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#364 漫画論38|こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)

日本で最も愛された漫画と言っても過言ではない、こちら葛飾区亀有公園前派出所、通称こち亀について紹介します。

こち亀とは?

もはや説明不要と思いますが、1976年に週刊少年ジャンプで連載された下町の警官・両津勘吉(両さん)がドタバタするギャグ漫画でして、2016年の連載終了まで40年に渡り、週刊誌で連載された漫画として金字塔の記録を持つ作品です。

ずっと少年ジャンプを支え続けて、90年後半くらいからアニメ化も始まり、2009年には実写ドラマ化も行われ、国民的娯楽として愛された作品ですね。
おそらく知らない人はいないでしょう。

基本は警察漫画なんですが、秋本先生の多趣味さを両さんも継承し、テレビゲームからフィギュア、レトロゲーム、車や銃などのマニアックな知識を要する作品から時事ネタ、そして両さんが透明人間になったり、急にハゲたり、顔が固まったり、小さくなったり、ニワトリになったり、ダイエット頑張ったり、勉強めっちゃしたり、選挙に出たり・・・となんでもあり。
更には下町人情話まで・・・とにかく秋本先生のアイデアが枯渇せず、それが40年続いたというだけでも驚嘆に値しますね。


こち亀との出会い

あまりはっきりとは覚えてないですが、10歳くらい上の従兄弟に1〜12巻をもらったのが切っ掛けだった記憶があります。
その初期の中川も麗子も悪かった時期のこち亀がやっぱ面白かったですね。

で、その後、ちょくちょくと買うようになって、結構虫食いで持ってました。
48巻・49巻・55巻とか、あと70巻から90巻くらいまでも結構持ってた記憶があります。
やはりどこからでも読めるので、コンビニ版とかも結構買ってましたね。

あとは地元のラーメン屋にもほぼ全巻置いていたので、そこで毎回1巻ずつ読むのが好きだったりしました。

とにかく、色々なところで読みましたね。


こち亀の魅力

1.両さんの存在

とにかく両さんが凄いんです。
体力と行動力は超人級で、喧嘩も恐らく作中最強。
勉強はできないですが頭の回転は早く、金儲けにかけては狡猾な知識を持ち、更には悪知恵も働き、これまで何度も億万長者になってますが、最終的には破滅して無一文になるところが憎めないところですね。
そして正義感が強く、弱いものいじめなどを許せない正義さも持ち合わつつ、欲望にストレートであり、まさに共感できる少年漫画の主人公ですね。
そして性に関しては淡白であり、おげれつな本は好きなんですが、少年誌なのでその辺で留まってます笑


2. 魅力的な脇役

40年間、200巻の連載につき、星の数ほどのキャラクターが出てきております。
昔はチャーリィ小林、タバコ屋のヨーコちゃん、冬本、犬、戸塚etc…
更にはロボットの丸出ダメ太郎、ど怒り炎の介、その他1〜3号etc…
人間外でも神、閻魔大王、悪魔、天国警察etc…
そして4年に1回しか出ない日暮さんというキャラクターまでもが笑
とにかく、鬼のような個性的なキャラクターが登場しており、秋本先生のことなのでまだまだ出せたと思われます。


3.下町人情話

ギャグだけではなく、たまにシリアスな話があったりするのも非常に良かったですね。
優秀な同級生がヤクザになった「下町物語」から、お化け煙突の話、東京スタジアムの話、勝鬨橋の話など・・・現実世界とリンクする過去エピソードが非常に◎でした。
更には弟の受験、両さんが警察になった話、両さんが一瞬刑事だった話など・・・過去編は大抵面白かったですね。



こち亀の印象的なキャラクターBESST10

10位 寺井

寺井は「かわいそうなキャラ」みたいな立ち位置ですが、連載当初は勤務中に寒いからという理由で日本酒を飲むようなハードコア警察でした笑
気づいたらどノーマルなイジられキャラになりましたが、まぁ両さんとか中川とか規格外のキャラクターばかりではカオスなので、こうした普通の感性を持ったキャラもやはり必要と言えますね。

9位 プラモ屋の親父

ツケでばっか買い物する両さんなので、給料日は壮絶な奪い合いが行われるんです笑
このプラモ屋の親父は、そんな商店街チームのリーダー格なんですが、ボーナス争奪編は基本的に面白いです。
とにかく両さんもかなりの知略を練るんですが、このプラモ屋の親父も猜疑心が強く、かなりの心理戦 が行われます


