努力を押し付けたあのときの自分へ
ぼりです。
どうしても思ったことがぶわーって頭の中に浮かんできたので、ここに書きます。
ぼくは20歳のとき、勤めていた地元の工場をやめて佐川急便に入りました。佐川急便といえば「キツイ」で有名です。
当時ぼくは根性試しのつもりで入社しました。「佐川急便で3年続けば他のどんな会社に行っても通用する根性がある」という噂を耳にしたからです。
実際4年間在籍し、板前になるときにはものすごい自信に満ち溢れてました。
ただし、やっぱり噂にもなるくらいだから、めちゃくちゃきつかったです。ぼくがなんとか持ちこたえられたのは「たまたま」です。
上司からのパワハラなんて当たり前。ぼくが勤めている最中に他店舗で自殺者も出ました。
ぼく自身も帰宅後、11時頃になっても管理職の方から電話がかかってきて、当日の業績についてただの説教をされる日も多々ありました。次の日の仕事は7時には汗だくの状態なのにです。
でも、その管理職の方はぼくに電話をかけてきたときも会社にいたし、僕が出社する時間には既に仕事を始めているような環境でした。
もう一度言いますが、そんな中でもぼくが自分を保っていられたのはたまたまです。あと、多分実際に「それなりに」根性があるから。
この「それなりに」が厄介だったんだなって思います。
ぼくは基本的に大したことのない凡人であることを認めています。
でも、一通り生活を続けられる程度の能力はあります。
「こんな凡人のぼくが」いろんなことに挑戦しても、まあそれなりにやってこれたんだから、みんなもできない訳がない。できないんならそれはただの努力不足だ、と。
新しいことをなかなか身につけられない後輩には「俺でもできたから大丈夫」って言ってきたし、自分にはできないと言っている人には「お前がやろうとしていることは前人未踏のことなのか?」「企業がこれまで成り立ってきたことをまた人が変わって代替わりしただけだろ?」と。
しかも、ぼくはめちゃくちゃ一人の人に向き合う性格なので、多分向き合われた相手は辛かったかなと思います。
ぼくは今「ハイパーリバ邸」というシェアハウスで多くの相談にこられた方とお会いしています。
相談は様々。起業したい方から、人間関係についての相談や生き方まで。
その方たちに、もしあの時のぼくが対応していたらきっと潰れていたと思う。
言い方を変えようがなにしようが、結局ぼくは「がんばれ」「諦めるな」しか言わないから。しかもそこに「俺でもできたから大丈夫」ってへんな自信が乗っかってるからややこしい。
2ヶ月前、久しぶりに地元に帰ったときに友人と会って、ハイパーリバ邸のことについて聞かれました。
そして友人から出た一言に凍りつきました、
「鬱になるやつはそれまでだったってことやろ?俺はならないし、なったら俺もそれまでだってことや」と。
自分でそう捉えるのは勝手だ。
でもそれを人に押し付けた瞬間、それが正しいんだ、と押し付けた瞬間、そこに当てはまらない人は全てそこまでの人になる。
きっと彼は自分が「鬱」状態にはならないと思っているんだろう。
ぼくもそうだった。
でも人は簡単に壊れる。
だから、その考えでいるのは勝手だけど、少なくとも押し付けないでいてほしいし、できれば自分と合わない人には会って欲しくない。
でも、「俺でもできたんだから」なんて言葉が平気で出ちゃったぼくも結局この状態だったんだと思う。
自分の努力を、成果を押し付けてはいけない。
すごく、すごく狭い視点でしかないから。
「痩せるのなんて簡単だろ?飲み食べせずに運動すればいいんだから」って言われたらぼくはめっちゃ辛いです。
あのころの自分に言いたいです。
「人によって難しいことって違う。お前の当たり前を当たり前と思うな。」最近のニュースを見て、当時のことを改めて反省しました。
人に優しくあれる人でありたい。
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