2023年3月1日晴れ UBER嘘日記
UBER6件配達。UBER20件クエスト達成。menu2件配達。出前館2件配達。
オス、俺、ボス村松。昨日のUBER中に、ボヤに出くわしてびっくりした。タバコのポイ捨てでもあったのか交差点のガードレールの下生えが燃えていた。珍景である。しばらく何だこりゃと眺めていたが、そうかこれは火事じゃないか。俺は近くのスーパーマーケットからバケツを借りて、火を消した。実際のところ放っておいても下生えが全部燃えて、それでおしまいだったと思う。ガードレールの下なんて下生えの他、燃えるものなんてないし。
ところが俺のその消火活動が褒められた。最初俺と一緒にボヤを眺めた人たちに囲まれて「そうかバケツか」と感心された。火事と言えばバケツ。それぐらいに両者の間柄は近しいが、実戦と机上は違う。勝手の知らないそこらの交差点で周りを見渡して、バケツを筆頭に蛇口や水の入ったペットボトル(猫除け)など役に立ちそうなものが見当たらないと、人はあきらめるものなのである(ボヤだしね)。スーパーマーケットに駆け込んだ俺のフットワークは軽かった。
褒められて俺はうれしかった。「配達員でも人の役に立てることもあるんだな」 UBER配達員は街の嫌われ者。おばちゃんに怖がられる。おじさんに舌打ちされる。車にクラクションを鳴らされる。実際、嫌われることをしている。歩道で速かったり商店街で速かったり車線を逆走したり。他の配達員も大なり小なり同じ悪さはしているだろう。
俺がUBERのイメージ変えてやんよ。UBER配達員はアプリだけ見ていれば配達できる。そこを越えて行こう。人と関わり社会の一員となるのだ。明日から俺は正義のUBER配達員だ。一人だけでは心許ないので、劇団の相棒のバブルムラマツに声をかけたみた。バブルムラマツは専業でUBERをやっている。
「おまえも正義やらない?」
「いっすよ」とバブルムラマツ。
持つべきものは、大学からの腐れ縁だね。
この文章で上がった収益は、全てボス村松の演劇活動と植毛に充てられます。砂漠に水を。セイブ ザ ボース。