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【ルアー高額転売】転売ヤーは死ぬべきなのか?

昨今、様々なルアーが高額転売されていて「転売ヤー死ね」みたいなコメントをSNSで見かけるけど、本当に転売ヤーは死ぬべきなのか?について考えてみた。

結論からいうと、個人的に転売ヤーは悪ではないと思っている。

前提として、モノの値段や価値というのは「需要と供給のバランス」で成り立っている。

株や不動産のように需要が高くなれば価値が高くなり価格が高騰するの当然だし転職市場で優秀な人材の価値が高いのも、キャバクラで可愛くてトークも上手い子が人気なのも需要が供給を上回っているからである。

一般的に転売ヤーが悪と思われている大きな要因は2つで、

・転売ヤーに買い占められている
・転売ヤーが値段を吊り上げている

これにより、定価で買えない人たちは転売ヤーは悪と言っているわけだが、思考停止せずにさらに深掘りしてみよう。

転売ヤーは値段を吊り上げられるのか?

ルアーを出荷する際、どれだけの量を出荷(供給)するかを決めているのはメーカーである。

出荷量(供給量)をどのくらいにするのが最適か?これはメーカーの戦略においてとても重要で供給が需要を上回るとルアーの価値は下がってしまうし、供給が需要を上回れば価値は上がっていく。

高級車のフェラーリは「欲しがる客の数よりも1第少なく売れ」という経営戦略をとっていて、これによりフェラーリの価値は高く保たれており、中古市場でもフェラーリの価値価格は高い水準を保っている。

この事からわかるように、メーカーの供給数が需要より少ないから価値が高くなり、中古市場やオークションでも価値を高く保つことができているのである。

ルアーの高額転売も同じで、あなたが定価で買えないのはメーカーが供給量を少なくしているから買えないのであって、転売ヤーのせいではないのである。

シンプルにメーカーが需要を上回るルアーの数を供給すれば、ルアーの価値が下がり転売ヤーはそのルアーを買って高値で売ることはなくなるのである。

つまりメーカーが悪いのか?

メーカーにとってもルアーを大量生産することは様々なリスクを抱えることにもなるので供給量を絶妙なラインであえて抑え希少性を保ち、時間を空けて再販した方が長い目で見て儲かるので大量生産はしないのは得策である。

なので、供給を制限するのはメーカーとって正しい戦略だが、それ故に転売ヤーが誕生するのである。

つまり、百歩譲ってユーザーが転売ヤー死ねというのはわかるが、メーカーは自身のリスクを軽減するために出荷量を抑えているのだから、メーカーやプロが転売ヤーをディスるのはお門違いなのである。(テスターレベルだとこのあたりがわかってない人が多い)

生産が追いつかないケースも当然あるだろうが、工場を増やしたり他の製品の生産割合を調整すればいくらでもやりようがあるのにしないのは、トータル的にこれが最善と判断しているわけなので供給を制限し転売ヤーが付け入るスキを作っているのはメーカーの責任でもあるのだ。

価値や値段が吊り上がるのは悪いことばかりではない

ここまでルアーが高額転売される理由やメーカーや転売ヤーの事情を解説してきたが、価値や値段が吊り上がるのは悪いことばかりではない。

転売ヤー死ねと思っている人でも、メルカリなどで高額で販売されているルアーを定価で購入できた時ってプレミアム価格がついていないルアーを購入したときよりも所有感や優越感を感じていると思うが、それ自体がその物の価値なのである。

俺の場合、数年前に160万円で買ったロレックスが500万円以上になったり、メーカーが供給数を抑えてくれているお陰で自分が持っている物の価値を上げてくれているというケースもあったりする。

株や不動産も同じだし、皆が大好きなセールやアウトレットも需要と供給のバランスで成り立っていたりする。

さいごに

今の時代、インターネットの普及によりCtoCのやりとりが容易になり、物の価値や価格の変動が前より鮮明にわかるようになってきたが、転売ビジネスというのは昔行われていたし、メーカーとユーザーと転売ヤーはより共存が求められる時代になってきている。

定価で買えればラッキーとか嬉しいとか思っている時点で、その物の価値とは定価以上なわけで、価格だけではなく価値をしっかり意識して売買するスキルが重要。

このスキルが欠陥してたり、思考停止で転売ヤー死ねとか言ってるだけだと、自分自身が物の価値を見誤ってどこかで大損する可能性が高いので気を付けていきましょう。

また、あなたが商品やサービスを販売しているのであれば、在庫や提供数をコントロールすることで希少性や限定性を演出することができますので、今日の話がなにかのヒントになれば幸いです。

補足

今回はルアーの転売を例に話を進め、ルアー転売ヤーは悪くないって話をしたが世の中には死んだほうがいい悪い転売ヤーも沢山いる。

例えば、初回限定割引がある商品を他人を装って何度も割引価格で購入して転売を行ったりする悪どい転売ヤーとか。

ルアーの転売に関しては法律で規制がないが、規約で1人1回しか割引で買えないものを大量購入してメルカリで転売したりするのは違法になる。

このように転売ヤーにも色々な種類があったりするので、思考停止せずに深掘りして考えていくことが大切です。

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