私的メモ:物語の流れ

主人公が事件と遭遇する。

定住型主人公:平凡な学生やサラリマン、依頼待ちの専門職
放浪型主人公:定住型よりワイルドであり只者ではない感

事件と遭遇する前には主人公の日常が描かれる。「これまでのあらすじ」と同義。

平凡な主人公:平和で平凡な暮らしがとつぜん大変なことになるので混乱に共感しやすい
ダーク主人公:冒頭からいきなり戦ってるなどでワイルド感を出す。暴力が日常だぜ

事件と遭遇する、つまり重要キャラクターや重要アイテムとの遭遇

定住型主人公:遅刻曲がり角衝突転校生案件、依頼者として訪れる、いきなり部屋に現れる、気付いたらゾンビだらけなど
放浪型主人公:主人公の方から事件に接近する。立ち寄った村人が困ってたので話を聞く、なんか助けたら助けを求められるなど

オプション
・主人公と語り部を別にする(平和に暮らしてた語り部が事件に巻き込まれたので、ワイルドな主人公に助けを求めるなど)
・既に事件と遭遇した後の「承」から書き出し、起は回想シーンにする

 →雨に打たれるミニットマンから始まり、ニンジャスレイヤーとの遭遇やイクエイションの爆発四散は回想

事件が進展する。アクションとドラマ。

平凡な主人公:謎めいた転校生との明るいラブコメ、ゾンビからの逃亡など、日常に大きな変化が訪れたことを強調
ダーク主人公:冷静で手馴れた対応。つよくてカッコイイところを見せる。
推理型主人公:色々見たり聞いたりする
冒険者主人公:冒険する! モンスター退治を依頼されたのでモンスターの巣を攻撃するなど。

重要キャラクターや重要アイテムへの「慣れ」をこの段階で行い、出来れば「転」に向けた伏線みたいなのをちょこちょこ置いとく。

 →ニンジャスレイヤーを追跡するミニットマン。

重要な事実発覚。アクションよりもドラマに重点?クライマックスへの溜め。

・えっヒロインの家庭に色々な事情がありまた転校!?そうとも知らず喧嘩しておりマズい
・えっ話の最初の方から出てたあの人が黒幕だって!?
・えっせっかくショッピングモールに立て篭もったのに人間関係とかで混乱しドアが開いてゾンビが侵入!?

事実は大抵ショッキングであり話のテンションがやや下がる。
しかし主人公は主人公なので全てを打開するべく立ち上がるのだ。真の男だからだ。

 →電車内、ニンジャスレイヤーに気付かれていた! 車両屋根上でアイサツ。

クライマックス! 派手なアクションと決着! エンディング。
善は報われ、悪は罰され、人は赦され…… HAPPIIENDO…… 未来へ……

・主人公が色々やったのでヒロインは転校しなかった。ラブコメ時空は続く
・悪いやつをやっつけたら色々解決した

世界観次第でアトモスフィアが変わる

・当面の危機を脱したが世界はゾンビだらけ…… 未来とかあるのか……?
・全て焼き払われたかに思えたゴッドジラの卵がひとつだけ残り……バリバリオギャー!

 →爆発四散するミニットマン。ニンジャスレイヤーを追うフジオの影。

サンプル1

俺は流浪の剣士…… あるとき山中でゴブリンに襲われるシスターを助けた。

シスターは山奥の小さな村の教会でシスターをしているらしい…… 俺は山奥の小さな村に来た。

村の近くでいきなりゴブリンが巣をつくり、色々被害があるらしい。山奥で小さいので領主も兵士とかを寄越してくれず、困っているそうだ。

そして俺は村長から正式に依頼を受けた…… ゴブリン退治だ。俺の様な流浪の剣士は剣の腕で稼ぐのだ……

正直あまり歓迎ムードではない…… 閉鎖的な感じで余所者はそんなに歓迎されない……

しかしシスターは助けたこともあってか流浪で色々疲れている俺のことを癒してくれた。彼女こそまるで聖母…… 久しぶりに俺は穏やかに眠ることが出来た。

そして翌日、俺はシスターから貰った守護タリスマンを持ちゴブリンどもの巣へと向かった。潜入…… 罠…… 死闘…… 俺の剣はゴブリンの親玉を討ち果たした。クエスト完了だ。

村に帰った俺はシスターにタリスマンを返した。村長から報酬を受け取った。あとそれなりに贅沢な飯と酒を貰った。閉鎖的なぶん余所者との関係は遺恨を残さず済ませたいのだろう。

しかしその夜…… 俺はシスターの何かが気になって教会に行った。シスターが何か儀式をしている。あれは…… ゴブリンの魂を吸ったタリスマンを用いてスーパーゴブリンを召還しているのか。

