人間関係のやっていき方:コミュニケーション雑談編①
これはそのうち体系的にまとめたいのだけども、人間関係のやっていき方をnote記事で書きたい。
最初に言っておくと、私は大学時代までいわゆる重度のコミュ障であった。友人関係とは言えない人とやるグループワークは苦痛でしかなく、始まる前日くらいから苦痛を感じ、いざ始まると酷い緊張から「基本的に黙っておく」「どうしても問いかけられた場合は、一言二言で可及的速やかに会話をクローズさせる」という戦略を採っていた。これ以外は精神的に保たなかったのである。
ところが現在では、仕事で単独出張に行かされても平気だし、当然知らない人とのグループワークもできるし、会議でも発言しまくれるし、パワハラ上司に直で怒鳴り返せるし、ツイキャス配信も大丈夫だし、ていうかいっそ場所が海外でも良くて、知らない中国人たちと一緒に3時間の夕食会で雑談し続けることさえ出来るのである。
控えめにいっても、高校・大学時代のコミュニケーション能力偏差値50を完全に下回っていて、おそらく30~40くらいだったのだが、いつのまにか偏差値70くらいになっていた。(70を自称するのはちょっと傲慢だろうか? まあいいや。イメージなので!)
最初に言っておくと、「これでコミュニケーションが平気になれる! 圧倒的解決法!」みたいな手軽なものはない。そういうものがあると主張している人は詐欺師だから気をつけてもらいたい。やはり受験勉強や筋トレと同じで、どうしても長期的な試行錯誤と慣れが必要である。習得しようという場合、「今から結構しんどいことをやるんだ」という覚悟が事前になされていなければならない。
特にこの手の方法論を欲する人は、スタートラインが偏差値50以下であることが予想される。センター試験英語の偏差値が現状で40しかないのを、今から偏差値60に持っていくケースの難易度を想像してほしい。何が言いたいのかというと、たかが数日とか数ヵ月とかで何とかなる問題ではないということである。実際、さまざまな障害にぶち当たるだろう。
しかしながら、どういった障害にぶつかるのか分かっていれば、多少マシにはなるはずだ。とりあえず今回はコミュニケーション能力を獲得するプロセスにいやらしく配置された精神的な障害物について述べる。
第一に、コミュ障は「自分から話しかける」ことに強烈な恐怖、緊張、羞恥を伴う。これを克服するには、ガマンして試行を繰り返し、何とか成功体験を獲得し、しかも再現性があると確信する必要がある。それまでは、はっきり言って苦しい。私はここに苦しさがあることを決して誤魔化さない。
「話しかける」方法は、相手との関係性にもよるが、とりあえずは「挨拶」+「なにか一言」から始めると良い。あまり頑張ったネタは用意しなくていい。とりあえず「おはようございます。今日は寒いですね」とかでいいだろう。「おはようございます」だけでは、相手も「おはよう」と返して終了するケースが多いが、一言付け加えたら、相手側が会話を広げてくれる可能性がある。(※今はまだあなたから広げることは難しいと仮定している)
相手が「寒いよねえ。うちはもうコタツを出したよ」とでも言ってくれればしめたものである。「私はまだ暖房で粘ってます」や「コタツはまだですけど、毛布は出しました」と繋げられればひとまず成功である。よくやった!
しかしながら、第二の障害として、応答をミスることが有り得る。もっともよくあるのは、「寒いよねえ。うちはもうコタツを出したよ」に対して、「そうなんですか」で終了させてしまい、なにやら気まずい沈黙を呼び込んでしまうことだ。コミュ障には非常にキツい沈黙の時空である。相手からはもちろん、怪訝な顔で見られている。しんどいですね。
または、「もうコタツを出すなんて大げさですよ」などとムダに相手を否定してしまうこともコミュ障にはよくある挙動である。否定がクセになっている。自分の利害関係を争う場でもなければ、相手を否定する意味はまったくない。これをやりすぎて周囲から「何を言っても否定してくる人」などという評価を受けると、その場所でコミュニケーション能力を伸ばすのは余計に難しくなってしまう。
もっとも、高度なことを言えば、否定から入ってもギャグ文脈につなげることはできる。たとえば「もうコタツをだすなんて大げさですよ。私はようやく昨日クーラーを使うのをやめました」「○○さんももうクーラーは使ってない感じですか?」とかふざけてみたり。ただ、最初のうちは「やらない」と決めた方が無難だろう。
とはいえ、試行を繰り返せばそのうちこの手の失敗をすることは避けられない。コケるのは想定しておき、「当然ありうる失敗のひとつ」と覚悟しておこう。羞恥心や罪悪感にさいなまれるのではなく、次どうするかを決めることが大事だ。失敗を知見にできたら、少なくとも昨日よりマシになる。
とりあえず本日はここまで!(30分が経過した)
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