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#324 漫画論35|サイコメトラーEIJI

サイコメトラーEIJIは、マガジンでリアルタイムで連載1回目から読んでます。
最初は金田一を彷彿とさせるミステリー要素と、湘南純愛組を彷彿とさせるヤンキー要素が相まって、すげー面白かったですが、後々に読んでいくと結構伏線が張り巡らされていたり、テーマが深かったりでなかなか面白かった。
途中でちょっと「??」と思った時期もありましたが朝基先生の絵も良く、最後まで安定して面白かったですね。

この手の作品は、最終回が尻すぼみだったり、永遠に終わらなかったりするんですが、しっかりと最終回らしいエンディングでよかったんですが・・・
第2部(続編)が最高に中途半端なところで止まっているのが悲しいですね泣

単行本もリアルで全部持っていて、一度処分してコンビニ版かなんか買って、それも処分して文庫で揃えたのかな?
規制が入ったのか謎ですが、1話目のエイジの初サイコメトリーで出る初美のエロシーンの内容が毎回違った記憶がありますね笑



サイコメトラーEIJI あらすじ

東京の海林寺高校に通う主人公のエイジこと明日真映児は、不思議な能力を持っていました。触れた人や物の残留思念を読み取る、いわゆる"サイコメトリング"能力を持っており、少年時代は「人の感情」とかが勝手に入ってきて、その力に振り回されて荒れたりしていたんですが、赤城さんという少年課の刑事さんのお陰で能力をコントロールできるようになり、普通の正義感あふれる不良に更生(?)しました。

で、そんな最中、偶然出会った美人刑事の志摩さんに速攻サイコメトリー能力がバレて、ありとあらゆる怪事件に巻き込まれるというお話です。

大抵は殺人事件に巻き込まれるんです。
で、金田一は圧倒的に被害者が悪い展開が多く、殺されて当然だったりするんですが、本作は圧倒的に犯人が悪いです(テロリストの挽歌を除く)
もう犯人が大抵サイコパス、サイコキラーで、クズみたいな犯人ばかりでしたね(テロリストの挽歌を除く)


サイコメトラーEIJI の魅力

1.エイジがカッコいい

たまにダサいTシャツを着てたりするんですがエイジがかっこいいんです。
でかいバイクに乗って、ベースを弾いて、ケンカは鬼強いというTHE 少年不良漫画の主人公です。
あとエイジが一番かっこいいのは、やっぱRUTEという芸能人のボーカルの日下部をぶん殴りに行ったところですね。分かる人には分かると思います!
後は腕時計を手につけて殴るのもカッコよかったり。


2.トオルがカッコいい

最初は章吉にも劣るモブキャラとして登場したんですが、徐々に存在感を出してきます。
ジャスティス編ではほぼ主人公として登場し、屍の街ではエイジを食って完全に主人公でした。
政治家の隠し子という絶妙なポジションでしたが、堂々と生きている姿はなかなかカッコよかったですね。
エイジの能力を知っていながら黙っていたところも良かったですね。


3.暴力とミステリー、シリアスとギャグのバランス

シリアスなシリーズものとシリーズものの間に「break」があり、そのbreakは完全なギャグ回もあれば、短編ストーリーがのちのシリーズものの伏線になっていたりと、緊張と緩和がいい感じでしたね。
ちなみにbreak回で後半、みっちゃんという元は刑事マニア(のちに女装がスタンダードに)が異様にパワープッシュされるんですが、僕はちょっと食傷気味でしたね笑


4.勉強になる

パッと出てこないんですけど、結構他の類の漫画と違って勉強になることが多かったですね。
このコンビの続編の「クニミツの政」「シバトラ」も同様に面白いんですけど、色々と法律関係とか心理学とか、そういう諸々の裏情報を知れるのは楽しかったです。
キバヤシは本当に有能ですね。

とにかく、そんな感じでマジで面白い作品なので、早く第2部が再開して欲しい限りです。


サイコメトラーEIJIで好きなシリーズBEST10

10位 殺人鬼メビウス

まずは連載開始1発目の事件にして、エイジと志摩さんが初めてコンビで解決した事件「殺人鬼メビウス」ですね。
この犯人、シリーズ1作目から女子高生を拉致してレイピングして殺すという、ド鬼畜な所業を行っており、最後はエイジのサイコメトリーから導かれた犯人の数学教師・遠藤を志摩さんがやっつけて終了という流れですね。
とにかくシリーズ1本目から面白い展開でした。


9位 時計じかけのリンゴ

こんな舞台やってたんですね・・・いわまゆ懐かしい!

