6人目の出産と病気が発覚したあの日⑤

長々ここまで長編で綴ってきたわけですが
その病気の病名は、

下垂体腺腫と下垂体卒中。

下垂体というのは
大脳の下部についている部分で
ホルモンを出したり
色々な信号を出したりする
とっても大事な役割をしている。
あとから知ったんだけどね。


そこに腫瘍ができていて
さらに破裂?したらしく
視神経を圧迫していたらしい。


幸い手術が終わったらすぐに
開かなくなっていた瞼は開いた。


ただ、眼球がうまく動かず
しばらくはうまく物が見れなかった。


怒涛の帝王切開から手術までの5日間。
お腹もすかず
ただ生きて痛みに耐えていただけのような日々。


それが手術を終えて
まだ頭痛はあったけれど
どんどんお腹が空いてきて
術後24時間たってから初めて食べた食事の
美味しかったことったら!!!!

お腹が空くって
なんて幸せなのだろうかと感動した。


わたし生きているんだなっていう実感。

術後2日目には、リハビリも始まった。

まずは自分で起き上がって廊下を歩く練習。

これがすごく辛かった。


起き上がることがこんなに辛いなんて!!!!
まるで地球の重力がわたしにばっかり集中してるのか!?と思うほど身体が重い。

そして廊下を歩くのに
距離感がまったく掴めない。

片目の眼球がまともに動かないだけで
こんなにも歩くことが怖くなるとは思わなかった。


さらに腕には点滴。
尿をとる管と袋もまだつながったまま。


わたし病人なんだなぁ…


管類を見るたびに思う。

ダメ元で先生に聞いてみる。


「先生…頑張ってトイレ行くのでこの尿の管取れません?」


ダメと言われるつもりで聞いたけど
案外あっさりOK。


尿管が取れると気分が良くて
メキメキ元気になってきた。

術後3日目には尿管がとれて
自分で歩いて周産期センターに預かってもらっている赤ちゃんに会いにいけるようになった。


車椅子で来ていたわたしを見ていた周産期センターの先生や看護師さんたちが
尿管が抜けて劇的に元気になったわたしに驚いていた。

そしてその次の日には点滴も抜いてもらって
身体がフリーになると
ますます元気が湧いてくる。


「赤ちゃんの授乳をさせてください!」


術後4日目からは、
歩いて3階下の周産期センターまで
3時間おきの授乳に合わせて
赤ちゃんに会いに行くことになった。


それが楽しみで、
ご飯もしっかり食べて
リハビリも頑張った。


病院側の配慮のおかげさまで
わたしの入院生活は順調だった。

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