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AOSの初期配置の時に考えていること(1/2)

ウォーハンマーで戦術考察に関する記事が好きでよく楽しんでいます。
今回は機会の少ない戦略的なお話です。
というのも、初めて間もない頃に初期配置をどうすれば良いのか?という話をよく聞くようになりましたし、実際に対戦した時に初期配置と第1ラウンドの動きでほぼ決してしまうような経験が何度かあったので、1度自分の考えをまとめる意味もありnoteに書いておくことにしました。

戦術レベルの話ではなく、戦略的な話なのでアーミー選びとバトルプランに左右されます。全てに共通の話は難しいのですが、あくまで「自分の場合」の1例です。

そもそも戦術と戦略はどう違うのか?


戦略と戦術ってどう違うの?作戦との違いは?と言われると線引きが難しくもありますが、まず規模間で戦略>(作戦)>戦術と捉えると良いかと思います。目的と目標があって、目標達成のための戦略があり、戦略的に毎ラウンド(ターン)の小目標(作戦目標)を達成するための作戦があり、その作戦遂行のための戦術があるわけです。

 具体的にすると、まず初めの目的は「新しく買ったユニットの性能を試す!」「新ロスターの強さを確認する!」など人それぞれですが、ゲームなので「楽しむ」が第1目的にあると思います。
(ゲーム中にルールの解釈が分かれた時に厳密にしすぎるとここが台無しになるので、明らかな場合を除いてロールオフか相手の解釈で進めるのがいい)

 次に、目標として「短期決戦で勝負を決める!」「とにかく勝つ」「アーミーに圧倒的性能差があるので大敗しない」「最終ラウンドまで粘る」等、ここは各自の好みで大きく分かれるところです。私はたまにしかゲームができないのでじっくり楽しみたい。片道1時間以上かけて会場にやってきて、勝っても負けてもあっという間に終わってしまったら寂しいです。こんな事情もあり最終ラウンドまでもつれるゲームが好きです。第3ラウンドまで互角の戦いをして、「最終的には勝つ」または「相手に『勝った気がしないし…』と思わせて負ける」が目標です。常にこんな感じの目標なのでユニット数が多くて召喚でわらわらと増えるディーモン中心のケイオスをメインに使用しています。

 その後に、この目標を達成するための戦略を構築します。ところでジェネラルズハンドブック(GHB)に記載の戦略目標を1つ選んでロスターに記入しますよね?戦略目標はゲーム(バトル)終了時に達成していればポイントを獲得します。達成できる時は大抵は勝ってる場合なので関係ないと思いがちですが、どんな戦い方をするのかを考える上で結構重要なポイントだと思います。私の楽しみ方だと、ゲーム終了時点でポイントをリードされていても盤上を支配している雰囲気にしたいので、敵軍ジェネラルやユニットを壊滅させる系の戦略目標よりも、自軍バトルラインが生き残る系や、敵軍陣地内により多くのユニット数を配置、特殊陣形の確保に関わる戦略目標を自然と選ぶ形になります。最後に戦略目標達成ポイントで逆転!となるのが理想系です。

 戦略・作戦の具体的な話になるとバトルプランに依存するので書きにくいのですが、争奪対象となる作戦目標を中心に考えていきます。バトル開始時の初期配置中に「先に確保する」「相手に取らせてから取り返す」「争奪に関わらない」の3パターンに分けて、それに応じてユニットを戦略的に配置していきます。ゲームが進むにつれて状況が変わるので当然初めの思い通りには行きませんが、ここでしっかり考えると少なくとも序盤から崩れることはありません。

バトルプラン:【領域石の鉱脈】プレイ時の初期配置例

 先日のスラーネッシュ vs クルールボウィ対戦時の初期配置でどんなことを考えていたかという実例です。これがベストというわけではなく(実際に後から失敗したと思った部分もあり)、こんなことを考えながら配置するよ〜というただの例なので参考程度に捉えてください。 ちなみにこちらのユニット数が多く、先攻後攻の選択権は初めから放棄しています。

1. 敵軍ウィザード配置まで自軍の鍵となるウィザードを配置しない

 今回のロスターでは召喚ポイントを貯めやすくするためにたくさんの自傷行為を行います。そのために同盟と連合でスラーネッシュのキーワードを持たないユニットを5つも入れました。スラーネッシュ固有の永久魔法(鏡)を召喚し、鏡から離れるように移動するとスラーネッシュ以外に確定でダメージが入ります。つまり、第1ラウンドで絶対に鏡を召喚したい。そもそも詠唱に失敗する可能性はあるけど、とにかく打ち消しはされたくないので、鍵となるウィザードは敵軍ウィザードの打ち消し範囲(30mv)の外に配置をします。
 初ターンにダメージを負っても良い(むしろ傷をつけて召喚ポイントください)非スラーネッシュユニットを前の方に配置しながら、敵軍ウィザードの配置を待ちます。図1の赤丸の位置から打ち消す場合でも自軍の奥深くに配置すれば大丈夫そうですが、後から安全に配置したいのです。打ち消し回数を消費してもらうために、打ち消されてもいい自軍ウィザードは囮にしてギリギリに配置します。

図1. ウィザードの魔法打ち消し範囲は30mv

2. 初ターンで自軍の鍵ユニットを射撃対象にさせない

 囮ユニットやスクリーンユニットを配置しつつ相手の射撃ユニットの配置を待ちます。先に射撃ユニットを配置してもらえれば「移動距離+射撃範囲」の外に配置して、自軍の鍵ユニットが初ターンで射撃されるのを防ぎますが、先に配置しなければならなくなったので自陣最後尾にデクセッサを配置しました(図2、黄楕円)。

図2. 射撃ユニットの移動力と射撃範囲の外側を意識

3. 低機動ユニットと高機動ユニットは目的を持たせて分けて配置

  第1・第2ラウンドは作戦目標は1つなので自ターンに確保してポイントを取ればその後に取り返されてもよし。先攻なら高機動ユニットを1つ、後攻なら3つ作戦目標に近づけるように配置。右舷の5ユニットは召喚ポイント用なので第3ラウンドまでほぼその場で待機でもよし。

4. 自軍の鍵ウィザードを安全そうな範囲に配置

 作戦目標の確保に重要となるユニットを配置しつつ、ようやく敵軍で最も打ち消し能力の強いウィザード(バルチャー)が配置されたので、自軍ジェネラルでもある鍵となるウィザード(エピトミ)を安全な最後尾に配置して、スクリーンユニットも配置して念の為「閣下危ない!」を使えるようにする(図3)。

図3. 敵軍ウィザードの配置が全て終わってから鍵となるウィザードを配置


第5ラウンドまでの具体的な作戦と、どのように動くかについても軽く考えておきますが、長くなったので次回(AOSの初期配置の時に考えていること(2/2))へ。

2022/08/17



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