そしてシリーズ2作目にして、爆破テロという最悪な事件を起こす犯人「時計じかけのリンゴ」です。こいつは悪いやつでした。
この犯人は最終的にラスボスに近い形になるんですが、とにかくIQが高くて結構カッコよかったりします笑


8位 サイレント・ストーカー

これもなかなか胸糞の悪い回でした。
犯人がそもそも狂ってるんですけど、犯人以外にもRUTEの日下部というやつが悪いんです。ただそいつは前述の通り、エイジから制裁を喰らうんですが・・・
そしてトオルがリエを好きというフラグが立っておきながら、トオルは次の次のシリーズであっさり元AV女優を好きになります笑


7位 サバイバル・ゲーム

これは高1か高2か忘れましたが、当時のクラスメイトが「サイコメトラーEIJIの連載中の話めっちゃ面白いよ」と言ってたのを覚えていますが、とにかく先生犯罪しまくり、生徒犯罪しまくり、生徒殺されまくりの呪われた高校でした笑
そしてこのトリックというか、犯行方法の「分散」はマジで天才だと思いました。


6位 デスメタル

そしてこれはbreakの話なんですが、ここは大好きでしたね。
デスメタルの変態のアモンくんが本当にイカれていていい感じです。
僕も当時ベースを弾いており、背がデカかったので「アモンくん」と呼ばれていて少し悲しかったですね笑
実写化するのであれば布袋にやって欲しいですね。ドクロ埋め込んで笑


5位 サイレント・ボマー

これもなかなかセンセーショナルでヘヴィーな事件でしたね。
そしてこのシリーズがのちの「クニミツの政」に続くことになるとは誰も予想していなかったでしょう。
ちなみにクニミツのサイドストーリーは全部良かったですね。あのキャサリンは是非スピンオフ作の方で出てきて欲しかった限りです。
このサイレント・ボマーに比べると、同じ爆弾魔でもあばれブン屋のボンバー・ヘッドはスケールが小さかったですね笑


4位 カンナビス

プロの殺し屋・カンナビスも怖かったですねえ。
「悪魔は汚い場所に醜い姿でいるとは限らない」という幾島さんのフレーズにもあったように、世界屈指の殺し屋は綺麗なチャンネーでした。
(あの男は何のためにいたのか謎ですが)
そして、カンナビスがあそこまでキレたのが昔も今も謎ですし、あのラーメン屋の親父がなんで仲介屋になったのかも謎です笑


3位 罪と罰

最後のシリーズですね。
ラスボスの顔をシリーズ序盤から出しておいて、最後その職位が判明する展開とかもすごく良かったし、これまでの複数の伏線を回収できたのが非常に良かった。
ラスボスもレイヴンはちょっと期待外れでしたが、アップルをはじめとする歴代のワルたちが集まり、エイジ陣営もオールスター。
最終回に相応しい、良い展開でしたね。


2位 屍の街

これはミステリーの要素はほぼなく、もはやケンカもののシリーズという感じですが、完全に主人公はトオルですね笑
とにかく冒頭でエイジが刺されたり、トオルが裏切ったフリをしたり、最初から最後までワクワクする展開でした。


1位 テロリストの挽歌

そして1位はこれしかないでしょう。メチャクチャ面白いです。

前述でも話したよう、サイコメトラーEIJIの犯人たちは全員、同情の余地が無いサイコパスばかりですが、この事件の犯人・轟さんは全く悪くなく、この被害者たちは殺されるべく殺される連中でした・
最後に残った被害者グループのリーダー格の男(山本)も死ぬべきでした。轟さんに早々に眉間をブチ抜いてほしかったですね笑

とにかく、切なくて面白い、そんな作品です。


サイコメトラーEIJI 続編

舞台がヤンマガに変わったんですが・・ブラック・ゴート編以降は中断されております。
まさかあそこで終わりだとは思わないので・・是非続きを書いて欲しいですね。



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