自分にできない仕事

スーパーで買い物をしていると、ベテランっぽい店員さんが手際よく食材をカゴに詰めていく様子に惚れ惚れすることがある。
軽くて潰れやすそうなものを一旦横に分けて、重いものや潰れにくいものから重ねていき、間に薄っぺらいものや長細いものをスッスッと挟み、無駄な隙間なくカゴに食材が詰まっていく。最後に潰れやすいものを一番上にそっと乗せてフィニッシュ。美しい。

自分はぼーっとしていて不器用なので、たまにイベントでものを売る時、会計でいつもパニックになってしまう。一度「正」の字で売れた数を記録していこうとした時、気づいたら「一」だけが延々横に並んでいったことがあった。
ある時イベントで隣のブースになった高校生の男の子が、パニクる自分を見るに見かねてか、スマホで使えるレジのアプリを教えてくれた。
おお、便利!と感激し、いざインストールし使ってみようとしたら、商品を変なカテゴリーに登録したり、変な名前で登録してしまい、すぐに必要な商品にたどり着けないありさま。
相変わらずパニクっている。

スーパーのレジの仕事なんてやった日には、途中まで詰めたところで「すみません、もう一回やり直していいですか」とお客さんに懇願したり、どこまで会計したかよくわからなくなり「いいです、もう100円で」とか勝手に値切っちゃって、あっさりクビになりそうだ。

コンビニの仕事はさらに複雑そうだ。
レジに加え、宅配便、タバコ、揚げ物、お弁当の温め、公共料金の支払い・・・お店によってはドリンクを作って出すところもある。
想像するだけでも多岐な業務内容に気が遠くなる。
驚くのが、そんな業務をサクサクとこなす店員さんの名札を見ると、海外の方が多いこと。
日本人の私から見ても複雑そうな業務を、どうやって覚えてこなしてるんだろうか。
本当にすごい。
海外の方からしてもわかりやすい研修や、体系だったマニュアルがあるのだろうか。

ぜひ潜入して知りたいものだが、ポンコツな自分は、多分一週間も経たずにクビになりそうなので、まだ実現できていない。

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