卒業するための単位に組み込まれていたので嫌々書いた文集用のヤツです。でも文集には載っていませんこんなの載せてくれるわけないじゃん
なんとなくあなたに向けていた


 貴様の一挙手一投足がわたしを蹂躙した。一挙手一投足に価値を付け、勝手な期待に裏切られ苦しんだ。固執し生きている。

 それは深淵である。あわよくば誰かのせいにしたかった。布団に入っても寝付けない。あたまの中で#ff1493と#00FF00がくりかえし点灯している。部屋の黒鉛を明るく感じるので、瞼を閉じているのかそうでないのかもわからない。左腕(さわん)に力が入らない。何本かの勲章と、手枷足枷がつながっている。肺に無機質を詰め込まれ、喉を内から締められる。

 かつてわたしは、手の届かないものがたまたまそこに転がっていたので縋りついた。本来触れることもできないようなものだ。縋った結果ずり落ちた。戻ろうと背伸びをしたが枷が足を痛めつけるだけだった。夢にまで見た。反して自我がないかのような待遇と、価値観の押し付けが迷惑だった。わたしがわたしであることを誰も知らないのだ。やがて積もり積もった嫌味に蹴手繰りをかまされあっけなく死んだ。鉛を落とし、落とされた。

 動悸と眩暈が止まらない。明日こそはと願うのに、毎日、毎日、毎日毎日毎日、当たり前に目が覚める。6弦を背負って、気づけば約30畳の箱にいる。わたしは今日も明日も、きみが遺した呪いのようなものに生かされている。きみの所為で生きている。もうすぐこの狭く小さな社会から解放される。羽ばたくことさえないが、いつの日かきみがわたしを殺しにくる日を、今か今かと待ちわびていた。


これの前に書いたガチ量産型文は高校3年間じゃなくて中学3年間の振り返り文集になっちゃったからやめたよね。。。

殺しに来てくれなかったなあ

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