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クーリエ・ジャポン編『世界の賢人12人が見た ウクライナの未来 プーチンの運命』読んだ

見ての通り世界的な批評家らのウクライナ戦争に関する発言を集めたもの。

プーチンが悪いのは大前提として、NATOの東方拡大にも問題があったのではないか、いやいやオバマやメルケルは譲歩しすぎた、、みたいな常識的な意見が多かった。
あとはプーチンはロシア宇宙主義を信じているのではないか、レーニンのせいでウクライナが独立してしまったと誤解しているとか、知らないこともいろいろ書いてあったのだ。

トマ・ピケティは、ロシアの富裕層が西側に置いている資産に課税せよと彼らしいことを言っている。また、それは西側の富裕層にも打撃だから実行されないだろうとも。

フランシス・フクヤマはプーチンは完敗し、リベラルな民主主義が勝利するだろうと極めて楽観的というか彼らしい見解を示している。現実は、ロシアがウクライナを制圧することはなさそうだが、ウクライナもロシア軍を完全に追い出すことはできそうにない、という情況だがどうなるか。

本書を読もうと思ったのは、いま世界でも最も重要な文学者であるウラディーミル・ソローキンのインタビューがあったからだ。彼はロシア人として、プーチンのもたらした厄災の責任を負っていく決意を表明している。

薄い本に12人詰め込んだから一つ一つの内容はあまり濃くなくて、まあべつに読まなくてもよかったなという感じだ。



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