俺はシスターを問い詰め…… 彼女の過去を聞いた。

昔から閉鎖的だったこの村で彼女は生まれた。俺の様な行きずりの放浪者との間に生まれた彼女の扱いはとても酷なものだった。母親も苦労の中で亡くなった。

ある日、山で厳しい作業を強いられていた彼女は足を滑らせ……崖下に落ちた。村人は誰も助けに来なかった。巡礼中のシスターに助けられなければ死んでいただろう。

街の教会で育ちシスターになった彼女は、故郷であるこの村に赴任した。神の教えで全てを赦そうとしたが…… 荒れ放題の母の墓…… なにひとつ改善していない村人の態度…… 赦せなかったのだ。

しかし俺は剣を構えた。スーパーゴブリンを退治…… それで報酬はもっと増えるだろう……

死闘の末に俺はスーパーゴブリンを仕留めた。村人からはたいそう感謝され、報酬も増えた…… 俺はそれで十分だった。

シスターは? 教会にはいなかった。母の墓の前でまた命を断とうとしており、俺は怒って止めた…… 暴走したスーパーゴブリンに潰されそうになるのを助けてやったのに。

そしてシスターは色々なことを俺に言った…… だが俺には彼女の辛さは解からない。俺はシスターに癒されとても感謝していることだけを伝え、去った。

それからどうなったのかは知らない…… しかし後年、俺が街を訪れた時に彼女はそこでシスターを続けていた。村とは大きな街道が繋がったそうだ。俺はそれで十分だった。

サンプル2

私はとても裕福な一族の娘であり庶民とは全然違う裕福な暮らしをしていたのだわ。数年前にお母様が亡くなってちょっと寂しい以外は何の不満も無いのだわ!

お父様は立派なコンピューター研究者で国の為に働いていらっしゃるのだわ。お仕事でなかなか合えないけどとても誇らしいのだわ!

しかしあの時…… 謎の襲撃者…… 身を呈して庇ってくれたお父様から紙片を受け取って、私は一人逃げ出したのだわ。

警察を頼っては駄目と言われて…… 訳が分からないまま書いてある住所に向かったら…… なんと貧困街のヤバめなとこだったのだわ!

素行の悪い連中に絡まれてどうなるかと思った時、一人の男性に助けられて…… 驚いたことには、偶然にもその方が例の住所に住んでいるらしく、しかも元刑事の探偵だと言うのだわ。

助けてもらったことには感謝はするけど、お父様がこんなうらぶれた人と関わり合いがあったとは信じられないのだわ!

どうやらお父様とこの探偵は昔の事件とかで知り合った仲らしいのだわ。しばらく彼の探偵事務所に匿われることになったのだわ。

でも、これが自宅兼事務所とは信じられないのだわ! 私の部屋より狭いし散らかってるしとにかく信じられないのだわ!

探偵は恰幅のよろしいハッカーさんに頼んで私にまつわることを色々と調べているのだわ。でも正直胡乱な人ばかりで怖いのだわ!

とうとう我慢できなくなって感情的になって飛び出し…… だからといって周りも貧困街で…… 怖い人は怖かったけど、怖いけど実は優しい人たちに助けてもらったのだわ。私は貧しい人たちを間違った目で見ていたかも知れないのだわ。

そして事務所に帰ろうとした時、ああ! あの時の追っ手なのだわ! ギリギリのところで探偵が来てくれたのだわ!

それからお車でチェイスとか鉄砲とか激しいことがあって…… 逃亡生活の中、探偵とも少しは仲良くなったと思った矢先、私はとうとう追っ手に捕まってしまったのだわ!

部屋に閉じ込められた私の前に現れたのは…… なんと、伯父様なのだわ!

伯父様が言うには、お父様は政府の関係で何かすごい管理システムを研究したり造ったりしていらして、その起動コードが私の生態データらしいのだわ。

聞けば聞くほど素晴らしいシステムで、うまく使えばかなり世の中の為になりそうだけど、正直悪用される気しかしないのだわ! そもそも伯父様が怪しいのだわ。

どうやら私の心拍数とか脳波とかが正常値じゃないとシステムが起動しないみたいで、伯父様は私を安心させようと必死に喋っているのだわ。

そのとき警報! 探偵が忍び込んでいるのだわ! ハッキングとかもされているのだわ!

伯父様は私を装置にかけてムリヤリ起動させようとしているのだわ!

そこで私はこっそりお父様から渡されていたネックレスがシステムの緊急破壊装置作動キーであったことに気付いて…… それを使ったのだわ。

そして、お父様が長年かけて造り上げたシステムは完全に停止したのだわ。お父様はきっとシステムが悪用されることを望まないのだわ。

そこに探偵が来て助けてくれて…… 激昂した伯父様の部下たちと激しい銃撃戦になり…… 最終的には、まあどうにかこうにか助かったのだわ。

全てが終わった後、私は莫大な財産を受け継いだのだわ。でも一人では広い家も寂しいだけ、お金も使うアテが無いのに大量に持っていても意味が無いのだわ。

私は将来、貧しい人を支えられる仕事に就きたいと思ってるのだわ。とりあえず勉強の為にしばしば貧困街に足を運んで、探偵の事務所に邪魔してるのだわ。

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