「自然って、たくましい♪」の向こう側
先日台湾へ行った。
台北の路地をぶらぶらと歩いていた時、とんでもない木の根っこに出くわした。
車道沿いの小さな緑地に木が植栽されているのだが、根っこが緑地全体に浮き出し、さらに敷地の端っこから流れ出して、アスファルトの下に潜り込んでいた。
はみ出た根っこの上には、ところどころ赤いペンキが塗られていた。
根っこが血飛沫をあげながらアスファルトにめり込むみたいで、どきっとする。
インスタにコメントをくださった台湾の方によると、赤いペンキで描かれた線は駐車禁止を示すらしい。アスファルトとか根っことか関係なく、ザッと線を引く豪快さがたまらない。
台湾で以前見た建物は、木が壁に絡みついていた。
勝手に生えたんだろうか。
この街路樹の根っこも、地下のインフラを破壊しそうな妖怪っぽさ。
亜熱帯・台湾ではこんなふうに、
「ハ?人の都合?しらんわ。こっちはこっちの好きにやるんで。」
とばかりに、果敢にドボクに挑む植物の姿が見られる。
「自然って、たくましい♪」などと呑気に構えてられない光景だが、見るたびに妙な興奮を覚えてしまう。
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