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背番号

 野球のエースナンバーといえば、やはり「1」であろう。アマチュア野球、高校野球とかは特にそうだ。プロ野球でも元近鉄の鈴木啓示、元中日の近藤真市、楽天の松井裕樹、ソフトバンクの今年入った風間君が投手としてつけてるが、どちらかというとめずらしい。
 プロ野球のエースナンバーといえば、18番を真っ先に思い浮かべるだろうが、それはやはりジャイアンツのエースがつける番号だからだろうか。初代スタルヒンから始まり、中尾、藤田、堀内、桑田、杉内、そして今菅野がつけている。杉内、菅野は18をつけてから故障等で悪くなったような気もするけど。プレッシャーもあるのかも。
 そして我がドラゴンズのエースナンバーといえば、いわずとしれた「20」である。「フォークの神様」杉下茂、「雨、雨、権藤」といわれた権藤博、「燃える男」、星野仙一。「スピードガンの申し子」、小松辰雄、「韓国のエース」、ソンドンヨル。別名アンパンマン。今は欠番だが、そのうち、柳あたりがつけるかもしれない。

 さて話はゴロッとかわるけど、この18番と20番に加えて19番、この3つの背番号をめぐって、ここ数年、高校野球で問題になっていることをご存じだろうか。
 甲子園大会はベンチ入り選手が18名なのに対して、地区予選は20名なのである。知ってました?2人あぶれちゃうのだ。折角20名で全国大会へのキップを手に入れながら、2名はスタンドで応援に回ってしまうのである。
 可哀想な話ではないか。何でそんなことになってしまうのか。それは全国大会は高野連が決めるけれども、地区予選については、それぞれの地区で決めているらしいのである。高野連にいわせれば、18名で統一すればいいのに、ということなのかもしれないが、投手の限界投球数とか延長制限とかタイブレーク制とかいってるわりにはチグハグである。お前が20名にせろよ、という話である。
 それができない訳は結局はどんな問題にしろ出てくることは一緒で、ようするにカネの話になってくるらしい。
 遠征費の補助を高野連が出しているのである。50校くらいの出場校に2名づつ増えれば、出費はドーンと増える、だから駄目ということらしい。
 何てせこい。入場料を高くしたっていいじゃないか。各校の寄付にあまえたっていいじゃないか。どうせ全額は払ってないのだから。
 これから先の高校野球は人数がたくさんいることになろう。先発中継ぎクローザー、代打代走守備固め。ましてや真夏の昼に試合をするというキチガイじみた大会なのだから。
 18番の背番号をつけることができれば、ベンチ入り。19番20番はその背番号すらつけることを許されない。地区予選を通じて、ボーダーラインの選手はしのぎを削っているわけだろうが、そこはポジションで有利不利もある。
 プロ野球のエースナンバーである番号が高校球児にとっては熾烈なベンチ入りの象徴となる番号となるわけだ。
 






  

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