8位 御所河原組長

ヤクザなんですが、ハイジの刺青を入れたかなりすっとぼけた組長です。
ヤクザらしいことはほぼ行わず、アホばっかりしてますね笑
そして一句読むんですが、ポジション的に若頭の「政」が無理やり盛り上げるという笑


7位 犬

犬は名前もなく、ずっと「犬」と呼ばれてますね笑
序盤は両さんとはまさに犬猿の仲だったのですが、気づいたら相棒になります。
犬で笑ったのは、みんなで飛行機でサッカーした時、中川も部長も犬も飛行機を操作できたんですが、両さんだけ離陸できなくて、「犬でも操作できてるのに・・・」とdisられてた時ですね笑


6位 藤田

この藤田さんは両さんとのエロ仲間ですね笑
エロ回には大抵参加し、両さんにおげれつな本や写真、パズルなどを持ってきてくれるチョビヒゲです笑


5位 麗子

そして麗子です。
麗子は序盤はなかなかイカれたチャンネーだったんですが、途中からしっかりとしたまともな婦警さんになりました。制服はピンクですが・・・笑
それでも気は強く、両さんに歯向かえる希少な存在ですね。

麗子で笑ったのは、宮沢りえの写真集がちょうど出てた時期だと思いますが、麗子のヌード写真集「ヨンタフェ」を両さんが企画して、風呂を盗撮して見つかり、制裁を受けた回ですかね笑

そんな麗子は両さんに惹かれている描写があり、下記とかすごく好きですね。


4位 中川

中川も麗子よろしく、初登場時は金持ちのボンボンのクソヤローでした。
映画のワンシーンを再現しようとして、間違えて普通に走っている車に発砲するようなサイコキラーでしたからね笑

中川で好きなエピソードは、両さんが警察署に忍び込んでボーナスを改竄した際に、「中川はNo.1が好きだから、"1円で"」と、ボーナスを1円にされてた時ですね笑


気づけば両さんのストッパー的な常識人になりましたが、やっぱり狂ってる時代の中川が好きですね。

これとかヤバいですよね笑


3位 戸塚 金次

そして序盤が好きな僕は、やはりこのヤクザ警察の戸塚が大好きです。
坊主に目の下の切り傷、そしてこのモンモン(刺青)と、どう考えても警察ではない笑
確か、採用試験で歴代最低点で合格したとかそんな感じでした(そして両さんは書類の手違い笑)

これもひどい笑

両さんと一緒にバカできる貴重なキャラクターだったんですが、「両さんとキャラが被る」という悲しい理由で登場が激変しますが、オールドファンには絶大な支持を集めていますね。


これも今だったらクソ叩かれるでしょうね・・・笑


2位 大原部長

そして部長です。
両さんの永遠のライバルにして、最大の理解者。
この画像のように、部長が見栄を張って両さんに何かを依頼し、両さんが引き受けるも直前でアクシデントがあり、両さんが適当に対応し、部長激おこ!みたいな形式美も非常に良かったですね。

たまにクズになったりしますが、基本的には常識人です。
この部長と両さんの関係性は凄い好きですね。


1位 両さん

そして両さんです。
両さんについてはもう語り尽くしてますが、やっぱ初期の両さんが好きですね。

1巻の1話目から狂っていて、道を尋ねにきたおじさんに対して「新潟で米でも作ってろ!」と一蹴し、その後に懐かしい同僚について語る際に「ロシアンルーレットで遊んでて即死しちゃったな」と語っていましたが・・・2つともしっかり再版では修正されていました笑

あとは両さんはなんだかんだで被害を被ることも多いです(本田とか)
笑ったのは、拾った九官鳥が両さんの声を完全にマスターし、財布を届けにきた女子高生に対して「ねーちゃんいいケツしてまんな!」と言ったり、「ちなみにスリーサイズは?本官はそれを聞くのが楽しみで、楽しみで・・・」と言ったり笑
爆笑しましたね。


まとめ

流石に40年の歴史があるので、簡単には語れませんが・・
是非また読みたい作品ですね。100巻以降はあまり読んでないですが・・・

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