見出し画像

タイ進出のためのタイ情報

日系企業の進出が非常に多いタイ。日本のタイ進出はほかの国に比べ歴史も長く、情報も多いのが特徴です。 今回はそんなタイの基本情報をまとめてみましたので参考にしてみてください。



基本情報

人口は約6800万人(2015年)。
最近のタイは人口の伸び率が鈍化しています。あまり知られていませんが実は少子化が進んでいる国なのです。
国土面積は51万4,000平方kmで、インドシナ半島中央部とマレー半島北部を占めています。国民の95%が仏教徒である仏教大国で、そのほとんどは上座部仏教であり、それにヒンドゥー教や、精霊信仰を加味した独特の仏教になっています。
在留邦人数は67,424人、進出している日本企業数4,567社(JETRO調べ)と日本企業・日本人が多いことでも知られています。
タイは東南アジアの真ん中あたりなので、周りの国や世界に向けた輸出拠点(ゆしゅつきょてん)として進出する会社が多くなってます。 公用語はタイ語です。なので、タイの人が当たり前に英語をしゃべれるわけではありません。世界英語ランキングでも62位となっています。(『EF FPI』より)。しかし、タイへの外国人観光客は年間2000万人以上いて、観光客が訪れる場所を中心にほとんどの人は簡単な英語を話す事が出来ます。

タイ進出のメリット

1.豊富な人材


まず、タイにおける法人設立時の最大のメリットのひとつに豊富な人材を活用できる点が上げられます。 タイは東南アジアの中でも数少ない植民地時代を経験しない歴史を保有してます。
ひとつの国家として、他国との独自の関係を構築してきた側面に加え、地理的にも東南アジアの中心にあるため、良いモノや人材が集まりやすい特性を持っています。 このような経緯からも長きにわたり、幅広い産業が発展してきた歴史があります。 加えて日本の高度経済成長期時代から、製造業を中心に日系企業を受け入れてきた時代が続いているので、今では様々な業界において日本のビジネスカルチャーにマッチした人材を確保しやすい環境にあります。
加えて賃金の面でも、世界的に高騰する傾向が長く続いているとはいえ、タイにおいては金額に見合う優秀な人材が確保しやすい環境があると言われています。

2.日系企業・日本人が多い


前述の通り、製造業を中心にタイに日系企業が進出してからの歴史も長く、タイ国内には多くの日本人、日系企業が進出しています。 日本貿易振興機構(JETORO)の調査によれば、タイにおいて活動が確認された日系企業は5,856社に登ります。
※出典元:タイ日系企業進出動向調査2020年調査結果(2021年3月) https://www.jetro.go.jp/world/reports/2021/01/047f1d797cf3c47e.html また
外務省発表する国(地域)別在留邦人数の調査においては、1位:米国(429,889人)、 2位:中国(107,715人)、3位::オーストラリア(93,451人) に次いで4位:タイ(82,574人)。
都市別の邦人数に至ってはロサンゼルス都市圏 (67,107人)に次いでバンコク(59,744人)と 多くの日本人がタイ、特にバンコクを中心に在留しています。 ※出典元:海外在留邦人数調査統計(令和3年) https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/index.html
このことは単純に日系企業としてビジネスをしやすい条件であるばかりではなく、現地での日本企業、日本人同士の繋がりが作りやすい環境であることを意味します。

3.恩典精度が充実


一般的に海外で法人を設立する場合、その国や地域における自社の出資比率に規制がかけられる場合があります。 タイも例外ではなく、法人を設立しようと考えた時に、タイ国内の法律(外国人事業法)でタイ人の持ち株比率51%以上の、現地株主とのいわゆる「合弁会社」の設立になってしまいます。
ただ、例えば製造業をはじめとする特定の業種に関しては、恩赦制度を活用することで、そうした規制がなく、資本金に関わらず、日本人持ち株比率100%の法人が設立できます。 この恩典制度「BOI( Board of Investment(タイ国投資委員会))」によりタイには古くから日系企業の進出が盛んで、東南アジアへのハブ機能を持った、世界への「製造・物流拠点」として進出している日系企業が存在します。
実際に、タイ工業団地公社の調べによると、公社と関係のある50の工業団地の40%もの入居者を日本企業が占めているようで、日本企業の多い工業団地としてバンコク近郊でいうと、ロジャナ工業団地(アユタヤ)アマタナコーン工業団地(ラヨーン)をはじめ数多くの工業団地があります。
※参考資料:Thailand Board Of Investment https://www.boi.go.th/ja/index/

タイ進出の注意事項

タイは南部経済回廊の整備により、バンコク、カンボジアのプノンペン、ベトナムのホーチミンが結ばれ、さらに物流環境がよくなっています。地理的にも東南アジア諸国の中心に位置していて、周辺国の現在7%~10%の経済成長を後押しするアジアマーケットのハブとなっているといえます。
アジアのハブであるタイに進出する日系企業は多く、日系企業がタイに現地法人を作って進出してくる場合の成功率は約80%だともいわれていて、そのくらいタイへの進出は成功率が高いです。
一方、タイでは業種によっては外国企業の参入が厳しく制限されています。 しかし、BOI(タイ国投資委員会)企業として認められた場合においては、外国資本100%のタイ法人を設立する事が可能です。
更にBOIに認定されると法人税の減税、法人名義による土地所有が出来る等多くののメリットも享受できます。特に製造業の場合などはほとんどの企業がBOI企業として認定されています。自社がタイに進出する際はまず設立時にBOI認可を取得できるかどうかを確認することが大事です。
タイの社会は、上下関係がはっきりとした縦割りの構造になっています。なので、ビジネスシーンでも目上の人、目下の人、それぞれ階級に応じたコミュニケーションがあります。タイでは目上の人にワイと呼ばれる手を合わせながらお辞儀をする動作をします。

まとめ

「微笑みの国」といわれるタイの人々は滅多に怒ることがないと言われています。日系企業が昔から進出してきた経緯もあって、ある程度日本の文化も受け入れられていると言えます。 また在留している日本人も多いので情報も手に入りやすく、多くの企業の海外進出のファーストステップとなっているようなので、タイ進出を検討してみてはいかがでしょうか。


メタバーステクノロジーで企業の海外進出をサポートするスタートアップ
株式会社BorderTech(ボーダーテック)
htrps://www.jvrex.com