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#108 漫画論⑧|なんと孫六

今日は月刊連載で長寿記録を持つ「なんと孫六」について書きましょう。

あらすじ

大阪・浪城高校はとにかくどうしょうもない不良が集まる高校で、登校中の生徒が「昨日ヤクやっとったらポリ来て大変だったんや」と日常会話をするレベルです笑

そんなこのどうしょうもない高校をなんとかしようと、辰巳先生が目をつけた甲斐孫六は、ボールが踊るとんでもないボール「孫六ボール」を投げるピッチャーで、この孫六を「毎日ステーキ食わせてやる」と言う約束で入学させて甲子園を目指すというストーリーですが、この孫六がもうどうしょうもないんです笑

とにかく喧嘩に明け暮れて、入学早々BIG3と呼ばれていた不良をやっつけて、隣町の抗争相手もやっつけて、そこからはちゃんと野球やって大阪大会優勝、甲子園で準優勝、ハワイに選抜で行って全勝、そして帰ってきて拳法の達人と喧嘩して、大阪の不良を制覇しようとする組織と喧嘩して、バレて高校中退になって、17歳でプロ野球入りして勝ちまくり、ヤクザと喧嘩して謹慎をくらい、謹慎中ゴルフをやりだし、最終的にはメジャーに行くという滅茶苦茶な展開です笑

とにかく「喧嘩」→「野球」→「喧嘩」→「野球」→「喧嘩」→「野球」のサイクルで30年くらい続いた漫画でした。


なんと孫六の個人的に盛り上がる名場面BEST10

10位 鮫洲編

鮫洲は孫六が高校入学時のBIG2の一角であり、孫六のデビュー戦でした。
普通、不良漫画の主人公キャラは「相手の弱点」を狙わないフェアな一面がありますが、孫六は弱点を執拗に狙い、勝つためならなんでもやります
鮫洲に関してはとにかく耳のみを集中して狙いやっつけるという笑
ダークヒーロー誕生の瞬間でした。


9位 北王高校編

北王高校は、高校野球編のラスボスで、決勝戦で対戦する北海道代表の高校です。
対戦相手のスラッガー藤堂は孫六のボールを見切り、一度はホームランを打つんですけど、最後は三振に抑えられて「・・・負けた」と言わせて孫六が逆転勝利するんです、が!
この勝利で孫六は集中の糸が切れて、適当に投げたボールを次の打席でサヨナラホームランを打たれて負けるという笑


8位 劉黒峰編

そして、話すと長いので背景は省略しますが、台湾の拳法の達人と戦わなければならない流れになります笑
序盤は相手の功夫に圧倒されるのですが、最終的には孫六が逆転勝利!
ただ、この敵はかなり強く、いつも圧勝の孫六も大分苦しんでいました。
そしてこのあと、この劉黒峰を雇った「比留間三兄弟」をやっつけるんですけど、やっつけ方がメチャクチャエグいです笑
一人ずつやっつけて二階からぶん投げていきますからね笑


7位 大政編(ゴルフ)

そして話はとんで、プロ野球謹慎中に注目を浴びる目的でゴルフを初めて孫六。
ただ、持ち前の運動神経でプロを倒しちゃうんです笑
小政を倒して、大政と対戦するんですが、もう倒しっぷりがエグいんです。圧勝笑
そしてその後に、ビッグ緒方(モデルはどう考えてもジャンボ尾崎)もやっつけます笑


6位 武蔵レンジャーズ編

プロ野球編はここがピークでした。
大阪ジョーズというパリーグの激弱球団に入団し、快進撃を繰り広げるんですが、そのラスボス的な感じで出てくるこのチームが西武ライオンズをモデルとしたチーム。堤さん的なオーナーも出てきます。
で、このチームの手法は清洲(モデルは清原)で、清洲も孫六ボールを打つんですけど、最後はやっつけるという様式美。


5位 はるみちゃん編 


上の武蔵レンジャーズに続くんですけど、武蔵をやっつけてプロ野球編は一旦終了で、孫六はヤクザに目をつけられるんです。
そして賭け野球に巧妙に巻き込まれ、すったもんだあって最後にヤクザの用心棒のはるみちゃんと戦うんですが、このはるみちゃんがまぁエグい笑
とにかく精神的に痛ぶるやつなんですけど、孫六はブチギレて顔面掴んで壁に擦り付けて、最後はクレーンを倒して殺そうとするという笑
この一件でプロ野球界から謹慎をくらうんですが、完全に傷害罪です笑


4位 浜虎高校編

浜虎高校は、甲子園の準決勝で対戦する高校なのですが、この高校も悪いんです。
そんな関東と関西のワル校が甲子園の準決勝で対戦するんです笑
試合はもちろん喧嘩になります。まともにやっても勝てない浜虎がまぁずるいんです。しかし浪城は正々堂々(?)と戦い、最後は相手ピッチャーのアゴをピッチャー返しで叩き割って終了笑


3位 忠犬ハチ公編


そして、個人的には21〜25巻辺りの「全無連」編が一番好きです。
全無連とはなんの略称かも忘れましたが、とにかく大阪の不良高校が連合を組んで、浪城高校を潰そうとする連合ですね。
この忠犬ハチ公ってのは、八田登(だったかな?)という高校生で、ドスで腹を刺されても「勲章がまた一つ増えたで」というレベルの極道高校生で、耳を削いだり、まぁ悪いんです。そして強い。
孫六は奇襲を仕掛けて、こいつの頭を缶で叩きつけたり、最後は手を折って勝つんですが、このハチ公もかなり強く盛り上がるケンカでしたね。



2位 ハワイ遠征 最終戦 

甲子園から続く、このハワイ遠征。
甲子園で活躍したメンバーで日本代表として戦い、1戦目から4戦目まで圧勝するんですけど、5戦目の最終戦はアメリカも舐められちゃいかんと、全米のオールスターを揃えるんです。
まぁ、結局孫六の力で勝ってしまうのですが・・・それでも強豪感があり、試合は盛り上がりましたね。
パイソンという強敵キャラが、孫六から2回ホームラン打ったり。


1位 千 "アレクセイ" 皇明編


そして一番好きなのはこの戦いですね。
この千"アレクセイ"皇明はハーフのファッションモデルか何かなんですが、なぜか全無連の会長であり、前述3位のハチ公もこの千"アレクセイ"皇明の部下的な感じなんですね。

で、最後の孫六VSアレクセイの最終決戦はマジでヤバいです笑
まず、アレクセイの武器はフェンシングの剣で、これはまだ良いんですけど、孫六の武器は斧ですからね笑
高校生の喧嘩とは思えないエモノで戦うんです笑

そして孫六がボコボコにして「まだ地獄の一丁目や」というフレーズを言うんですが、これを気に入って孫六を読んでいた友人と一緒に真似して盛り上がってましたね笑

そして最後は2階のバルコニーから飛び降りるんですけど、壁に顔をすり潰して降りるという外道っぷり。
アレクセイは顔面血だらけになるんですけど、孫六が「これが面目丸潰れってやつじゃのう」という鬼畜極まりない発言笑

そしてこの喧嘩が明るみに出て、干されるべくして高野連から干されてしまいます笑


まとめ

とにかく孫六は高校でも、プロ野球でも、メジャーでも、とにかくピッチャーとしても凄いんですけど、打者としても凄い。まさに漫画の主人公なんです、が!
大谷翔平ですね。まさにリアル孫六に相応しい。
漫画を飛び越えて活躍するというのは非常に暑いですね。

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