「魔の3週目」小心者育児日誌~新生児編⑥~

 生後3週目を魔の3週目と言う向きがあると知ったのは、生後3週目に入ってからだった。そして魔だった。

 つい先日までは、飲んじゃ寝、飲んじゃ寝の生活を繰り返していた大将が、飲めど歌えど(歌いはしない)、ちっとも寝なくなってしまった。おっぱいを飲んでも1時間後には、「おっぱいはねえのか、おっぱいはねえのか」と催促してくる。

 大将の保険証が発行されたので、職場へ。既にふたり子どもがいる同期に会い、「あやしているとき、自分におっぱいがないのが、たまらなくつらくなるよね」という話をされ、誠に左様と膝を打った。
 だいたい、チチ親というのに、チチがでないのでは、あまりにもふがいないではないか。泣き叫ぶ大将をあやすべく抱っこすると、確実に胸のあたりを探ってくるわけで、そして胸が隆起していないこと、硬いこと、そこに泉がないことに気がつくと、大将は①暴れる②絶望する③再度暴れるといった所作をするわけで、まことに心苦しい。
 せめて生まれる前に、ジム通いでもして、大胸筋を鍛えておけばよかった。
 ところで妻のほうはというと、やはり授乳するとずいぶんダメージがあるらしい。母乳とはもともと血らしいので、数時間置きに献血するイメージらしい。そりゃ、しんどいわ。

 ごぼうを安く手に入れたので、ごぼう料理ばっか作っている。今日はれんこんを手に入れたので、これからはれんこん料理のターンだ。
 食材は秋に向かっている。