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SAPPY - 2020,煌めき

2020年12月30日リリース、2020年,煌めきです。

収録数は10曲、タイトルの通り2020年のSAPPYの集大成。

年末のリリースで本当に年内ギリギリセーフ。

きっと裏側ではこだわりにこだわり抜いたメンバーのアーティスト魂が込められてます。

1.Stand Alone

春〜夏くらいの澄んだ青空を見上げながら清々しい気持ちで1歩目を飛び出すような曲です。

旅立ちは一人。不完全だからこそ自由。

このアルバムの10曲目を聴き終える頃にはどんな気持ちを抱いてるでしょうか。

1:08の短いトラックで、2020年を駆け抜けるこのアルバムの序曲…ひいては物語の旅立ちのような存在。

2.Meteora feat.TASQ


メテオラって聴きなれない言葉です。

調べたらギリシャに存在する、岩の上にある修道院が集まっている場所。語源はギリシャ語で「中空の」と言う意味だそう。

タイトルと曲や歌詞にどれくらい関係があるかは僕は理解しきってませんが、SAPPYの特徴の一つであるシンセサイザーとギターやボーカルのエフェクターが巧みに活かされた曲。

1曲目のStand Aloneが旅立ちだとすると2曲目で新しい出会いとその旅路にワクワクしてるような爽快感のある曲。

今までのステレオタイプは壊してもっと遠くへ!!というように感じさせる曲です。

3.Truth


先の2曲とはどちらとも違った雰囲気の曲。

深いリバーブやvo.さっぴさんのウィスパーボイスによって煌めく幻想の夜に迷い込んだように感じます。

孤独や別れに思いをふけり、次の曲(物語)へ。

4.Freaks!!!


夜が明け、また力強く走りながら飛び出すような曲。

Gt.樽本さんの爽快なカッティングと、サビでは手拍子したくなるようなパーカッション。

出会いに景色は色づき、曲が進むに従って逸る気持ちが抑えられないような気がします。

MVではネオンの光の演出が幻想的。

そして何よりラグナセカのkey.オダガワシオンが熱演する不審者。

FREAKSという曲名通り狂人。だけど心底楽しそう。キャラにあった表情が豊かです。

5.Perfect Spring

イントロのキラキラしたシンセが印象的。

「Perfect Spring」という一見ポジティブな曲名とドラムの躍動感が印象的。

そんな中同じ景色ひとつ切り取っても一言で「美しい」や「感動した」だけではないはず。

爽やかな春風の中一人取り残されそうな、言葉での表現の限界を越えた感覚の部分を音楽で表現してるような気がします。

6.Supreme

歌詞が9割英詞の曲。

「Supreme」は日本語で「最高」という意味です。

常に唸り続けるギター、独特なドラムのリズムとベースのフレーズ、深いリバーブのシンセ、まるで1つの楽器のようなボーカル。

一つ一つが印象的でありながら上手く重なり合って幻想的で壮大、圧倒的な1曲になってます。

7.2020

このアルバムの表題曲その1。

穏やかなキーボードから始まりで少しずつ色づくように音を増やしながら曲が進んでいきます。

ボーカルは正しい表現か分かりませんが、淡々と過ぎ行く景色のようなラップのような構成。

思うように生きることが出来ず、部外者に何を言われようとも結局自分の足でしっかり歩いて行くしかない。これから先もきっと。

8.煌めき

2020から流れるような曲の切り替わりで表題曲その2。

前曲と合わせて1つの曲です。

静と動。

感情や人生の起伏のように転調したり、複雑なメロディで歌詞がなくても物語を感じるような気がします。

SAPPYにとって、いや人それぞれにこの年は激動の1年だったと思います。

そんな1年をどう捉えるかも自分次第。

そして次の曲のOnlyを挟み最後のpathosまで駆け足で繋ぐ。

9.Only

2020,煌めきの物語も佳境。

強い足踏みのようなリズムから徐々に早足になってサビでは駆け出すような感覚。

明日も明後日も、来年も再来年も生きる限り人生も続いていく。

色んな感情や経験をしっかり抱えて、歌と共に迷いなく力強く進んでいくような、そんな決意にも見えます。

10.pathos(2020,煌めき ver.)

2020,煌めきの終着点。

最後の曲、pathosは日本語で哀愁や情念の意味。

5:32という長めな曲ですが、その構成はアウトロが実に1分半ほど。

いや、これをアウトロと一言で片付けるにはもったいない!

イントロ、間奏、アウトロの作り込みが凄いのがSAPPY。

美しいボーカルだけが表の顔ではない、SAPPYのもうひとつの顔です。ライブではその迫力がより一層伝わります。

何か一つ手に入れた時に代わりに何かを失って、やっと気づくものもある。だけどずっと立ち止まるわけにはいかない。

過去、現在、そして未来に想いを馳せるような曲だと感じました。

11.最後に

SAPPYは公式ホームページによると神戸発ロマンティックセンチメンタルポップ。

Sad&Happy.

邦楽と洋楽のハイブリッド。

他にもポップス、ロック、オルタナ、シューゲイザーなど多岐に渡りますが、色んな要素を良いとこ取りしたような、それが彼らのオリジナリティだと思います。

なので時期によって作風はがらっと変わり飽きません。

どのSAPPYから入っても是非他のアルバム全部聴いて下さい!色んなSAPPYが見れます!

曲単体の完成度はさながら、アルバム単位で曲の繋がりも練られているので、サブスクでも良いですがCDの方がおすすめです!

(サブスクの曲の切り替わりが1秒以下の単位でも空白があると印象が変わってしまうので)

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