見出し画像

『英語のハノン』はリスニングにもいい。

先日の記事の続きです。COIはありません。

まずこの記事を書いた後に著者からこのようなTweetがあった。

イギリス英語版も検討してくださっているようだ。

イギリス英語音声を熱望している人はかなり多いと考えられる。私も別売りでもいいから欲しい。libraryと言ってるのをライブリ!ライブリ!と連呼するのはまあまあ疲れるので。


今日の本題は、この本で練習するようになって少しリスニングが良くなったような気がするということだ。具体的に言うと、ネイティブがバァーって喋ってるのがけっこう拾えるようなった。

これはどうしたことか?自分なりに考察してみた。

ハノンのドリルは、瞬時に英文を生成することを要求される。これは脳だけでなく口や舌にもかなりの負荷がかかる。そうすると自然で力みのない発音をすることになる。そう、卓球の多球練習のようにだ(共著者の中村佐知子先生は卓球を嗜まれるとか)。おそらくネイティブは、合理的な発音を身に着けているだろうから、自然で力みのない発音はネイティブに近づくことを意味するだろう。もちろんこれはネイティブがやっている発音をまず頭で理解していることが大前提である、でないと間違ったラクな発音を身に着けてしまいかねない。

ネイティブらしい発音が少しずつ身につくことによって、耳も当然ながらそれに慣れていくことだろう。

もう一つ大事な効用は、瞬時に英文を出力する訓練は、瞬時に理解する訓練にもなっているということだ。聴くときは読むときと違って一瞬で理解しなくてはならない(現実には瞬時の読解を要求されることも多いが)。

これらの効用はもちろんシャドーイングやリピーティングで得られないこともないのだが、自力で短時間で英文を生成するという一手間があるために、ハノンのドリルのほうが効果はだいぶ大きいように感じられる。


私がやっている具体的な手順も、参考になるかもしれないのでちょっと書いておこう。

音声は、Distincion 2000と同じく、slowとnaturalの2種類が収録されている。 Unitごとにこれを交互に1.1倍速で再生する。slowは等倍だと私にとっては遅すぎるので1.1倍にしている。1.1倍でも遅いが、正確性にこだわりたいのでそれでいいのである。naturalは等倍でもやや速く感じるのに1.1倍にしているのは、負荷をかけたいからではなく、切り替えるのがめんどくさいからである。結果的にはかなりの負荷が口と脳にかかるので、リスニングも良くなっているという次第である。

慣れてきたらnaatural1.1倍だけでやるようにする。ここでさらに速くしていくのもいいが、それは発音がいい加減になる危険を伴うのと、今は先のUnitに進むことも優先しているので1.1倍でやめている。1 Unitあたり5日前後かかっている。

中級編の制作も順調に進んでいるらしいので、早く初級編をマスターしなければと思っているところである。

サポートは執筆活動に使わせていただきます。