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監督:廣木隆一「懸命に生きるそれぞれのキャラクターの様々な感情が見えてくる」

素晴らしい原作なので、原作の世界観を大切にしながら、どこを膨らませ、映像でどう見せていくかというところは、知恵を出し合いながら考えていきました。特に、本作の特徴でもある娘と母親の二つの視点。同じ場面でも、娘と母親でそれぞれの見え方、感じ方が違うというところをどう観客に伝えていくかは難しい課題でした。ナレーションで全てを説明するようなことはしたくなかったので、役者さんのリアルな芝居を引き出すことに注力し、できるだけ細かいところを見せながら芝居で伝えるようにしました。戸田さんも永野さんも、それぞれのキャラクターの感情とリアルな芝居というものを一生懸命に追及してくれて、それをストレートに演じてもらいました。脚本に書かれていることをもとに、毎回素晴らしいものを組み立てて撮影に臨んでくれたので、それを見るのが楽しみでした。何気ないようなシーンであっても、懸命に生きるそれぞれのキャラクターの様々な感情が見えてくると思います。この物語を通して、男女関係なく”母性”というものが何かを感じてもらえたら嬉しいです。
 

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