クレジット
今週末が本番だ。俺が出演する演劇。その当日パンフを確認する会が稽古場であった。俺の役は支店長。銀行員1銀行員2銀行員3の上にクレジットされている。銀行員チームの下には強盗1強盗2、男、女となっている。
このクレジットがである。支店長と銀行員1の間が1行空いて妙に支店長が主役っぽくなっていたのだ。
えーそんな役じゃないのにー。
よく見ると所属劇団など注釈の関係で間が空いているだけで、意図したものではないのだった。
俺は「妙に俺が主役っぽくてこのパンフやだなー」と言った。すると「え、主役じゃないですか」と銀行員3の子が言った。「わたし友達にボスが主役って説明してますよ」
まじで?
このバンクバンレッスンという戯曲は、登場人物それぞれに見せ場がある戯曲だ。見せ場のボリュームもほぼ等分。俺は、誰が主役ということもないと思っていた。
が、あえて言うなら…支店長? そういう見方もあるか? 確かにそれぞれの見せ場の中で支店長のが最後にきている。とりあえず、銀行員3の子は俺を主役と思っている。この事実は俺の中で思いがけず、重かった。主役なんてやったことないよ。
前に作った俺の演劇で、主役の横手君が、座長公演のように演劇を引っ張っていたことを思い出したが、俺に出来ることは少ない。もう少しスッと立って、カッコよさに気を払ってみよう。
この文章で上がった収益は、全てボス村松の演劇活動と植毛に充てられます。砂漠に水を。セイブ ザ ボース。