体は、博士号を持つ正会員のみで形成されており、大半が大学教員です。入会にも「正会員による推薦」が必要になりますので、「象牙の塔」の世界で、一般の方が入会するのは難しいと思われます。  しかし、地区防災計画学会のサポーター(連携会員)の仕組みは、「正会員によ

    • 【津波の教訓】津波てんでんこ

       今日も防災学を少しかじったことがある人なら誰でも知っているお話です。  以下、2本のnoteの記事を基に紹介したいと思います。  「津波てんでんこ」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。  この「津波てんでんこ」とは、これまで何回も津波の被害にあっている三陸地方でよく言われる言葉です。  ここでは、地区防災計画学会の記事や京都大学教授の矢守克也先生(日本災害復興学会会長)の解説を参考にしますが、もともと、「てんでんこ」とは、「各自」とか「めいめい」を意味する言葉で、

      • 【津波の教訓】稲むらの火

         noteの中には、専門的・学術的な観点から見て、とても優れた記事が結構あるので、御紹介します。  今日は防災学をかじったことがある人なら誰でも知っている「稲むらの火」に関するものです。  国連による「世界防災の日」(11月5日)の創設にもつながった、世界的にも有名な日本の故事ですが、皆様は知っているでしょうか。  よく知られているお話は、ヤマサ醤油7代目当主であった濱口梧陵の安政南海地震(1854年)での実話を基に、小泉八雲が英語で小説を書き、それを基に教科書掲載用の物語に

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