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私の人生の勝ち方= 一発逆転ホームランを狙う

私はスポーツ観戦が好きで、野球・サッカー・マラソン・相撲など幅広くよく見る。
見ているのは、「勝ち方」「戦略」の部分。

スポーツの世界では、いろんな勝ち方があって、いろんな正解がある。

私の人生を振り返った時、私の勝ち方は野球に例えると、最終回・9回になって一発逆転ホームランを狙いに行くタイプ。9回になって、『いよいよ』という場面になって本領を発揮するタイプ。通常以上の力を爆発させるタイプ。

1−8回まではマイペース。コンディションを整えるくらいの気分。気持ちのボルテージを上げていく。9回で全力を出して勝ちに行くタイプ。

逆にいうと、1−9回までコンスタントにこつこつ努力を積み重ねるのは苦手。毎回、結果を出すことは苦手。

私にとって1−8回は貯めとく時期。だから打率は極めて低い。9回でホームランを狙いに行く。チャンスが非常に限られているので、うまくいかないことがあれば、うまくいくこともある。でも私にとって1−9回まで全力でバットを振り続けることは"向いてない"という風に思うだけ。私なりの野球のプレーの仕方。

こうやって私は大学受験も、国連での採用試験も乗り越えてきた。

小学校から高校までまともに勉強してなかったけれど、大学受験の時期になって予備校のカリスマ講師の授業を受けて、目標だった国立大学へ合格。

社会人になっても鬱・引きこもり・ニート。親や親戚からは罵倒され、バカにされ、社会のクズとして扱われてきた。でも結果オーライ。アジア・アフリカでボランティアから始め、貧困問題に取り組む仕事をするうちに、国連で働く人と知り合い、国連への入り方を教えてもらった。最初は国連でボランティアとして入り、それから正規職員への道筋をつけた。

人は、30代になってもボランティアとして働く私をバカにした。貧乏だったし、砂だらけで泥まみれだった。綺麗な格好もできず、男性とデートにもいけなかった。「婚期を逃していると」誰もが笑った。

私にはプライドがなかった。国連で働けるなら、ボランティアでもなんでも良かった。周りの同級生に比べて生計が安定していないとか、年金も払えていないとか、結婚も出産も機会を逃していたとしても良かった。

1年半後には、私は国連職員となって世界のエリートの仲間入りした。同僚は世界中から集まる一流大学を卒業したエリートたち。一緒に仕事するのは、大臣・知事・政府高官。休日遊ぶのは外交官や海外駐在員たち。

結果、私は勝ち組になった。国連パスポートを持ち、ビザなしで国々を訪問できるようになった。入国審査の長蛇の列に並ばずとも、外交官ゲートから各国に入国できるようになった。社会からの信頼を勝ち得た。家を借りるのも、アポを取るのも、「国際公務員」という肩書きが私を助けた。

打率の極めて低い、誰からも注目されない、期待されないバッターだった私。

でも、私にとってはこのプレーの仕方が小学校の頃からデフォルトだった。小学校の勉強なんて、どっかで一気に取り戻せると思っていた。実際そうだった。

このプレーの仕方について、私なりの自己評価はかなり低かった。人と比べて打率が低すぎる。低迷期が長すぎる。引きこもっている期間は「生きている意味がない」とさえ思う。周りからも批判される。

今振り返ると、9回で一発逆転ホームランを狙いにいって勝つ方法が私には合ってる。1−8回まで得点ゼロだったとしても、9回でひっくり返せるという自信になった。

これは私の人生のパターンだから。だから途中経過がうまくいってなくても、なんとも思わない。

私のような苦労を、不登校・引きこもり・ニートの人たちにしてほしくない。

私が受けたような侮辱を、今、不登校・引きこもり・ニート真っ最中の人たちに感じてほしくない。

スポーツ選手を見てみればいい。オリンピック選手を見てみればいい。

学生時代はまったくの無名で、監督から「お前はプロになるのはムリ」と言われても、夢を諦めずにいた結果、世界の舞台で活躍してる選手なんて山ほどいる。

試合は終わらない。9回まで行ったら、また次の試合が始まる。9回で奇跡が起きなかったら、また1−8をカウントすればいいだけ。そのうち絶対に逆転満塁ホームランは打てる。人生とはそういうふうになっているんだと、私には確信がある。


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