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死者と霊性 メモ1

先日先輩がpeatixで読書会の募集をしていたので、参加しようと思っていましたが、満員になっていて残念な気持ちです。

 読書会ですが、「死者と霊性」という末木先生がファシリテーターになって様々な方のご意見を聞いている本です。まだ途中ですが、少々難解でわかりにくい部分も多々ありますが面白いです。

https://www.iwanami.co.jp/book/b587793.html


 今読み進めていますが、印象に残ったことをメモしていこうと思います。
中島岳志さんの話だったと思うのですが、阪神大震災の時に焼けた家の後を探すおばあさんがテレビに流れていたそうです。
「その時何を探しているのですか?」と聞くとお婆さんは驚いた顔をして(そんなこともわからないの的な)、「位牌です」と答えたそうです。
中島さんの意識に全くそのことがなく、財布、もしくは今だったらスマフォ、そういう気持ちしか無かったといっておられました。
 かくいう私もそうだと思います。
「死者と霊性」、合理化の社会の中で目に見える必要なものだけが大切に思われてしまう。 親の葬儀よりも海外旅行、そんな選択もある時代です。
 またそういった事がなんとなく普通のように、思ってしまう自分もいないとは言えません。
 位牌をさがす、火事でも位牌を取りに行く、死者に対する姿勢、自分を形成するアイデンティティともいえる霊性、
 お金よりも位牌、それを心から思って行動する生き方、豊かだなと思います。もちろんお金も大切ですが、それだけの人生は寂しい気がします。

 個人主義の世界で、自分だけの命ではない、死者を尊ぶ、目に見えないありがたさを尊ぶ、そんな生き方を改めて素敵だなと感じます。

 しかし、自分も近代の文化に侵されて抜けれなそう・・
 合理化、便利という甘い汁は、魅力的で気持ち良い。どこかで損している人がいるとも知れず。
 こころ豊かに生きれたらと思う文章でした。

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