見出し画像

定年後 199 日目 音声も、沼。  ( 音声データを整えるあれこれ )

知り合いが代表をしているダンス教室の発表会に行ってきた。
2 時間ほどの発表会の動画を収録するというので、そのお手伝い。

撮影機材は Blackmagic の 4K カメラ 2 台と 6K カメラ 1 台、X-H2S が 1 台の 4 カメ体制で、いずれも固定撮影。メインマイクは多分 MKE600。

セッティング済みなので怖くてさわれない

自分のカメラの使い方もマスターできていないので、他の人のカメラなど電源の入れ方すら分からないのだけど、すべてセットしておくのでモニターの映像に問題が発生したときに連絡だけ入れればいいとの事。

はじめて見る機材ばかり

こんな大掛かりなセッティングははじめての経験だし、終始ドキドキしていたけど収録は問題なく終了した。と、思う。


工具解説動画の中心になるナレーションは、歯医者の待ち時間に駐車場の車内で収録した。

落ち着いた雰囲気 ( というか棒読み ) の「テンション 1 」から、強めに抑揚をつけた「テンション 5 」ぐらいまでのバリエーションに挑戦してみた。

内容は地味で固い解説でも、60 すぎのおじさんなりに明るい感じにしたかった。ハヤトの野望チャンネルのナレーションみたいなのが理想だけど、なかなか難しい。「テンション 4 」くらいのバージョンを採用テイクにした。

収録時には「定年後 88 日目 ナレーション収録をよくするためのあれこれ」のような技術的なことに気をつけたのに、設定や収録レベルといった基本を適当にしてしまっていたことに後で気づいた。

データを確認してみるとサンプリングレートは 44.1kHz、量子化ビット数は 16bit になっていて、これは多分アプリのデフォルトなので大丈夫だと思う。問題は録音レベル。

デジタル録音は 0dB を超えるとデータが崩壊してしまうということで、ピークを -6dB ぐらいにするのが鉄則らしい。( テレビ放送の場合は -12dB とか ) 

が、レコードをカセットテープによりよい音で録音するために、UV メーターが限りなく 0dB に近づくように全力で設定していた習慣がいまだに ( って何十年前の話だ ) 抜けていない私は、今回の収録のときも無意識に同じことをしてしまっていた。

当然 -6dB は軽く超えていて、0dB を超えているところもあるかもしれない。少し不安だが聞いた限りでは音におかしなところは感じないので、今回の音源を使っていくことにした。

音声データを整える方法を調べてみると、FinalCutPro にもいろいろとメニューがあることがわかった。
ポイントはコンプレッサーとイコライザーらしかった。例によってネット上には情報がふんだんにある。今回は次のような情報を参考にさせていただいた。


■ インタビュー動画で弱気な人の音声も改善!コンプレッサーの使い方

bgmnowさんの Vook 記事「インタビュー動画で弱気な人の音声も改善!コンプレッサーの使い方」には、コンプレッサーを使う時の各種設定用語について簡潔にまとめられていた。私のようにまったく知識がなくてもわかりやすく、理解を深めることができた。残念ながら具体例は Premiere Pro と DaVinci Resolve のみ。


■ ワンランクアップする!インタビュー動画の音声にかける EQ

同じくbgmnowさんの「ワンランクアップする!インタビュー動画の音声にかける EQ 」では、各周波数の特性と男性と女性の音声ごとに具体的な調整方法が解説されていた。各項目について数値が記載されていると、加減がよく分かる。


■ FinalCutPro で簡単に音量バランスを一定に整える方法を紹介します【Compressorの使い方】

木村ショーゴさんの動画も参考になった。「 FinalCutPro で簡単に音量バランスを一定に整える方法を紹介します【Compressorの使い方】」では、音量を一定に整える方法としてエフェクト > オーディオ > コンプレッサを適用した方法を解説されていた。各設定値が示されていてわかりやすかった。


■ Final Cut Proで動画の音質を良くする方法【Channel EQの使い方】

同じく木村ショーゴさんの「FinalCutPro で動画の音質を良くする方法【Channel EQ の使い方】」では、ナレーションを聞き取りやすくするためにエフェクトの Channel EQ の voice > Speakng Voice Improve などを適用する方法を解説されていた。ショーゴさん的には、グラフ下左端のパラメーターを 80Hz - 18dB/Oct - 0.71 にするのがお気に入りなどと、細かい数値も明示してくれていた。


これらの情報で、音声の調整の基本的な考え方と、具体的な値の目安を把握することができた。ただし、これらは音質を整えるのが中心。

ポップノイズやリップノイズなどを除去するには別の方法が必要だった。もしかすると FinalCutPro にも機能が備わっているのかもしれないけど、わかりやすかったのが「Audacity」というソフト。( Mac版 / Win版 )

Audacity はフリーソフト

このソフトはもみじばさんのVook記事で知ったが、一通り読んだだけで簡単に使うことができた。

Vook記事は簡潔にまとまっている記事が多い ( 多分 )

Vook記事「【リップノイズ】無料ソフトAudacityで短いノイズを消す方法4選」では、①削除する、②近くの波形をコピペする、③無音化する、④修復する ( セリフに混ざっているノイズの削除 ) の4つの機能を説明してくれている。

【簡単!】無料ソフトAudacityでノイズ除去をする方法」ではエアコンのノイズなど変動の少ないノイズの除去方法について解説されていて、こちらも参考になった。

はじめにこのソフトでノイズを削ってから、Compresser や Channel EQ で整えていくのがよさそう。

また、自分の収録時に気になったのが「さしすせそ」の発音がノイズぎみになってしまうこと。専門的には「さしすせそ」の「S」の発音を歯擦音と呼ぶらしく、耳触りが悪い音になることがあるらしい。
この音だけを消すプラグインがあるという情報も見つけたが、こちらもPrimierPro 用と DaVinciResolve 用しか紹介されていなかった。
FinalCutPro 用も探せばあるのかなぁ。

というわけで、いちいち沼にハマっている気がしないでもない。


2022 / 10 / 16

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?