日記(四)箱根の思い出
リゾートバイトをしていた時分、とある中華料理人と出会った。懐かしい思い出だ。
箱根の秋が深くなった頃、澄み切った夜空を共に歩いた。
なんと良き夜空だったことか。なんと良き体験だった事か。(年は親子ほど離れていたものの)
たまたま火球が夜空を横断し、夜空の美しさに旅情を噛み締めた。しかし、欲張りを言えば金時山にぽっかりと顔を出す月を仰ぎたかったものだ。
加えてすすきの原に差し込む満月を見られなかった事は後悔である。
だが、あの時の私達は自由であった。人生が美しかった。
私の箱