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【初心者でも安心】額縁について

はじめまして。アルコールインクアート画家のBOTANINKPENです。
本日は額装のお話しをします。


1 額装ってなぜ難しい?

アルコールインクアートを描いたとき、又は購入したときに、誰しも一度は額装を考えたことがあると思います。

額装とは、アートなどの作品を額縁で装飾することです。

一言で言えばそうなのですが、実際、額装ってなんだか難しくないですか?

それもそうなんですよ。

今や、絵画を飾る方法は額装だけではありません。画鋲やマグネットで直接壁に貼ったり、ガラスやアクリルに挟んで飾る方法もあります。アートも、生で見ることよりパソコンや携帯で見ることの方が多いのでは無いでしょうか。

額装は多くの方にとって生活の身近に少ないから、イメージがつきづらくて難しいのだと思います。独学でアートをされる方なら特にそうでしょう。それでいて額縁の購入はお金もかかるからこそ、慎重になります。

このnoteによって、絵画を楽しむための数ある選択肢のひとつに、額装が加えてもらえたら幸いです。

2 額縁の歴史

額縁は何者なのか。歴史を見てみましょう。自分なりに調べたことのアウトプットですので、正確性に欠けるところはどうぞお許しください。

さてはじめます。額の歴史は西洋美術史の1ページ、なんと紀元前まで遡ります。

どんな時代かというと、当時の生活や祈り(子孫繁栄、狩の成功等)を壁に彫ったり描いたりしている時代です。これを壁画と言います。

当然、壁に描かれた絵は取り外したり、持ち運べる様なものではありません。ですが面白いことに、壁画の時代から絵を囲うような装飾が描かれていたんですね。額縁は取り外せるようなものではありませんが、紀元前から額の概念がすでにあったということです。

その後、宗教によって国を統治しようとした時代が続きます。特に中世以降、宮殿や聖堂の壁や天井には、神様が描かれました。その絵は貝や宝石などの装飾で縁取られていたり、柱や梁で囲われたりしています。

そう、額縁は建築のスケールでした。
額縁は、世俗から神聖な世界への入り口であったわけです。

それが、16世紀頃になると、絵画は聖堂の壁面から解放されます。絵が持ち運べるようになりました。それに合わせて、絵と額は別々に制作され、かつ取り外しできるようになりました。

こうして現代のような額縁の姿へと変化していったのです。額って、時代のスケールがでかい。

3 額縁の魅力

額縁の魅力をできるだけ言語化します。
先ほどの歴史のように、かつて額縁は神聖な世界への入り口であったとお話ししました。現代の額縁においてもそれに通ずるものがあると思います。スピリチュアルな話ではありません。アートには作家が創造する独自の世界観、空間、奥行きが感じられます。そんな世界との狭間であり、入り口と言えるのが額縁だと思います。

また、額縁にはインテリアとしての機能的な役割があります。額縁があることで、絵画の世界と空間がインテリアとして調和する意義があります。

境界と調和、まるで真逆のことを言っているようですが、額縁にはそれを両立してしまう特別な魅力があります。

4 実際に見てみよう

BOTAN INKPEN のYouTubeにて、実際の額縁を分解しながら解説をしています。

先述の歴史や後述の選び方のほか、このnoteには記載していない「仮縁」と「本縁」の違いなどにも触れています。

5 額縁の選び方

額縁の選び方です。
選ぶときは、色やカタチ、寸法に注意しましょう。オーダーメイドでない限り、額縁には規定の寸法ががあります。縦・横・奥行き、自分の作品のサイズをおさえましょう。

その上で色やカタチをえらぶのですが、結局それがイチバン難しいんですよね。

私も思います。特にアルコールインクアートは色彩で表現するアートなので、額縁の色やカタチによって印象がかなり変わることもあります。

私の経験上最も良いと思う方法は、作品の現物を実際にお店に持参した上で額縁を選んでみるのがよろしいかと思います。

画材屋さんによっては、専門のスタッフが助言してくださる親切なところもあるようですので、お店に行く際にはその辺をご確認されるのもよろしいかと思います。私もそうしてもらうことがよくあります。

最後に

いかがでしたでしょうか。絵を飾る方法はたくさんあります。その中で額装という選択肢が少し面白そうと思っていただけたら幸いです。額装により飾られた作品は、きっとあなただけの大切な居場所になると思います。

是非これからも一緒にアートを楽しみましょう。

以上です。

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