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仕事の進め方とアカウンタビリティー

 農産物の輸入の仕事をしています荒川防火水槽研究会と申します。名前は趣味のブログからそのまま使っています。今回は、仕事の進め方とアカウンタビリティーについて。

 アカウンタビリティーとは、会計的な文脈で「会社等の説明責任」などと言われますが、この概念は個人が仕事をする上でもとても有効だと思います。

 "個人におけるアカウンタビリティー"とは何でしょうか。私は「判断の根拠を後で説明・検証できるように仕事を進めること」と理解しています。このために必要なのは、まず仕事の進め方や判断の言語化、記述化です。例えば会社の内部監査ではまず対象の部署の仕事のフローを記述することから始めますが、個人の場合も、普段から仕事のフローの言語化をイメージしながら進める、という感じです。

 次に必要なのは、仕事の進め方をオープンにすることです。いわば常に"オープンリーチ"にして、周りからツッコミやすくしておきます。そうしておけば間違った方向に進んでいるとき親切な人が教えてくれます。

 でも周りをよく観察していると、上記の意味でのアカウンタビリティーを実践している人は少ないことに気づきます。理由は、いちいち説明が面倒とか、自分の仕事に他人から突っ込まれるのはプライドが許さない、などがあると思います。逆に言えば、実践している人が少ないぶん他と差別化しやすく、これができるだけで"レアな人材"になれると言えます。

 では、アカウンタビリティーはなぜ有効なのでしょうか。私は以下の三つのメリットがあると思います。

1 効率的だから

 もし結果的に間違った結論に至っても、最初から全部やり直さなくて済みます。プロセスを追えるようにしておけば、間違えた場所まで戻ってそこからスタートできるからです。

 また常に判断の根拠を意識するので、データの取り方も上手になっていきます。ただ闇雲に情報を集めるような非効率な仕事の進め方から脱却できます。

2 再現性があるから

 上手く行ったことを次にもまた実現できるのがプロの仕事です。そのためには、なぜ上手く行ったのかを言語化する必要があります。モヤっとした根拠で上手く行っても、次にうまく行くかは保証できません。

 また、上手く行ったことを言語化しておけば後任者への仕事の引き継ぎも楽です。更にマネジメントにとっても、メンバーに仕事の意味を説明するため、なぜこの仕事が上手く行くのか言語化できるようにしておくことは必須です。

3 直感と理性を使い分けられるようになるから

 私自身は元々かなり直感的なタイプであり、自分の直感を信頼して判断し上手く行った場面も多いです。ただ直感による判断とアカウンタビリティーは矛盾しますので、どう両立すべきか悩んだ結果、「直感を働かせる範囲を説明可能な形で線引きする」こととしました。なぜ直感で判断したのか?と問われた時、例えばこの部分はこれ以上情報が取れずどちらに判断しても確率的に同じなので、直感で判断しました、と説明することができます。

 これにより"自分の直感を飼い慣らしている"感覚がうまれ、自由な発想をする助けにもなりました。

 最近、国の機関が情報を改ざんしたうえ、過去の記録を廃棄してしまうというニュースを見て、私はTwitterで「世の中に適応できなかった種族の断末魔の現象」と表現しました。最近の業務支援システムの発展の方向性を見れば、いずれ技術が進んで改ざんを隠蔽することなど全くできなくなる世の中が早晩来ることは容易に想像できます。であればさっさとそうした仕事の進め方に乗り移るべきと感じます。

#能力開発 #アカウンタビリティー #レア人材  

 

 

 

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