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ジョギングを「制約理論」で説明する

エリヤフ・ゴールドラットは著書「ザ・ゴール」で制約理論を提唱しました。制約理論は、製造業などでボトルネックを発見し、そのボトルネックの解消に資源を投入して全体のスループットを最大化することで収益を最大化できる、との理論です。

この理論、私のような素人がゼロからジョギングで走れるようになったプロセスの説明にも、応用できるように思いました。誰かの役に立つかも知らないと思い、書いてみます。ボトルネックを順序よく解消していけば、あなたも足立フレンドリーマラソンを走れるようになるはず!


1 最初のボトルネックは足の筋肉

走り始めたのは福岡に住んでいた時、会社の友人が大濠公園の周りをジョギングしていると聞いて、楽しそうだなと思ったのがきっかけ。

那珂川沿いを走ってみると、長年の運動不足から1キロほどでもう足がついて来ません。3キロ位走れるようになるまでは、足の筋肉が必要です。

2 次は心肺機能

3キロ位走れるようになると、今度は心肺機能がボトルネックになります。足は疲れてないのに息が続かない状態。でも心肺機能も強化できます。そして心肺が強化され距離を伸ばすと、再び足がついて来なくなります。
このように、足と心肺機能が交互にボトルネックになる状態が何度か続きます。今はどちらがネックなのか意識しつつ、両者を切磋琢磨して鍛えます。

3 フォーム、姿勢

距離が長くなると、上半身を支えるのに負荷がかかり、腹筋などが痛くなります。ジョギングは最小のエネルギーで長い距離を早く移動するゲームなので、エネルギーのロスを抑えるため、呼吸がしやすく、また重心が前に行き過ぎたりせずに上半身を楽に支えられるフォームを探りました。なおどんな姿勢がベストかは正解がなく、個人の体型の違いによると思われます。

4 今度は脳

距離を伸ばすと、今度は脳が「もう無理っす!キツイっす!やめよう」と言って来ます。そうかな…と思い家に帰るとまだ走れる気がする。脳に騙された?と思うことが何度か。つまりここでは体ではなく「脳内」が制約要件になっています。脳は心配性なので早めに警戒を出しがちですから、それをあらかじめ知った上で自分を追い込むのがいいです。

5 膝が痛い

ある時から右の膝が痛み走れなくなってしまいました。サポーターでしっかりガードしてたのに…。いまや右膝がボトルネックです。
膝が痛くならない走り方を探っていたら、なぜ膝を痛めたのかよく分かりました。私の場合、左投手が投げる時のようにまず右足を投げ出して踏ん張り、右足を支点にして左足をキックに使う、という走り方でした。

6 再びフォーム、足首の柔軟性
また、私の場合は右足首の固さも問題でした。なぜかわからないものの、右の足首だけ固いので、体重の衝撃を足首の回転でうまく逃すことができず、膝に体重の衝撃が直撃していました。右の足首にしっかり働いてもらって、足首の柔軟性を使うことで体重をふんわり支えることができ、膝に優しくなりました。


制約を順番に克服して最適な走り方を探るプロセスは、自分の体の特徴を知るプロセスでした。人の数だけ最適な走りがあるはずで、これがジョギングのひとつの楽しさかなと思います。

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